こんばんは～えへへ、久しぶり！
僕の事、その……覚えてる？
そうだよ！学校で虐められてて、君に助けてもらった……久しぶりだね！
良かった……やっと会えた。
僕ね、どうしても会いたくて君を探してたんだ。
えっと……なんだか顔、ちょっと怖いよ？
もしかして、何か嫌な事とか……あるよね。いっぱいあるよね。
大丈夫、僕知ってるよ。
知ってるからさ、ちょっとゆっくり出来る場所でお話ししたいな。
「それならうちに来て欲しい」……君の家⁉
やったぁ……ねぇねぇ、それならはやく連れてって！
僕ね、君の家ってすっごい気になるんだ！

（ドアの開閉音）

お邪魔しま～す……へぇ、ここが君の部屋！
すごい……温かくて明るくて、それにテレビもある！
ねぇねぇ、テレビ見て良い？
やった！
それじゃあ──あれ、このニュース……
ねぇねぇこれ、この「サツジンジケン」ってヤツ？これ僕の事だよ！
君にいじわるする酷い奴らが居たからね、僕がこらしめてあげたんだ♪
そうだよ、君が僕の事を守ってくれたみたいに、君にいじわるする悪い奴らをやっつけたんだ！
えへへ、凄いでしょ♪
悪い奴らは全員、一人残らずやっつけたんだ！
これで昔の恩返し、ちゃんと出来たかな……？
僕ね、あの時からずっと、君に助けてくれたお返しがしたくて仕方なかったの。
でもでも、どうすれば君が喜んでくれるのか分かんなくて……ちょうどその時ね、君にいじわるする人達を見つけたの。
「ジョウシ」っていうの？君をいっぱい怒鳴って、本当に酷いよね。
他にもジョウシみたいな人がいっぱい居たからさ、君が悲しまないように……みんなバッチリ、このナイフでこらしめたよ！

え……君、なんでそんなに怒ってるの？
本当に僕がやったのかって……もちろん僕だよ！
なんだかテレビに映ってるけど、もしかして僕……とっても凄い事しちゃったのかな⁉
えへへ、だとしたら嬉し──ひゃあ!
い、いきなり大きい声出さないで……うぅ……怖いよ……
「君はやっちゃいけない事をした」って……僕が？
なんで？君を助けるのって、良くない事なの？
「いくらなんでもやり過ぎ」……なんで？なんで悪い奴らの事を心配してるの？
うぅ……僕、君の言ってる事、なんだかよく分かんないよ。
分かんない……分かんない分かんない分かんない分かんない分かんない！
全然、君の言ってる事、全然ちっとも分かんない！

あ……もしかして君、アイツらみたいに僕にいじわるしてるの？
ねぇお願い、そんな酷い事しないで！
嫌……僕、怖い思いなんてしたくない！
ごめんなさい……次はちゃんとするから、お願いします……許して下さい……え？
「警察に行く」……ケイサツ……そこに行けば、僕を許してくれるの？
それじゃあほら、はやく一緒に行こう！
僕、君が許してくれるならどんな事でも──え、行くのは僕一人？
君は……？君は一緒に来てくれないの？

そっか、僕一人なんだ……それなら、行くのやめた♪

君から離れたくないから、僕ずっと此処に居るよ！
大丈夫、きっと役に立つから──だから僕を、君の傍に居させてね♪

・台本（ゆるボイ！）
再会した無邪気な訳アリ僕っ娘は排除型のヤンデレに成長していた
https://twitter.com/yuru_voi

・台本制作者
霜月鷹