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新聞記者は悪女と語らう。
written by シノト
  • 色仕掛け
  • お姉さん
  • 悪女
公開日2021年11月07日 14:16 更新日2022年11月01日 08:35
文字数
2009文字(約 6分42秒)
推奨音声形式
指定なし
推奨演者性別
女性演者向け
演者人数
1 人
演者役柄
悪女
視聴者役柄
新聞記者
場所
パーティ会場
あらすじ
あるパーティ会場で、悪女と呼ばれる女性に出会った。
彼女はこちらを誘惑してきて――。
本編
こんばんは。
お隣、いいかしら。

ありがとう。

あなたはあの人たちに混ざらなくていいの?
せっかくのパーティなのに。

へぇ、静かなところが好きなのね。
私もよ。
気が合うわね。

赤ワイン?
ええ、いただくわ。

あなたはどうしてここに?

新聞記者。
素敵ね。
どこの新聞?

秘密なのね。

いいえ。
秘密くらい誰だって持ち合わせているもの。
気分を悪くするほど小さな人間ではないわ。

私?
私は、そうね。
秘密。

ふふ、あなたも隠し事してるんだから、私もいいでしょ?

でも、来てよかった。
私、退屈してたの。

あなたみたいな魅力的な人に会えるなんて思ってもみなかったわ。

ええ、とっても素敵よ。
その目が他の人と違う。

瞳の中で何かが燃えてる。
それでも、冷静で。

照れてるの?
ふふ、案外初心なのかしら。

可愛がりがいがありそうね。

そう。
言ったでしょ?

私、退屈してるの。
一緒に遊んでくださらない?

そんなに固くならなくていいわ。
ほら、もっと力を抜いて。

大丈夫。
みんな自分のことしか考えてないわ。

ここで私たちが何をしていたって気にしない。
たとえ、とってもいやらしいことをしていてもね。

そういうのは嫌い?

口で否定しても、身体はどうかしら。

(耳に息を吹き込む)

ふふ、これだけで顔が真っ赤じゃない。
嬉しそうね。

もっとしてほしい?

次は太ももを撫でながら。

(逆の耳に息を吹き込む)

さっきより、反応がいいわね。
可愛いわ。

あら、こうやって首を撫でられるのは嫌?
くすぐったいのは苦手かしら?

大丈夫、そのうちよくなるわ。
今は我慢。

わっ、抱きしめるなんて大胆ね。
でも、こうされちゃったら私、何もできないじゃない。

あなたから何かしてくれるの?

どうしたの、私の胸元ばかり見て。
ふふ、触っていいのよ。
柔らかい、私の肌に。

どうしたの?

ああ、この傷?
昔、ちょっとね。

あら、よく知ってるわね。
ある男に傷つけられたの。

ねぇ、本当にどうして知ってるの?

なるほど。

ふふ、私って有名人だったのね。

確かに新聞記者さんとは、何度かお付き合いさせていただいたわ。

ええ、とっても有益な情報も教えてもらった。
売れば大金になるような情報を、ね?

意外と簡単なものよ。
身体も心も、どろどろに溶かしてあげるの。

あなたも溺れてみない?

断ると思ったわ。
なんだかあなた、ちょっぴり他の人と違うもの。
信念を感じるわ。

そうやって、素直にお礼を言えるのもいいわね。
可愛い。

でも、心配ね。
だって、この世は嘘つきばかりよ?
怖い人間がたくさんいる。
それでも頑張るの?

頑張るんだ。
あらあら、いつか折れちゃいそうね。

今までそういう子、何人も見てるから。

私もその中の一人。

そう、正直者は馬鹿を見るの。
そんなつまらない世界。

ふふ、いいわね。
それを変えるために必死になるなんて。

馬鹿みたい。

できないことを口にするのは無能の証よ。

へぇ。
それがあなたの考え方なのね。

やっぱり馬鹿。

でも、少し面白いかも。

ねえ、質問させて。
あなた、好きな人いるの?

そんな顔しないで。
ちょっとした暇つぶしよ。

そう、いないのね。

じゃあ、次。

どんな女の子が好き?

ふーん。

じゃあ、年下か年上、それとも同じ年?

残念、私は全くタイプじゃないってことね。
でも、私、あなたに興味がわいちゃった。

その瞳を見て、その考えを聞いて、もしかするとあなただったら私を救えるかもって。

ええ、そうよ。
本当はもう、こんな生活はこりごり。

誰かを騙して、お金をもらって、毎日怯えながら生きるなんて。

この胸元の傷をつけた相手。
彼、まだ私のことを追ってるの。

余程、悔しかったのね。
私の身体目当てに仲間を売ったっていうのに。

確かに騙した方が一方的に悪いわね。
それは認めるわ。

でも、怖いものは怖い。
自業自得って言われても、それを自分で分かっていても、恐怖は恐怖でしかない。

だから、本当は誰かに守ってほしいの。
駄目……?

ごめんなさい。
無理なお願いね。

何か飲む?
私はスクリュードライバーでも飲もうかしら。

え、本当?

あの男から、私を守ってくれるの?

そんな……。
でも、嬉しい。
ありがとう。

……ああ、なるほど。
その男に人殺しをさせたくない、と。

あなたらしい判断なんでしょうね。

やっぱり、あなたに話しかけてよかったわ。
とっても素敵な時間を過ごせているもの。

本当よ。
疑わないで。

なんて。
さすがに騙されないか。

ふふ、そこまで純粋ってわけじゃないのね。
余計好きになっちゃうじゃない。

ねえ、賭けをしない?

私、あなたのこと気に入っちゃった。
だから、とっても自分のものにしたい。

でもね、その一方であなたの考え方に少しだけ揺れている私もいるの。
あなただったら、こんな私を変えてくれるかもって。

どちらが先に相手に堕ちるか。
そういう賭け。

面白そうじゃない?

あら、乗ってくれるのね。
そうじゃなきゃつまらないわ。

まずあなたのことを知りたい。

こんなうるさいところ出て、もっと静かな場所に行きたいわ。

ねえ、あそこに見えるホテルなんかどう?

ふふ、素敵ね。

さあ、早く行きましょう。
愛しいあなた。
クレジット
・台本(ゆるボイ!)
新聞記者は悪女と語らう。
https://twitter.com/yuru_voi

・台本制作者
シノト
ライター情報
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