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あなたの正義と私の快楽。
written by シノト
  • 悪役
公開日2021年10月23日 10:15 更新日2022年11月01日 08:37
文字数
1054文字(約 3分31秒)
推奨音声形式
指定なし
推奨演者性別
指定なし
演者人数
1 人
演者役柄
悪役
視聴者役柄
正義のヒーロー
場所
指定なし
あらすじ
雨の日。
あの悪が現れた。
その場に向かうと、愉悦を顔に滲ませるそいつがいた。

作者の趣味です。
需要がなくたっていい。
だって、私が楽しいのだから――。

pixivにも投稿しています。
本編
おはようございます、正義のヒーローさん。
いやはや、いい朝ですね。

薄暗い空に、うっとおしい雨。
まさに絶好の殺人日和。

で、どうしたんですか?
こんな朝から。

なるほど。
私を懲らしめに来た、と。

さすが、勤勉ですね。
悪の組織から世界を守ったヒーローなだけあります。
ええ、称賛に値します。

そんな顔しないでくださいよ。
純粋に褒めてるんですから。

人質?
ああ、これのことですか?

これはもう私が目を付けたので、手を引いてくれませんか?

いやぁ、なかなかにいたぶりがいのある玩具(おもちゃ)でして。
ここをこう潰すとね?
ほら、いい鳴き声でしょう?

悲痛に叫ぶ生き物の声ほど、可愛いものはありません。

剣を抜きますか。
なら――。

あらら、首がとんじゃいましたねぇ。
あなたのせいですよ。

ええ、あなたのせいです。

だって、私はこの玩具で遊ぶつもりはありましたが、殺すつもりは……なかったとはいいませんが。
それでも、首を飛ばすなんて真似はしなかったでしょうね。

あなたが剣を引き、私に敵意を向けたから。

あーあ、可哀そうですね。
あなたのせいだ。

あははっ。
いいですね、もっと怒りに震えてください。

愛おしいですよ、正義のヒーロー。
うんうん、もっとその顔を私に見せてください。

はい、確かにそうですね。
私はあなたにこのナイフを向けたことはない。

それはですね。
あなたのその悲痛に歪んだ顔が好きだからですよ。

あなた、自分が傷つくことは厭(いと)わないでしょ。
他者の痛みが、あなたの痛み。

反吐(へど)が出る。

すいません、ちょっと口がすべりましたね。

まあともかく、私はあなたのその苦悶の表情が好きなんです。
別にあなたが嫌いとかいう訳じゃないんですよ?

あー、嘘ですね。
嫌いです。

ああ、本当に嫌いだ。

人に愛想よくにこにこにこにこ。
だれかれ構わず助け、見返りを求めない。
自分の欲を制御し、相手の為だけを思う。
人の好意を疑わず、愛を語る。

いい子ちゃんは楽しいかぁ?
正義のヒーロー。

ははっ、あははは。

私はあなたを壊してやりたいんですよ。
鬱陶しくて目障りなので、私と同じものになってもらおうと。

そう、あなたは大きな力を持っている。
だから人を守ることができる。

逆に言えば、あなたは人を傷つけることができる。
痛めつけて、踏みにじって、どこまでもどこまでも残虐に。

ね?
こっちに来ましょうよ。

愉しいですよ。
ええ、とっても。

ははっ、その嫌そうな顔。
堪らないなぁ。

おや、雨脚が強くなってきましたね。
そろそろ帰りましょうか。

では、失礼いたします。
お互い、風邪を引かないようにしましょうね。

また、会う日まで。
クレジット
・台本(ゆるボイ!)
あなたの正義と私の快楽。
https://twitter.com/yuru_voi

・台本制作者
シノト
ライター情報
主に女性演者様推奨の台本を書いています。

台本使用において、アレンジなどを加えた際は、その旨をリスナー様に伝わるよう概要欄などに必ず記載ください。
また、内容が変わるアレンジはおやめください。

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私が聴かせていただきたい。よろしくお願いいたします。

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