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秋天(しゅうてん)
written by 水谷 翡翠
  • ひすいの台本
  • ダウナー
公開日2024年11月05日 23:18 更新日2024年11月05日 23:18
文字数
512文字(約 1分43秒)
推奨音声形式
指定なし
推奨演者性別
男性演者向け
演者人数
1 人
演者役柄
20後半の大人。
視聴者役柄
指定なし
場所
指定なし
あらすじ
秋晴れの空にセンチメンタルやノスタルジーさを感じている主人公の独白です。

知人男性にあてがきしましたが、女性でも演じて大丈夫です。
本編
空が高いと泣きたくなる。
それはちっぽけな自分を思い知らされるからだろう。

他人より自問自答が多いと自負をしてから、私は随分偏屈な大人になったと思う。
やめられるものならやめたい悪癖だ。何も良いことがない。
いつまでもうじうじと考え込んでしまうし、思い出さなくていいことまで思い出してしまう。

ああ、ほら、まただ。
私のことを「気難しいやつだな」と笑った友が居た。その頃は能天気に笑っている奴らを敵視していたのだろう。
その友もよく笑うやつだった。邪険に扱ってもからからと笑っていた。
心地よかった。他人の反応が煩わしくも気にせずにはいられない私には。

毎日学舎で顔を合わせていた友は世界を広げて伴侶を得た。環境が変われば生涯のひと時を共にする学友にかまけてなどいられまい。よくある疎遠だ。
それでも私には世界をひとつ失ったかのような喪失感に苛まれた。
その喪失感を二度も味わいたくなくて、私は私の世界を小さくすることにした。心は凪いで穏やかに時が流れている。とても喜ばしい。

しかし、空が高い日はあの喪失感が胸に込み上げる。
柔らかな過去もひらけた未来にも、私は背を向けてしまった。
地に張り付いた足元を見下ろして今日も偏屈な大人は動けずにいるのだ。
クレジット
・台本(ゆるボイ!)
秋天(しゅうてん)
https://x.com/yuru_voi

・台本制作者
水谷 翡翠
ライター情報
和物を書くことが好きです。
もともとはnanaで書いていましたが、他媒体でも読んでもらえるように一部をこちらに掲載いたします。主に90秒前後で読める台本や台詞が多いです。
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