※こちらの台本は、上司との不倫に悩む女友達の相談に乗る…というストーリーとなっております。

(　)ト書き　《　》女友達のセリフ
効果音・BGMによる演出はご自由にしてください。

※こちらの台本は、上司との不倫に悩む女友達の相談に乗る…というストーリーとなっております。




(夜)
(女友達の家の前まで車で迎えに来る)

わりぃ。
ガソリン入れてたら遅くなった。

(助手席のドアを開ける)

ん、いいよ乗って。

寒い?
暖房強くしようか?大丈夫?
音楽は?
静かめなやつ…?じゃあ、この前のでいい?
ん。
場所は…またお任せ?

ふっ…わかった。
なら、とりあえず走りながら考えるわ。

んじゃ…行くぞ。

(しばらく車を走らせる)

だいぶ道すいてきたな。
今日はとりあえずこのまま道なりに走って…
海沿いまで出るわ。

(しばらく沈黙)

で?
今日の悩みはなんなの?

なんだよその顔。

お前が「車出して」って言う時は、
何か悩んでる時…
それと、
俺に話聞いてほしい時だろ?

わかるわそれくらい。
ったく、
いい加減、素直にそう言えばいいのに。

この前乗せた時も、
景色見ながら、
ずーっと考え事してるみたいだったし。
話しかけても、
全然耳に入ってなかっただろ?

《ごめん》

くすっ、
別に謝んなくていいよ。

《あんたとのドライブ、落ち着くから…。》

俺とのドライブは落ち着く…ね。

ふっ、そりゃどーも。
それでお前の悩みが軽くなるなら、
いくらでも運転手しますよ。

(しばらく走る)

おっ、海だ。
この時間だと走ってる車も少ないし、
のんびりドライブするか。

で?
何があったんだ?

あ、でも…。
この前話してた部長さんのことだったら、
アドバイスしてやれねーぞ。

《なんでよ?冷たいんだから》

冷たいって…
そりゃそうだろ?

その…
結婚している人との恋愛とか、
俺わかんないし。

《私もわかんなくなっちゃった。》

「私もわかんない」って…。
何言ってんだよ、
自分のことだろ?

《部長の気持ちがわからない。》

部長さんの気持ちがわからない?
どういうこと?

うん…うん…。

あ〜。
うん、まぁ、その…。
すっごい言いにくいんだけどさ。

好きって言ってくれないとか、
会うのは、部長さんから連絡が来た時だけとか…。

なんかもう…
それって、いわゆる都合いい女…。

《わかってるけど》
　
わかってるならさ…。

なんで…やめないんだよ?
なんでそんな…
涙出るくらい…好きなんだよ。

(女友達泣く)

…ちょっとそこの自販機で停まるわ。


ほら、ココア、あったかいの。
コーヒーも紅茶も苦手だろ?
覚えてるよ、何年の付き合いなんだよ。

部長さんはさ…お前のそういうの知ってるの?

(女友達、黙り込む)

ふぅ…知らないか。

あのさ…。
好きになったら簡単に諦められないの…
すっげーわかるよ。

わかるけどさ。
ごめん、
やっぱ今のお前は応援してやれないわ。

《なんで?》

なんでじゃねーよ。

これ以上聞くな。
これでも言いたいこと…
山ほど我慢してんだよ。
余計お前を悩ませることになるから。

《なんでよ、教えてよ》

しつこいな。
言わないったら言わない。

《…部長もあんたも肝心なこと何も言ってくれないのね》

はぁ?
なんだよそれ。

俺はな、
部長さんと違って、
肝心なことを言わないんじゃなくて、
言えないんだよ!

そんな…
お前の気持ちをもてあそぶような奴なんかと…
一緒にすんな。


(決意したように)
わかったよ、
じゃあ言ってやるよ。
後悔すんなよ。



お前が…好きだ。

《嘘…。》

嘘じゃない。
ほんとだよ。

俺だったら、お前が寂しい時、
こうしていつでも来てやれる。
好きな物や嫌いなもの、
たいていのことならわかってるし、
部長さんにはできないこと、俺が全部叶えてやる。
俺なら…お前を悲しませるようなことはしない。

だからさ…俺と付き合お。

《そんな、急に言われても…。》

そりゃ戸惑うよな。

いいよ、それでも…。
はじめは俺のこと、
部長さんを忘れるきっかけくらいに…使えよ。

でもいつか絶対…俺が完全に忘れさせてやる。


今日は…このまま送ってくから。
今度お前の気持ち…聞かせてよ。

〜おわり〜

・台本（ゆるボイ！）
[男友達]突然女友達から「車を出して」と言われた
https://x.com/yuru_voi

・台本制作者
初実とうか