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失踪彼女の愛情掌握計画
written by 夜木嵩
  • メンヘラ
  • ヤンデレ
  • 彼女
  • 失踪
  • 共依存
公開日2022年05月08日 18:48 更新日2022年05月08日 18:48
文字数
2428文字(約 8分6秒)
推奨音声形式
指定なし
推奨演者性別
女性演者向け
演者人数
1 人
演者役柄
失踪した彼女
視聴者役柄
彼女を見つけた彼氏
場所
ホテルの一室
あらすじ
彼女は突然姿を消した。
眠ることも出来ない胸騒ぎの中、あなたは必死になって彼女を探す。
そして辿り着いたホテルの一室に彼女はいた。
再会する彼女は、何か、あなたに言えない事情を隠しているようで……
本編
 (第三者への台詞)
それじゃあ、また。

 (足音・フェードアウト)

 (ノック音)

あ、あなた……!

ずっと、ずっと、待ってたよ。

あなたがここに、このホテルに来てくれるって、私、信じてた。

あ、うん……
まず先に言わないといけないことがあるよね。

ごめんなさい。
あなたの前から急にいなくなって。

すっごく、心配掛けたよね。
スマホにもいっぱい連絡来てたのに、無視してごめん。
ずっと、気が気じゃなかったよね。

……許して、くれるの?

そっか……私、無事でいてくれたらそれでいいって思わせちゃうぐらい心配させてたんだね。

 (男、抱き締める)

んっ、そんなに抱き締められると痛いって。

そ、そりゃ、私を探してた時のあなたの心の痛みに比べたら耐えられる程度だろうけど……

わかった、全部受け止めるから。
これも全部私のせいなんだし。

……ここまで探しに来てくれて、ありがとう。

あなたの気持ち、よくわかったよ。

……これまで?
そう……だよね、気になる、よね……?

このホテルに、ずっといたわ。

 (わざとらしく)
で、でも、あなたの想像しているようなことなんて……一切……。

心配してくれてるのは嬉しいんだ。
だけど、誤解はしないで欲しいの。

ただ、何にもなかった。
孤独だったの。

幸せに守られてきた日常がないことが、あなたがいないことが、こんなにも空っぽなんだって、泣きそうになるくらい……

……嘘?

何で、私があなたに嘘、つかなきゃいけないの?

あぁ、そっか、あなたが来る直前だったから、見られてたんだ。
そうだよね、ホテルの一室、それも恋人のいる部屋からあなた以外の男の人が出てきたら、気にならないわけがないよね。

だけどね、だけどね、あなたが思ってるようなことは本当に何もないの……
どうか、信じて欲しい。

何してたって、そりゃ、こんなホテル暮らしじゃお金もなくて……

違うの!
だって、そこまでしちゃったら完全にあなたへの裏切りでしょ!?

 (意味ありげに)
そんなこと、私がしたくないんだから……
したくないよ……そんなこと……

で、でも、もう、大丈夫なんだよね?
あなたが私の傍にいる限り、私はあなたのものだから。

……ひとつ、お願いしていいかな?
必死に私のこと探し回って、疲れてるかもしれないのはわかってる。
無理なら、すぐにとは言わない。

今私、あなたという安心感に溺れていたいの。
きっと、こんな怖い怖い時間を過ごして、心細くなってたからなんだろうね。
何よりも、あなたが欲しいよ……。

 (渾身の誘惑)
私があなたのものなんだっていう心強さを、全身で、本能で感じさせて?

 (男、押し倒す)

あっ……

嬉しい……
あなたがこんなにも理性なくしたように私に触れることなんて、今まで全くなかったのに……

私、今までで一番あなたにドキドキしてるかも。
身体も熱くなっちゃってる。

 (虚ろな感情で)
そっか……最初からこうすればよかったんだ……。

えへへ、あなたに私を愛させる方法。

これまで私ね、ずっと不安だったんだ。
あなたは、私にあんまり積極的に手を出してはくれないし、好きともそんなに言ってくれない。
だから、もしかすると私のこと、愛してくれてないんじゃないかって。

ただ、一緒にいてくれるだけじゃあなたの気持ちなんてわからないし、いつかプツンとこの関係が途切れてしまうんじゃないかって怖かった。

私は、ただそんな不安のない心であなたを愛したかった。
そして何よりも、愛されたかったの……

私、わがままだよね……。
こんなことしたら面倒臭い女だって、むしろ嫌われちゃうかもしれないのに。
ただ、あなたの頭の中を私でいっぱいにして欲しかった。
私への気持ちが嘘じゃないってこと、証明して欲しかった。

だから、ちょっと時間はかかったかもしれないけど、私を見捨てることなくここにあなたが来てくれたこと、何よりも嬉しかった。
あなたと今までちゃんと二人で生きていけていたんだって思えた。
これまでの私を肯定してくれてるように思えた。

あなたが、言葉にしてくれなくても、愛してるって言ってくれてるように思えた。

……これが、これがただ欲しかっただけなの。
ただ、あなたが私だけを見つめてくれているような、私があなたを独占しているような、愛でしか得られない幸せを。

あなたそのものを。

ちょっと、大袈裟すぎるよね。
ただ愛して欲しかっただけなのに、あなたの前から急にいなくなって、ホテルに籠って、あなたがやって来る時に男の姿見せて、嫌なことされたかもしれないって心配させて、あなたの気持ち、乱暴に振り回しすぎたよね。

そう、あの男は私の弟だし、あなたの想像したようなことは何にもない。
ちょっとあなたに私のことを意識させたくて、協力してもらっただけなの。
だから、私は穢れてなんかいないよ?

……ちょっと、興奮に水差しちゃったかな。
私もさっきのドキドキはどこかに行っちゃったみたい。

でも、違うドキドキが私の胸で騒いでる。

ねえ、ただ抱き締めてくれないかな。
私があなたしか見えなくなるように、ぎゅっと。

 (男、抱き締める)

この感触……すごく好き……

ねえ、耳、貸して?

 (囁き)
私の身体は、あなただけのものだから。
あなたの身体も、私だけのもの。

今までも、これからも、ずっと。

私、わがままだから、ちゃんとあなたの愛で繋ぎ止めてね?
すぐ不安になっちゃうから、お願いだよ?

……ダメ。
離れないで。

今すぐ、あなたの気持ち感じたいんだから。
それまで私が離さない。

……聞いていいかな。

私のこと、好き?

そっか……だったら、自分のものにしたい?

私はね、あなたに愛されたいし、あなたにだったら滅茶苦茶にされてもいい。

……今私がして欲しいこと、わかるよね?

私はもう、どこにも逃げないよ?

あなたのことを愛してるから。
あなたがいない日々なんて、耐えられないってわかったから。

私には、あなたが必要だから。

だからあなたも、私のこと逃がさないよって、私の心に刻み込んで。
久し振りのあなたに震えすら覚えちゃって、私、まだあなたのことが足りないみたい……

今までのあなたが伝えたくても伝えられなかった気持ちの分まで全部、私にぶつけてよ。

私、あなたのこと信じてるから。

私を、あなたの愛に閉じ込めて?
クレジット
・台本(ゆるボイ!)
失踪彼女の愛情掌握計画
https://twitter.com/yuru_voi

・台本制作者
夜木嵩
ライター情報
ヤンデレとか書きます。

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