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ヤンデレヴァンパイア【ファンタジー】
  • ファンタジー
  • ヤンデレ
  • 人外 / モンスター
  • 吸血鬼
公開日2021年06月05日 18:00 更新日2021年06月05日 18:00
文字数
3801文字(約 12分41秒)
推奨音声形式
指定なし
推奨演者性別
女性演者向け
演者人数
1 人
演者役柄
ヴァンパイア
視聴者役柄
指定なし
場所
指定なし
あらすじ
 あらすじとしては「冒険者として森の奥へ進みすぎ、徐々に日が傾き、ついぞ真っ暗となってしまい帰り道がわからなくなる。そこへどこか違和感のある女性が歩いてきて・・・・・・」となっております。

 キャライメージとしては「人間を見下す気高い(プライド高い)ヴァンパイア」です。
本編
 【ある日の夜、森の中にて】『最初はお嬢様の口調をイメージをしていただけますと』

 (フクロウの鳴き声『あればで』)

 (茂みをかき分けて歩く音)

 あら?そこの方。こんな夜更けにどうしました?

 お見受けしましたところ・・・・・・冒険者の方でしょうか。

 このような深い森に何か御用ですか?

 申し遅れました。私はこの近くに住む者です。

 今日は鹿を狩りに来たのですが、思いのほか時間が掛かってしまってですね。

 ほらっ!見てください。立派な鹿でしょう?

 そうだっ!今日はもう遅いですし、私の家で夜を明かしませんか?

 夜風に当たって寒かったでしょう?暖かいお料理もお出しできますよ?

 スパイスの効いていて体の温まるスープと、噛み応えのあるお肉なんていかがですか?

 こんなに暗いと、町への道を歩くのも危険でしょう。

 この森には昔から、夜にしか現れないけれど、とても恐ろしいヴァンパイア、という魔物が居るとも聞きます。

 だから・・・・・・ね?(誘惑するようにいっていただけますと)

 (数秒間を開けてください)

 本当ですか?ふふ。嬉しい。

 では、行きましょうか。

 (茂みをかき分けて歩く音)

 それにしても、ここには一体何の御用で来たのですか?

 冒険者の方みたいですし・・・・・・やはり、魔物退治に?

 それとも、町の人に頼まれて薬草や果物などを取りに?

 長い間ここに住んでいますが、ここは道が混み入ってますから。

 それに夜は冷え込みますから、貴方を見つけることが出来て良かった。

 ふふ。本当に・・・・・・。(不敵な笑みを浮かべるイメージをしていただけますと)

 (茂みをかき分けて歩く音)

 ん。着きました。

 ようこそ、我が城に。

 さぁ、どうぞ中に。

 (古ぼけた扉を開ける音)

 久しぶりの客人ですもの。それに、一人で住むにはここは広すぎますから。

 では・・・・・・。

 (以降、大人びた口調をイメージをしていただけますと)

 そのままジっとしていなさい?

 うふふ。

 私のこの赤い目。とっても綺麗でしょ?

 それにぃ、この牙。

 やはり人間って愚かね。

 私の正体に気が付かなかっただなんて。

 あんなに大きい鹿を、人間の女一人が抱えて歩くなんて無理だと、どうしてわからなかったのかしら?

 貴方の恰好を見て、私を倒しに来たのかと内心焦りはあったけど・・・・・・ただの思い過ごしだったわね。

 所詮、ヴァンパイアの前では人間なんて、ただの獲物ね。

 (近づく足音)

 スンスン(鼻を鳴らす音)

 あぁ・・・・・・とってもいい匂い。

 大丈夫。貴方の血は、余すところなく全部、私の栄養にしてあげるわ?

 光栄に思いなさい?

 じゃあ、いただきま・・・・・・え?

 貴方、首が動くの?

 なぜ、動かせるの?

 私さっき、貴方の心を惑わせる呪文を使って、貴方は指先一つ動かせないはずなのに。

 なんなの、貴方。ヴァンパイアである私の事を馬鹿にしているの?

 私は、人間に手加減されるほど落ちぶれてはいないの。

 ・・・・・・ここまでコケにされたのは初めて。

 もういい。

 貴方の血なんてきっとまずいでしょうし、さっさと帰って頂戴。

 私はもう寝るから。

 貴方は・・・・・・朝日が昇るまで、そこのソファで寝てれば?

 だから、さっさと帰って。

 【別日、森の中にて】

 (茂みをかき分けて歩く音)

 あら?貴方はあの時の・・・・・・。

 人間にとっては久しぶり・・・・・・となるのかしら。

 ん?髪に白髪が混じってるわ。

 そんなに月日が経ったのね。

 知ってるわよ?貴方、あれから暫くして、あの子と仲良くしてるのよね?

 ふふ。私、太陽の出ている間は動けないから、変わりにネズミやコウモリの使い魔を至る所に放っているの。

 勿論。貴方の町にも何匹か。

 元々は、この森に近づく人間を先回りして捕らえて血を吸う為だったのだけど・・・・・・。

 その。少し、ほんの少しだけ、貴方の事は気になっていたから。 

 貴方が街に戻った日から、実は見張っていたの。

 貴方、かなりのお人よしなのね?

 頼まれたことは少し大変な事でも引き受けるし、嫌な顔も滅多にしない。

 それも、あの子の頼みなら特に。

 ふふ。本当に人間って愚かね?

 貴方の辛そうな顔を見て、何度もため息が出たもの。

 そんな事引き受けなければそんな顔をする必要も無いのに。

 (数秒間を開けてください)

 貴方と初めて出会ったとき。私、人間の振りをしていたでしょう?

 ああして人間を油断させて、城に誘い込んで、血を吸って。

 次の日にその人間に私と会った記憶を消して、町へと続く道に放り出す。

 人間の共は愚かだけど弱くはない。力加減を誤って命を奪ってしまったら、魔物として討伐されるかもしれないもの。

 そうして、あの日も普段通り、貴方の血を吸う予定だった。

 でも・・・・・・貴方は、油断どころか、警戒すらしていなかった。

 うふふ。貴方くらいよ?あんな間抜けな顔で、私についてきた人間なんて。

 私の話に何の疑いも無く乗って・・・・・・久しぶりの会話だったから、余計な事も喋ってしまったのだっけ。

 貴方も、嫌な顔を一切せず、話に付き合ってくれて。

 でも、血を飲もうとしたとき、貴方は・・・・・・体が動かせるというのに、そのままジっとしていたわよね。

 私が、全部の血を吸いとるって言った後も、動いたのは首だけ。

 あの時は私。ああいって追い返してしまったけれど。

 もしかして・・・・・・あの時、貴方は私の事を馬鹿にしていたわけじゃなくて、自ら望んで血を・・・・・・?

 私が、血を必要とするヴァンパイアと知った上で?

 貴方を見ていてお人好しだとは思った。けれど、自分が死んでしまうかもしれないのに?

 貴方は・・・・・・馬鹿なの?それとも・・・・・・。

 もし、もしもなんだけど。

 もし、貴方があの子よりも先に、私と出会っていたら、貴方は・・・・・・。

 いえ。あり得ないわね。何を血迷っているのかしら。

 人間とヴァンパイアで、なんて。

 あの子と、結婚するのよね?

 ふふ。おめでとう。

 ヴァンパイアから祝いの言葉を受け取れるなんて、貴方くらいよ?

 (数秒間を開けてください)

 ねぇ?

 貴方は・・・・・・私の事、どう思ってるの?

 私は・・・・・・貴方と出会うまで、ずっと夜の冷たさしか知らなかった。

 もう、どこで生まれたのかなんて覚えていない。父と母の名前も、とっくの昔に忘れた。

 気が付いたら、毎日、生き物の血を啜る事だけを考えていたの。

 でも。貴方に出会ってからは・・・・・・。

 貴方と話しているあの時は、夜の冷たさが和らぐような気がしたの。

 夜を支配するヴァンパイアの私が、こんな事を言うなんてね。

 (数秒間を開けてください)

 もし、もしも、嫌いでないのなら。

 ヴァンパイアである私の事が怖くないのなら。

 いつか、私の方から会いに行くから。

 一度だけでいい。

 会いに行ってもいい?

 (数秒間を開けてください)

 ふふ。お人よしな貴方ならと、思ってはいたけどね。

 ありがとう。

 じゃあ・・・・・・帰り道はわかるわよね?

 そうだ。このランプを貸してあげる。

 この灯りがあれば、無事に帰れるわよ。

 それと・・・・・・もし、気が変わったら。

 このランプは捨てて。

 貴方の元に飛んでいけるように、ランプに魔法をかけたから。 

 人間の心は変わりやすいもの。

 私と会うのが怖くなったら・・・・・・忘れずに、このランプは処分するのよ?

 じゃあ、ね。

 【数十年後、家の中にて】

 (羽ばたく音)

 こんばんわ。

 ランプ、捨てないでいてくれたのね。嬉しい。

 あぁ、体は起こさなくてもいいわよ?辛いでしょう?

 あの子に先立たれて、それからずっとここで一人で暮らして。

 髪ももうすっかり白くなって。

 でも。やっと、この日が来た。

 何千年も生きてきたけれど、こんなに一日が長く感じるのは初めてだった。

 私、あれから一人になって、色々な事に気が付いたの。

 今まで、何気なく迎えていた夕暮れが、怖いの。

 段々と静まり返っていって、寒くなって、暗くなって。

 なぜ、ヴァンパイアがこんなに人間を見下しているのか。

 今まで、疑問にも思わなかったけれど、ようやくわかったの。

 ふふ。

 (近づく足音)

 人間の暖かさを一度知ってしまうと、それを忘れられなくなるからだと、思い知ったの。

 私、貴方と永遠を過ごしたい。何百、何千年と、貴方と一緒に生きたい。

 だから・・・・・・あの子が居なくなって、貴方が一人になるまで、ずぅっと待った。

 うふふ。

 今から、私の血を分けてあげる。

 その白い髪も体も、私と初めて出会った頃に戻って、いつまでも美しいままでいれるわよ?

 さぁ、口を開けて?

 (数秒間を開けてください)

 あら?どうしたの?

 私ともう一度会いたいって、あの時言ってくれたわよね?

 それに、ランプも捨てずにとっていてくれたでしょう?

 つまり、そういうことでしょう?

 あぁ・・・・・・そういうこと。いいの。無理に力をいれなくて。

 顎に力が入らないのね?

 大丈夫。私が口をこじ開けてあげるわね?

 万が一力加減を間違えても、骨の一本や二本、すぐに復活するもの。

 (数秒間を開けてください)

 ん・・・・・・いいわよ。そのまま閉じないで、私の血を受け入れなさい?

 ヴァンパイアになって、私と永遠に暮らしましょう?

 愛しているわ、あなた。
クレジット
・台本(ゆるボイ!)
ヤンデレヴァンパイア【ファンタジー】
https://twitter.com/yuru_voi

・台本制作者
一ノ清 カズスケ
ライター情報
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 趣味で聴いているASMR、シチュボ系の動画等を盛り上げたいという思いと、自分の名を売りたいという下心を持って、フリー台本を書いております。

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 各台本のタイトル、一部内容はは自由に変えてくださっても構いません。
 
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