ガチものお嬢様を少し助けてあげただけで王子様扱いされてしまい、少しでも違う行動をすると……「私だけの王子様として躾けて差し上げます♡」

//道行く先で、一人だけ雰囲気が異次元のお嬢様がいて……

//お嬢様が倒れる
あっ！

いたた……足首を捻ってしまいました……

ああ、どうしましょう……足が痛くて……

……あら？　あなたは……助けてくださるのですか？

抱えて運んでくださるのですか？

まぁ！　もしかして、王子様？

んふふ、謙遜なさらないでください

王子様はお姫様を抱き抱えて、お城まで運んでくださるじゃありませんか

ほら、あそこ、見えますか？

あともう少しなんです、私のお屋敷

そこまで運んでいただけたら……ええ、私のお部屋にいらしてください！

では、少し重いかもしれませんが……んふふ、王子様には余計な心配かもしれませんね

では、お願いします♪

//お嬢様のお部屋まで運び、手当てが終わると……

すみません、お待たせしてしまいました

……って、これも王子様なら余計でしたね

あ、それでなんですけど……当分の間、私歩けないみたいなんです

痛いのが治まるまで、あまり出歩かないように、ですって

……あの、そういうことなんですけど、よろしいでしょうか……？

えって……んふふ、王子様、大丈夫ですか？

王子様なら、お姫様抱っこで足の代わりになってくださいますよね？

えへへ、ちょっと夢だったんです

王子様にいろんな所につれていってもらえること♪

ずーっと、ずーっと夢だったんです……私の元にかっこよくて、私を助けてくれる王子様がいつか運命的に出会えることを……んふふ

ついに見つけました♪　あなたが私の王子様なんです♪

だから……よろしくお願いいたしますね

あ、もし必要な物があればおっしゃってください

車も飛行機もありますし、王子様の好みでないなら新しいものを用意させましょう

……はい？　すみません、今の言ったことがよくわからないのですが……

もう帰らなくちゃって……そんなこと、王子様が言うわけありませんものね？

ねぇ、そうでしょう？

……あら、なら私を助けてくれた方は王子様じゃないのですか？

あらあら、困りました……それなら、ここにいるあなたはならず者、可憐なお姫様を拐おうとしている悪ぅい人……

ここで王子様に登場していただきたいのですが、あいにく屈強なボディーガードしかおりませんし……

警察なんてものは無粋なので、こっそりお屋敷の地面の下に埋めてしまうしかないじゃないですか

でも、あなたは王子様じゃないのですから、仕方のないことですよね♪

……あら、王子様なんですか？

ふぅん……？　でも、私の王子様を名乗る不埒な輩は多いものです

私の財産や、私の体、ヴァージンを狙う非道な人が多くて……

あなたもそのうちの一人ではなくて？

それなら、闇は闇に葬らなければなりませんよね？

……あら、王子様になってくれるんですか？

んふふふふふふ……仕方ありませんね

では、あなたを、私だけの王子様として躾けてあげます

王子様はお姫様を第一に、正義ある行動を取り、お姫様をいつもドキドキさせてあげるものです

例えばさきほど抱き抱えられて……私とあなたの体が引っ付き、顔が近かったとき、とても胸が高まりました♪

ですので……これからはずーっとそうしてくださいね？

わかりましたか？

わからない、できないと言ったら……

//低音囁き
あなたを痛め付けて、地獄に送ります

私をあんなに惚れさせておいて、逃げるなんて許せませんわ

では、王子様らしく、お姫様に口づけと、そして力強く抱いて、それから、それから……んふふふっ

これから王子様と一生暮らせるの、楽しみですわ♡

ですから……くれぐれも悲しませないでくださいね？

//病み囁き
私の王子様♡

・台本（ゆるボイ！）
ガチものお嬢様を少し助けてあげただけで王子様扱いされてしまい、少しでも違う行動をすると……「私だけの王子様として躾けて差し上げます♡」
https://x.com/yuru_voi

・台本制作者
空上新奇