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ダブルギャルに挟まれるという人生最大の試練を迎えた
written by 松平蒼太郎
  • からかい
  • 告白
  • 学校/学園
  • 純愛
  • 片思い
  • ギャル
  • 先輩
  • 後輩
  • 年下
  • 年上
  • 修羅場
  • 陽キャ
  • ダウナー
公開日2022年03月24日 02:22 更新日2022年03月24日 02:22
文字数
4110文字(約 13分42秒)
推奨音声形式
指定なし
推奨演者性別
女性演者向け
演者人数
2 人
演者役柄
ギャル
視聴者役柄
オタク
場所
学校、通学路、本屋、カラオケ
本編
A.陽キャ B.ダウナー


【Aパート】

A.おっはー。迎えに来たぞ、オタクっち♪

A.いやいや、逃げんなって!ウチら、友達じゃん?

A.えー!なにそれ〜!

A.ウチは友達だと思ってたのにさー。

A.こんなに親しみやすい上級生も他にいないっつーのに…

A.オタクっちの方はなんとも思ってなかったなんて…悲しすぎて、泣きそう…

A.ぷっ…あはは!ジョークジョーク!マジにすんなって!

A.チャリ、乗るんでしょ?

A.いつも通り、後ろ乗せてよ。

A.やりぃ♪ そんじゃ、しゅっぱーつ!



A.オタクっち〜。もうちょい飛ばせなーい?

A.はぁ?ウチが重いって言いたいわけー?ないわ〜。

A.オタクっち、マジ、デリカシーナッシングだよね。

A.ウチ以外の女の子だったら、速攻拒否られてるよ?

A.あはは!ほら、しっかり!フラフラしてんぞー!

A.もしかしてぇ…おっぱいの感触で動揺した?

A.あはは!オタクっち、分かりやすすぎ!ウケる!

A.って、もうすぐ学校じゃん。

A.あー、この辺でいいよ。降りる。

A.送ってくれてサンキューね。

A.んじゃ、またあとで。バイバーイ♪





【Bパート】

B.ども、オタクパイセン。

B.こんな薄暗いとこに来るなんてマゾっすか?

B.えー、それ言っちゃいます?

B.案外、アタシの方が先にここ見つけてたかもしんないすよ?

B.まー、パイセン一人ならいいんすけど。静かだし。

B.…パイセンってさぁ、変人だよね。

B.うん…だって、アタシみたいなのと平然と一緒にいるし。

B.そ。こんなちょっとケバくてジメジメした奴。

B.ふーん?パイセン、もしかしてツンデレ?

B.あー、アタシの勘違いだった?メンゴメンゴ。

B.まー、でもアタシは嫌いじゃないよ。パイセンと一緒にいるの。

B.少なくとも、クラスにいるよりかは気が楽。

B.パイセン、何言っても怒んねーし。

B.あとたまにキョどんのも面白い。

B.えー?ホントのことだし。

B.とりあえずこれでも食べて落ち着きなって。

B.何って、普段暇つぶしに付き合ってくれてるお礼。

B.ほら、せっかくだしさぁ…食べなよ。

B.おっ、食べた食べた。

B.どう?後輩女子の食べかけのメロンパンの味は?

B.おーい、むせんなってー。汚いなぁ、もう…

B.そんなんだから、モテねーんすよ、パイセン。

B.あー、はいはい、そうっすねー。

B.んじゃ、お代としてその特大からあげ、いただきまーす。

(咀嚼)

B.ん、美味い。パイセン、いいもん持ってきたじゃん。

B.あー、もうお腹いっぱい。

B.パイセン、残りのメロンパン、食べていーよ。

B.いや、お腹いっぱいっつったじゃん。

B.むしろ食べてくんないと困るし。

B.アタシ、ここで昼寝するから。

B.あー…いいや、起こさなくて。

B.次の授業サボる予定だから。おやすみ〜。





【ABパート】

A.オタクっち〜。どうせ暇っしょ?一緒に帰ろ!

B.パイセ〜ン、ちょっと付き合って欲しいとこあるんすけど……って、パイセンじゃなくて先輩の方じゃないすか。どもです。

A.あ、後輩ちゃんじゃん。どったの?オタクっちに用事?てか知り合いだったんだ。

B.あ〜、まぁそんな感じっす。そういう先輩もオタクパイセンとお知り合いで?

A.いひひ♪ まーね。オタクっち、結構面白い奴だから。

B.へー、先輩に好かれてるなんて、いいご身分っすね。パイセン。

A.んで?どーする?オタクっち連れてどっか行くの?ウチも一緒に行っていい?

B.あー、いいっすよ。大した用事じゃないんすけど。

A.オッケー。じゃ、後輩ちゃんの用事済んだら、三人でカラオケ行こ!

B.いや、パイセン…急に逃げ腰になんのやめてくださいよ。カラオケ、苦手なんすか?

A.またまた〜。んな謙遜しなくていいじゃん!実は歌上手いんでしょ?ほら、行こ行こ!

B.じゃ、まず本屋から行きましょう。パイセンのオススメのラノベか漫画、買いたいんで。

A.へ〜、そういうことかぁ……だってさ、オタクっち!ウチの可愛い後輩のために存分に働きたまえ!にしし♪




B.あ〜、やっぱパイセンが選ぶとこういうのになりますよね…もろギャルゲーラノベじゃないすか。

A.あはは!オタクっちらしいね!ウチもつい買っちゃった♪

B.まー、せっかく勧めてもらったんで、家帰って読みます。あ、その前にカラオケでしたっけ?

A.そそ。すぐ近くにあるしさ!パーっと遊ぼ!




AB.あははははは!

A.オタクっち、オモロ〜!いや、なにその独特の歌い方!

B.あはは…これは予想以上っすわ、パイセン。アタシらの期待、全然裏切らないっすね。

A.そんな照れんなって!今度ウチ歌うし!あ、後輩ちゃん、デュエットする?

B.え〜、先輩とですか?先輩の歌う歌、あんま知らないんすよね〜。

A.じゃー、後輩ちゃんが知ってるの歌ったげる。どれにする?

B.えーっと…じゃあ、これで。

A.オッケ!じゃー、張り切ってくかぁ!オタクっち、ウチらの美声に聞き惚れんなよ⁉︎

B.はぁ…先輩のテンションについてけねーんすけど…パイセン、助けて〜……って逃げやがった、アイツ…

A.おーい、もう始まるぞー!歌う準備しろー!



B.つ、疲れた…ちょっとトイレ行ってくる…

(以下Aのセリフのみ)

A.あ〜、歌った歌った!久々のカラオケ楽しー!

A.オタクっちはどうよ?カラオケ、楽しい?

A.イヒヒッ♪そっか、なら良かった。

A.そーいやオタクっち、どうやって後輩ちゃんと知り合ったん?

A.へー…昼休みに空き教室で弁当食べてたらたまたま一緒に…

A.オタクっち的にはどう?あの子、あり?なし?

A.いや、この聞き方はほら、彼女としてありかなしかに決まってんじゃん。

A.照れんなって〜。ほーら、上級生命令。ゲロっちゃいなよー。

A.へー、そっか…うんうん、なるほど。

A.友達としてはあり、かぁ…

A.じゃあ彼女枠は?他に候補いる?いなさそうだけど。

A.じゃあウチ、彼女に立候補しちゃおっかな〜♪

A.へ?……い、いや、罰ゲームとかそういうんじゃなくて…!

A.…オタクっちってさぁ、鈍感系主人公?

A.それとも、自分を下に見過ぎてて、人からの好意素直に受け取れないタイプの人?

A.オタクっちさぁ…ウチが何で毎朝、家までわざわざ来てるか知ってる?

A.罰ゲーム……ふふっ、あははっ!

A.あ〜あ…オタクっちん中ではずっとそういう認識だったんだぁ…結構ショック。

A.じゃあさ…これも罰ゲームの一環だって思う?

(キス)

A.ウチさぁ…罰ゲームだとしてもどうでもいい奴には、こんなことしないんだよねー。

A.それならパパッと終わらせて、さっさと絡まないようにすればいい話じゃん?

A.ここまで言っても信じらんない?……って、後輩ちゃん、いつのまに…

(以下AB両方のセリフ)

B.あ、やー…アタシ、お邪魔みたいなんで、帰るっす。そんじゃ。

A.あー、待って待って。結構始めの方から聞いてたんでしょ?

B.そうっすけど…でもアタシには関係ねーし…

A.後輩ちゃん。言いたいことあんなら今しかないよ。マジで。

B.言いたいことなんて別に…

A.ありおりのアリ、だよね? 後輩ちゃん見てたら、一発で分かるし。

B.先輩、さっきから何が言いたいんすか…?意味不明なんすけど…

A.はぁ…ホントは分かってるくせに……ま、いいや。ウチ、トイレ行ってくるから。あとはごゆっくり〜。

(以下Bのセリフのみ)

B.なんなんすかね、あの人…やっぱあのテンションにはついてけねーっすわ。

B.なんすか、その目…パイセンに言いたいことなんてねーっすよ?

B.どーせ、パイセンにとってアタシはただの友達程度でしかないっすもんね。分かってますから。

B.…怒ってねーっすよ、別に。パイセンの勘違いでしょ?

B.…キス、されたんすよね?先輩に。

B.どうでした?真っ直ぐに好意ぶつけられた感触は…

B.ま、そうっすよね。パイセン、人生で一回もモテたこと無さそうですもんね。

B.でも、あーんな派手で可愛い女の子に告られて、最高っすよね、パイセン的には。

B.へ?……あー、何言ってんですかねえ、この人は。

B.アタシがパイセンを?ないない、ありえねーっすから。

B.一回告られたくらいで、急に自意識過剰になるとか、やっぱパイセン、オタクっすわ。

B.あ……や、待って!

B.あ、えと…ごめん、ちょっと言い過ぎた。すんません…

B.…ッ、ち、違う!そんなことない!

B.だってパイセンは…なんだかんだ言いながら、誰にも相手にされなかったアタシに付き合ってくれたし…!

B.「どーせ俺なんて」とかそういうのいいから!

B.だ、だから!パイセンは実はめっちゃ良い人で、その…アタシにとっては……

B.い、一緒にいて気が楽だから、その…

B.す、好きだってこと……

B.ここまで言って分かんないとか言わせないっすから…!

B.そりゃ、散々コケにしてきたことは謝りますけど…

B.パイセン自身の口からでも、好きな人が悪く言われてんのは聞きたくないっす…

(A登場、以下AB両方のセリフ)

A.なんだ、言うこと言えてんじゃん。見直したわ。

B.先輩…盗み聞きしてたんすか?

A.やー、そこはお互い様っしょ? 後輩ちゃんもウチのキスシーン、ばっちし見てたじゃん?

B.うぐ…それはまあその通りっすけど…

A.ま、つまりはそーいうことなんで。オタクっちは今、両手に華状態ってわけ。どーする?

B.テンパりすぎっしょ、パイセン…水でも飲んで落ち着いてください。

A.あはは!人生初のモテ期到来で、ビビりまくってんのウケる!

B.まー、どうせパイセンのことですし?すぐにどっちか選べっつわれても無理でしょ。

A.だよねー。まぁウチらは待てるよ。海より心広いから。

B.でも先輩、この人いつまで経っても決めれないかもしんないっすよ?

A.そだねー。期限は決めとこっか。とりあえず、ウチが来年卒業するまで!

B.あー、まあそれが妥当っすね。流石に卒業したら、先輩に勝ち目無くなるし。

A.は?後輩ちゃん、何言ってんの? 今んとこウチのが一歩、いや百歩リードしてっから。

B.先輩、意外と甘ちゃんっすね。恋愛って割と一発逆転もあり得るんすよ?ちょっとしたことでも、余裕で好感度爆上げするんすから。

A.わー…その余裕、腹っ立つわ〜。ちょーっとチャンスあげたくらいですぐ調子乗るしさ〜。

B.チャンスをモノにすんのが、恋愛ってもんすよ。そういう意味では、あざっした。先輩。

A.ムッカー…!ねー、オタクっち〜…君は、ナイスバディで毎朝迎えに来てくれる幼馴染ポジのウチを選んでくれるよね?

B.オタクパイセン…なんだかんだ手はかかるけど、一緒にいてお互い楽な、ついでにちょこっと可愛げのある後輩ポジのアタシを選んでくれますよね?

(以下、両方同時に)

A.オタクっち、今はどっちが好きなわけ?
B.パイセン、今はどっちが好きなんすか?
クレジット
・台本(ゆるボイ!)
ダブルギャルに挟まれるという人生最大の試練を迎えた
https://twitter.com/yuru_voi

・台本制作者
松平蒼太郎
ライター情報
マツダイラソウタロウ
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