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気高き竜姫の恋物語
written by 松平蒼太郎
  • 告白
  • ファンタジー
  • 純愛
  • 竜姫
  • ハッピーエンド
  • 婚約
  • 人外 / モンスター
公開日2022年09月30日 23:37 更新日2022年09月30日 23:37
文字数
3424文字(約 11分25秒)
推奨音声形式
指定なし
推奨演者性別
女性演者向け
演者人数
1 人
演者役柄
竜姫
視聴者役柄
新米庭師の青年
場所
城内
あらすじ
竜族の姫君は城内を散歩していると、見慣れない人族の青年を見かけ、声をかける。彼は彼女の母親に拾われ、雇われた新米庭師だという。話していくうちに、姫君は彼と軽い世間話をする程度の仲になっていった。

しかしある日、彼の様子がおかしいことに気づいた姫君は、こっそり探りを入れると、彼が自分の母親の性奴隷になっていることを知るのだった…
本編
そこの貴方。ちょっといい?

えぇ、貴方よ。人族の男。

見ない顔だけど…もしかして最近雇われた?

そう…お母様が雇ったのね。

まったく…お母様ったら、たまにフラッとどこかに出掛けては男を拾って帰ってくるんだから…

あぁ、こっちの話よ。気にしないで。

それで?お母様には何かされなかった?主に貞操関連で…

そ、そう。何もないならいいわ。

それで…今やってるのは?

そう。庭師として下働きを…

あぁ、ごめんなさい。仕事の邪魔しちゃって。

このお城、人族は少ないんだけど、みんな親切だから安心して。

あ、そうだったわね。わたし、自己紹介してなかったっけ。

近い将来、この国の上に立つ竜族の姫よ。よろしくね。

えぇ。貴方のことも覚えておくわ。立派な庭師になって、この宮廷を綺麗にしてちょうだいね。

それじゃあ、わたしはこれで失礼するわね。お仕事、頑張ってね。


ーーーーーーーーーーーーーーーーー


あら…貴方。久しぶり。元気にやってる?

そう…順調そうで何よりだわ。

わたし?わたしはボチボチ、といったところかしら。

そうね。大変といえば大変ね。

勉強とか戦闘術とか儀礼の作法とか、あとはその他諸々の芸術活動ね。

まぁね。姫ってのも色々やらなくちゃいけない立場だから。

ふふ、なあに?心配してくれるの?

いいえ。不敬だなんてそんな…むしろ嬉しかったわ。ありがとう。

えぇ。誰かに心配されることって、全然ないから。

わたしは一国の姫だから…何事も卒なくこなさなくちゃいけないのよ。

って、ごめんなさい。つまらない愚痴言っちゃったわね。

そう…ありがとう。この庭にも綺麗な花が咲くの、楽しみにしてるわね。

それじゃあそろそろ、わたしは行くから。貴方もあまり根を詰めすぎないようにね。


ーーーーーーーーーーーーーーーーー


あれ?今日は彼、いないんだ…

庭、だいぶ綺麗になってきたな…彼の努力の賜物かな。

ひゃっ!ちょ、いきなり後ろから話しかけないでよ!

あ、ううん…わたしこそいきなり大声出してごめんなさい。

そ、それでさっきまでどこに行ってたの?

そう…お母様に呼ばれて。何か言われた?

ふーん…お母様がそんなに貴方のことを…珍しい。

あぁ、いえ。お母様は滅多に誰かを褒めることがないから珍しいなって。

お気に入りなのかもね…よかったじゃない。

え……それ、どういうこと?

あっ、ちょっと!……行っちゃった。彼、お母様に何かされたのかしら…?


ーーーーーーーーーーーーーーーーー


いた……ねぇ、貴方。忙しいところ悪いんだけど、少しだけ時間をもらえる?

いいからこっち来て。大事な話だから。


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単刀直入に聞くわ。貴方、お母様の性奴隷になってる?

否定しなくていいわ。直接そういう行為をシたのを見たわけじゃないけど、裏は取れてるから。

えぇ。最近、お母様のお顔の艶が妙に良くなったから不思議に思ってたの。

昔はよく男遊びをしていたらしいから…もしかしたらって思って。

それで家臣を通じて調べてみたら…夜な夜な貴方を自室に連れ込んでるって情報を掴んだわ。

本当のことを言って。わたしは貴方の味方だから。

そう…それで?貴方はそんなお母様のことを良く思ってる?合意の上でソウイウコトをしてるの?

貴方の率直な気持ちを聞かせて。お願い。

そう…わかった。言いづらいことまで聞いてごめんね。

わたし、お母様と話をしてくる。貴方への行為をやめるようにって。

ダメよ。貴方もわたしの大切な家臣の一人だから。

貴方が傷ついてると知ってしまった以上、放ってはおけない。

心配しないで。大丈夫よ。きっとお母様だって分かってくれるはずだから。

貴方はここで大人しく待ってて。すぐ戻るから。


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ハァハァ…なんでこんなことに…わたし…

あっ…来ちゃダメ!今のわたしに近づいちゃ…!

(押し倒す)

ハァハァ…ダメって言ったのに…不用意に近づくから…

ごめん、なさい…わたしね、お母様に返り討ちにされちゃった…

わたしの説得には、全然耳を貸してくれなくて…それどころか、わたしに術をかけて…

惚れ薬って知ってる?異性への好感度を爆発的に高めるお薬…

その薬を全身で浴びたのと同義の、とんでもない術をくらって、それで…

わたしの好意を貴方へ差し向けたの…「貴女も男の味を知るといいわ」って言われて、ね…

本当にごめんなさい…わたし、貴方を救うどころか傷モノにしてしまう…

え……な、なんで…わたしが今からヤろうとしてることは、お母様と同じなのよ⁉︎ それを許すだなんて…!

わたし、だから…?それって……

ッッ、あ、ありがとう…!わたし…!

痛くしちゃったらごめんなさい…後で必ず償いはするから…

こんな形だけど…わたしのこと、よろしくね?


ーーーーーーーーーーーーーーーーー


こんにちは。今日は非番?

そう。ならちょうどよかった。このあいだのことで話があるの。

ここじゃ、ちょっとアレだから…場所を変えましょ。


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わたしね、決めた。貴方のお嫁さんになる。

本気よ。外から来た縁談は全部蹴ってやったわ。

でも…そのためにはお母様を認めさせなくちゃいけなくて…

そう。お母様がこの国のトップだから。

お母様を乗り越えない限り、わたしは貴方と結ばれることはできない。

だから…力を貸してほしいの。わたしがお母様と決闘するにあたって、どうしても貴方の力が必要なの。

いいえ。貴方に直接戦闘に参加してもらおうってことじゃないわ。

そもそも人族が竜族に戦闘で勝つなんて不可能だし。

力を貸してっていうのは…わたしの眷属になってほしいってこと。

眷属になって…貴方の魔力を貸してほしいの。

わたし単体じゃ、どう足掻いてもお母様には敵わないから…お願い。

方法は…貴方がわたしの血を飲むこと。そうすれば、契約は完了するわ。

ただ…竜族の血は膨大な魔力エネルギーが秘められているから…

貴方がそれを飲んだら、もしかしたら、拒絶反応が起こるかもしれない。

無茶なこと言ってるのは分かってる!でも今のわたしにはこれしかないの…!

えっ…… (キスされる) な、なんで…

あ、あはは…そう、なんだ…ふふふ…

いいえ…嬉しいわ。ありがとう。

えぇ。必ず貴方の気持ちに応えてみせるわ。

わたしの血、直接口から飲ませてあげるわね…ンッ…

(血液を口移し)

ハァッ…だ、大丈夫…?

え、苦しい?まさか…!

〜〜ッッ!こうなったら、一か八か…!

ごめんなさい!また乱暴しちゃうけど…!

(押し倒す)

今から直接、わたしと貴方の魔力回路を繋ぐわ…!

そうしたら今、貴方の中で荒れ狂ってる魔力がわたしの方にもやってきて、上手いこと分散されるはずだから…!

苦しい思いばかりさせてごめんなさい…!でも信じて!勝手なことばかり言ってるのは分かってるけど…!

ありがとう…今度こそ、上手くやってみせるから…!


ーーーーーーーーーーーーーーーーー


気がついた?大丈夫?痛いところはない?

そう…よかった。貴方が無事で…

わたしは大丈夫よ。むしろ貴方と繋がったおかげで、魔力が無限に湧き出てくる気がする。

えぇ、任せておいて。お母様にわたしたちのこと、必ず認めさせてくるから。


ーーーーーーーーーーーーーーーーー


(耳ふー)

ふふっ♪ 隙だらけよ。

えぇ、こんにちは。お仕事は順調?

そう。まぁ見ての通りね。この庭も貴方が手入れをするようになってから、ずいぶん見違えたわ。

え?なに?見せたいものって…


ーーーーーーーーーーーーーーーーー


わぁ…!すごい…!

いつのまに、あんな荒れ放題だった裏庭の方を…?

そう…表の庭の整地だけじゃなくて、裏庭の方まで…

ふふ、ありがとう。貴方からの頑張ったご褒美ってことね。

えぇ、気に入ったわ。これなんかも、わたしの好きな花だもの。

こっそり調べてくれたんでしょう?お母様や家臣のみんなに聞いて回って…

ふふふ、バレバレよ。とってもいじらしくて可愛かったわ。

もう…そんなに拗ねないの。ギュー…

(抱きしめる)

こんな華奢な身体でよく頑張ったわね…えらいわ。流石わたしのお婿さん。

お母様やみんなに認められたのも、全部貴方のおかげよ。

貴方が頑張ったから、わたしも貴方のお嫁さんとして堂々としていられる。

え?……そうね。たしかに。

最初に貴方に手を差し伸べたのはわたしからだったわね。

でもそれをとってくれたのは貴方だから…やっぱり貴方のおかげね。

だってそうじゃない。あの時、何でもないってそっぽ向かれてたら、わたしだって助けようなんて思わなかったかもしれないし。

そうね。お互いがお互いを助けたってことで。

ねぇ…これからわたしがこの国のトップになっても、貴方はわたしの隣にいてくれる?

ありがとう…わたし、貴方に出会えてよかった。貴方に手を差し出してよかった。

(キス)

不束者ですが、改めてよろしくお願いします…あなた。
クレジット
・台本(ゆるボイ!)
気高き竜姫の恋物語
https://twitter.com/yuru_voi

・台本制作者
松平蒼太郎
ライター情報
マツダイラソウタロウ
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