吸血鬼の貴女は許嫁に隠れてこっそり人間の男を眷属にしていたが、それが許嫁にバレてしまって…？

おい、邪魔すんぞ。

…やっぱりな。お前これ、どーいうこと？

「なんだ？」じゃねーよ。

これはどーいうことかって聞いてんの。

なんで人間の男なんか眷属にしてるわけ？

は？何それ？意味わかんね。

お前には俺っていう許嫁がいるのに…

人間の男に恋するなんてどうかしてんじゃね？正気かよ。

(突き飛ばされる)

ってえな…！何すんだよ、テメェ…！

は？出て行け…？それ、俺に言ってんの？

あー、はいはい…そうですか。

だったらこんなとこ、今すぐ出てってやるよ。

冴えねえ男と仲良く恋人ごっこでもやってろ。

お前の顔なんて二度と見たくねえし。そんじゃあな。





…なに？今さら何の用？

俺のこと、嫌いとか言ってなかったっけ？

それとも、心入れ替えて謝りにきた？

あぁ、あの男…知らねえよ。

その辺ほっつき歩いて、別の女とイイコトしてんじゃねえの？

(胸ぐらをつかまれる)

…なぁ、手ぇ離せよ。鬱陶しいから。

(手を払い落とす)

けどよく気づいたな。人間の男の匂い、そんなに好きだったのか？ほら、ここにいんぞ。

(扉を開ける)

ぷっ…ははっ、はははははははははははは！！！

あー、おかしー！てか、笑い過ぎて息できねぇ…！

あはは…残念だったな。その男は既に調教済み。完全に俺の奴隷。

もうお前の声なんて一切届かない。そいつは俺の言うことだけを聞くお人形さんってわけ。

あ、いいのか？俺に逆らって？

死ねって命じれば、そいつすぐ死ぬけど？

そ、言っただろ。そいつは俺の奴隷だって。

そいつの生殺与奪の権は俺が握ってんの。

お前が何しようが無駄。そいつにとって、お前はアカの他人でしかない。

ほーら、おいで……よしよし、いい子いい子…

(奴隷の男を抱きしめて撫で撫でする)

これで分かっただろ？こいつが愛してるのはお前じゃなくて俺。

な、奴隷くんも俺のこと、愛してくれるよな？

…だ、そうだ。素直ないい子に育ってくれたよなー。

理由？言わなくても分かんだろ、それくらい。

俺を裏切った罰としてお前の一番大事なモノ、奪ってやったんだよ。

お前に嗅ぎつけられる前に、調教が完了してよかった。

吸血とか薬とか色々試してみたけど、どれも効果抜群だったし。

はははっ♪ その顔が見たかったんだよ。

その絶望してる顔…最高じゃん。

じゃ、次はお前の番。こいつと同じようにきちんと調教してやるよ。

俺のことしか見れなくなるように、念入りにやってやるからな。

(押し倒す)

手始めに…まずはお前の血をいただこうか。

あ？なに？命乞い？言いたいことあるなら、言ってみろよ。

(鼻で笑う)

馬鹿だな…あの男もろとも愛してやるよ。

当たり前だろ？もちろん、優先順位はお前の方が高いけど。

そんじゃあ、覚悟はいい？

これから楽しい楽しいお仕置きタイムだから。はははっ♪

(吸血)

・台本（ゆるボイ！）
人間の男を眷属にしたら、許嫁の吸血鬼に地獄を見せられた
https://twitter.com/yuru_voi

・台本制作者
松平蒼太郎