A.姉　B.妹


どもどもー！

待たせちゃってごめんねー！

遊びに来たよ、おにーさん♪

えー？待ってないー？またまた〜。

おにーさん、椅子に座ってるだけだから、退屈してると思ってさ！

双子座のジェミニちゃんが相手してあげるね♪

へ？双子座なのに一人なのはどうしてかって…

ほほぅ…おにーさんはダブルハーレムがお望み？

そういうことなら…はいっ！



A.じゃーん！あたしが姉のカストル！

B.わたしが妹のポルックス、です…

A.いひひっ♪すごいでしょー！これがジェミニの力！

B.うん…普段、わたしたちは二人で一人のジェミニだけど、こうして二人に分かれることもできる…

A.分身って便利でしょー？片方が忙しくても、もう片方がおにーさんの相手できるし！

B.おにーさんのこと、ちゃんと見てあげられる…感覚も共有できるし。

A.さっ、何して遊ぼっかー？カルタとかやる？

B.鬼ごっこ…？おにーさん、まさか逃げるつもりじゃ…

A.いいねー！鬼ごっこ！やろーよ！

B.お、お姉ちゃん…おにーさん、絶対逃げるつもりだよ…

A.だーいじょうぶだって！絶対逃がさないし、そもそも分身したのも「そういうこと」だよ？

B.あ、そっか…それに星界から天界に自力で降りるのはほぼ不可能だし…大丈夫かな、うん…

A.よーし、決まり！それじゃ、始めよっか！ジャーンケーン、ポン！

B.わたしたちが鬼…おにーさん、今から十数えるから逃げてね。

A.さー、双子相手にどこまで逃げられるかなー♪ふふっ♪



B.捕まえた…おにーさんの負け。

A.おにーさん、よっわー！すぐ捕まるじゃん！

B.え？二人は卑怯だからやっぱ一人で…？

A.変わんないと思うけどなー。ま、何でもいいけど。

B.うん…それじゃ戻るよ、お姉ちゃん。



はい、戻った。遊び疲れたし、次で最後にする？

オッケー。じゃ、最後十数えるからしっかり逃げてね。



はぁはぁ…捕まえたー！

いやー、危ない危ない！

もう少しで天界に降りられるとこだった！

天界に降りるまでの出口、見つけちゃったかー…

流石だね、おにーさん。

正直、ちょっと舐めてた。

伊達に脱走を繰り返してないからなって…

そこ、威張るとこじゃないと思うけどなぁ。

はい、とりあえず椅子に座って。

うん、ダメー。もう逃げんの無しね。

はー、楽しかった！

おにーさんはどう？楽しかった？

ふふっ、そっか。じゃあまた遊ぼうね。

え？鬼ごっこはもういいや。

今度は座ってできる遊びにしよ。

カルタとかトランプとか、そういうの。

おにーさんが望むなら分身もするし。

…もー、往生際が悪いなぁ。

おにーさんはもうあたしたち星座の中心なの。

ここにずっといることは決まってるから。

それが星の定めってやつ。分かった？

そんな定め知らない？ふーん…

(キス)

はい、これが星の定め。

星々に愛されてるって自覚、持ってよね。

そんなわけだから…これからもよろしくね、おにーさん♪

・台本（ゆるボイ！）
十二星座の愛が重すぎて椅子から腰を上げられない〜双子座のジェミニ編〜
https://twitter.com/yuru_voi

・台本制作者
松平蒼太郎