おや……？
すまない、起こしてしまったようだね。
君の寝顔が可愛くて、つい眺めていたんだ。
時間かい？今はまだまだ夜中だよ。
起こしてしまった私が言うのもなんだけど、もっと寝ておかないと明日に響いちゃうよ？

ん、私かい……？
ふふ、私に気を遣ってくれているんだね。
ありがとう、でも大丈夫だよ。
私は先に仮眠を済ませてあるから──って、どうしたんだい？
私の顔を見つめて……もしかして、何か付いてたりする？
（しばらく沈黙）
なーんて、君に嘘は通じないか。

実を言うと、少しだけ辛いかな。
仮眠をしたのは本当だけど、君が寝ている間にちょっとしたトラブルがあってね……
それで少し、いや、けっこう疲れたかも。
ん、どうかしたの？
「疲れてるなら一緒に休もう」って、良いのかい？
ふふ、ありがとう♪
それじゃあ君のお言葉に甘えて……隣、失礼するね？

あぁ、久しぶりのベッドだ……！
ちょっと固いけど、すっごいリラックスできる……
ん……でも、人間用のシングルベッドに二人はちょっと狭いね。
私はほら、アラクネだから余計に……
あー、えっと……なんか気を遣わせちゃってごめんね。

そうだ……！
ごめんね、ちょっとだけ君の体に触るよ？
私の手足で君の事をぎゅ～って……ふふ♪
こうすれば、少しくらいはスペースに余裕ができるでしょ♪

どうかな……？
アラクネにぎゅってされるの、嫌じゃない？
「すっごい安心する」って……そっか、それなら良かった。
君がそういう人間じゃないって事は分かっていたけど、アラクネの事が苦手な人間って多いでしょ？
だからね、君が受け入れてくれるか不安だったけど……
よかった、おかげで安心したよ。
ん、どうかしたの？
さっきから私の事を見つめてるけど──あ。

そういえば君、私の体に興味津々だったね♪
ふふ、ダメなんかじゃないよ？
せっかくの機会なんだし、もっとよく見てみれば？
どう？人と蜘蛛が混ざったような……見慣れないと、ちょっと不気味に見えちゃうかな？
「そんなことない」……ふふ、ありがとう♪
ひょっとして君、こういうのが好きだったりするのかな。
よし、それじゃあ君の為に、ちょっとだけサービスしてあげる。

君をぎゅ～ってする腕に力を込めて……ふふ♪
こうしてると、私の事をもっといっぱい感じられるでしょ？
私の息遣いとか、体温とか、肌の感触とか──

私に殺される獲物もね、今の君と同じものを感じるんだよ。

物凄い力で拘束されて、私に捕まったら死ぬまで絶対に逃げられない──って、冗談だよ。
ごめんね、ちょっと怖がらせちゃったかな？
私にぎゅってされてる君がすっごい可愛くて、つい悪戯したくなっちゃった。
大丈夫、君の事を本気で襲ったりなんてしないから。
君は私が守るべき人なんだから、何があっても絶対……守ってあげるからね。

（あくび）

ふふ、こうやって君と話していたら、なんだかいい感じに眠くなってきたよ。
さてと……
それじゃあ明日も早いし、いい加減に眠っちゃおうか。
心配しなくても大丈夫、外には他の護衛がいるし……

それに何より、君の傍には私が居るからね。

だからね、君は安心して眠ってて良いんだよ。
うん、おやすみなさい。
私の腕の中で、思う存分休んでね。

・台本（ゆるボイ！）
【人外娘/添い寝】クールビューティーなアラクネボディガードさんとベッドでイチャイチャするだけ
https://x.com/yuru_voi

・台本制作者
霜月鷹