貴方は別の高校に通っている恋人がいるにも関わらず、同じ高校に通う小学校以来の幼馴染に誘惑されて、彼女を抱いてしまう。罪悪感に苛まれた貴方は日曜日に恋人の家に行き、一方的に別れを告げ、彼女の家を後にする。ところが、関係が終わったはずの恋人が何故か自分と同じ高校に通っているのを、目の当たりにしてしまう。そして彼女に強引に連れて行かれたのは、人気のない旧校舎の社会科資料室と呼ばれる部屋で、そこで貴方は彼女の転校して来た真意を知ることとなる…

［前編］〜別れ話〜


(着信)


もしもーし？どーしたのー？


君からかけてくるなんて珍しいじゃん。なんかあった？


え？うん、別にいいけど…


どうしたの？本当に何かあった？


うん…わかった。今週の日曜ね。


あたしは家で待っとけばいい？


オッケー。当日はよろしくね〜。それじゃ。


(通話を切る)


…なんか嫌なことでもあったのかなぁ？


声のトーン、だいぶ下がってたし…


まっ、当日になれば分かることか！


あたしが思い悩んでも仕方ないしね！


むしろここは、彼女のあたしが元気づけてあげなきゃ！


けど、久しぶりに会えるの楽しみだな〜！どんな服着て待ってよっかな〜？


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(インターホン)


おっ、来た来た…


(ドアを開く)


はいはーい！いらっしゃーい！


遠路はるばるご苦労様！さ、上がって上がって！


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久しぶり〜！中学卒業して以来かな？


そっかぁ。どう？そっちの高校では上手くやれてる？


ふんふん…なるほどね。ちゃんとクラスには馴染めたんだ。安心したよ〜。


あっ、でもクラスに可愛い子がいるからって、口説いたりしたらメッ！なんだぞー？


えっ？なになに？急に深刻そうになるじゃん。


どうしたの？もしかして本当に口説いた？


…え？は？た、体育倉庫で押し倒した…？


あ、え〜っと…つまり、周りに誰もいない密室で、その小学校以来の幼馴染の子に誘惑されて、それに抗えなかったってこと…？


そ、そうなんだ…そんなことシちゃったんだ…


あっ、あー…で、でも大丈夫だよね！その子と恋人になるって決めたわけじゃないんでしょ⁉︎だったら…！


わ、別れようって…なんでそんなこと言うの？


あたし、許すよ？君のこと…


一回間違いが起きてしまっただけじゃん。


か、彼女なんだからさ…それくらい許してあげないと…あは、あはは…


あっ、ま、待ってよ！まだ話は終わってないったら！


(立ち去ろうとする彼の後ろから抱きつく)


嫌だよ…行かないでよ…！


あたし、君と別れたくない…！


ずっと付き合っていたいよ…！


ね、ねぇ…なんなら、今からする？


お父さんもお母さんも出掛けてるからさ、今のうちに…ね？


(無理やり振り払われる)


…ッ！ちょ、待ってよ！待ってってばぁ！


(主人公立ち去る)


……行っちゃった。こんな終わり方ってある？


許すって言ったのに…もう一度やり直させてあげようと思ったのに…なんで…


…あぁ、そっか。悪いのは彼を誑かした幼馴染ってやつかぁ…ふふっ♪


しかも体育倉庫なんていう逃げようにも逃げられない場所で彼を誘惑するなんて…


許せないなぁ、その女…どうやって破局させてやろっかな〜？ふふふっ♪


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［後編］〜転校〜


やっほー♪ 遊びに来ちゃった♪ 例の日曜日以来かな？


ふふ♪ どうしたの？そんなポカーンって顔しちゃって…


あっ、あたしに同じ学校で会えたことが嬉しい？もちろん、あたしも！


え？ここにいる理由？


見てわかるでしょ？転校してきたからに決まってんじゃん。


ちゃんとほら、ここの学校の制服だって着てるでしょ？


あー、でも、君と同じクラスになれなかったのは残念だったなぁ。


うん、まぁねー。前のとこは引き払って、最近こっちに越してきたんだー。


あ、それよりさ！この学校越してきてから、面白い場所見つけたんだ！


せっかくだし、案内したげる！行こ！


(彼の腕を引っ張って歩き出す)


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じゃーん！ここ！旧校舎にある社会科資料室！


ちょっとホコリっぽいけど、ここならちょうどいいと思わない？


ん？もちろん、あたしと君が寄りを戻すための舞台として、ちょうどいいっていう意味。


うん、そうだよ？君ともう一度恋人になるために、わざわざこっちに引っ越して来たんだよ？


ふふふ…でしょー？普通はそう思うよね？


それが意外なことに、お父さんとお母さん説得するのに全然苦労しなかったんだよねー。


うん、正直に言ったよ？


「あたしの大切な彼氏が何処の馬の骨とも知れない女に寝取られたから、それを取り返すために転校させてください！」って。


まずお母さんが賛成してくれてさ、「ちゃんと彼を取り戻して来なさい。いいわね？」って言ってくれて…


お父さんも最初は渋ってたけどさ、まぁ、通勤圏内ってことで了承してくれた。


ていうか、聞いてよ！うちの両親の馴れ初め！


お母さんもさ、お父さんと大学時代に付き合ってて、他の女にお父さんを寝取られちゃったらしいの。


けどお母さん、諦めずにお父さんのことを寝取り返したんだって！凄くない⁉︎


だってそれが無かったら、あたし今ここにいなかったんだよ⁉︎ だから奇跡だなぁって思って！


あたしもお母さんみたいに頑張るよ…


将来、君との間に生まれる子どものために♡


一回寝取られたくらいで諦めてちゃ、そこで試合終了だもんね？


本気本気！だってあたし、君のこと大好きだから♡


一回他の女に身体許したくらいで嫌いにならないし。舐めてもらっちゃあ困るなぁ〜？


ていうかさ、覚えてる？中学の頃、階段から落ちたあたしを抱き止めてくれたでしょ？


お互い奇跡的に無傷だったよねー。今考えると、超ビックリ。


あれがきっかけで、あたしから告白して…それで付き合うようになったんだよね？


だからさ…あの時みたいにまた抱きしめてよ、あたしのこと…


君に好きになってもらうためなら…あたし、何でもヤるよ？


君が他の女を抱こうが関係ない。だって君はあたしの初めての相手なんだもん♡


あはは…大丈夫。ここ、旧校舎で滅多に人来ないし。


ましてや、こんなホコリっぽい教室に好き好んで来る人なんていないよ。


さっ、時間も惜しいし、始めよっか。服脱いで？


どうしたの？服、脱がないの？


あっ、そっかー！脱がせてもらいたいんだ！


そうして欲しいなら、直接口でそう言えばいいのに…


はい、大人しくして。制服のボタン、外してあげるから…


ふふっ…なんかたくましくなったね。上半身が男の子って感じ。


シャツも脱ごっか？はい、万歳してー？


…は・や・く。寝取り女のお願いは聞いたくせに、あたしのお願いは聞いてくれないの？


そうそう♪ 素直な君は好きだよ♡


それじゃあズボンのチャックも下ろすから、ジッとしてて…


あははっ…なーんだ。君、ちゃんとあたしに期待してくれてんじゃん。よかった♡


大丈夫…もう君が苦しむ必要はない。


今ここで全部、あたしが受け止めてあげる。


寝取り女にいいように身体弄ばれて辛かったでしょ？


あたしがそれ、完璧に上書きしてあげる…


あたししか見えなくなるくらいに、ね？


ふふふっ…怖がらなくていいよ。大丈夫、大丈夫…


君はあたしのモノで、あたしも君のモノ。


お互いの愛をもう一度、お互いの身体に刻み込もうね♡ あははっ♪

・台本（ゆるボイ！）
別の高校に通ってる彼女に別れ話をしたら、同じ学校に転校してきた
https://twitter.com/yuru_voi

・台本制作者
松平蒼太郎