結婚式を間近に控え、同棲しているアパートから1度実家に帰っている彼女。
いよいよ結婚式前夜となり、なんだか落ち着かない彼氏は 彼女に電話をかけます。明日から夫婦間となる彼女に 電話越しに告げる言葉は…

―――着信音―――

あ、今大丈夫？

よかった。

別に何かあった訳じゃないよ。

…なんか、ダメだなぁ、俺。
今日は実家で過ごす最後の夜のだから 邪魔しないようにしようって思ってたんだけど…やっぱ 声聞きたくなっちゃったんだ（笑）

寂しいに決まってるだろ。一昨日まで 毎日一緒にいたんだぞ。お前は 寂しくないの？

なーんだ、一緒じゃん。
（笑）変だよな、俺たち。明日からまた 毎日一緒に過ごすのに。

―――少しの間―――

ご両親には ちゃんと挨拶できた？

そっか。良かった。

まぁ、そりゃ しょうがないよ。実家暮らしじゃなかったとは言え、結婚して家をでるとなったら やっぱり違うよ。泣いちゃったのは仕方ないんじゃない？

……うん、……うん。そうだよな。
なーんだ？涙声になってきてるぞ（笑）
大丈夫か？

ほら、もう泣くな。
いつも言ってるけど、俺がいない所で泣くんじゃない。抱きしめられないから。抱きしめて お前の涙を止めるのは、これからもずっと オレの役目なんだからな。俺のいないところで 1人で泣くのは禁止。俺以外の誰かの前で泣くのはもっとダメ。

そうだよ、ダメだよ。
職場で辛いことがあった時も、悲しい出来事が起こった時も、それからー、映画で感動した時も！全部、俺の所に帰ってきてからじゃなきゃ 泣いちゃだめ。わかった？

滅茶苦茶？そうか？（笑）
だって嫌だろ？お前が誰かに慰められるのなんて想像したら 俺ヤキモチでおかしくなりそう（笑）

やっと 笑ったな。
やっぱり花嫁には笑顔でいてもらわなきゃな！
お前の笑顔は最高にかわいいんだし！
あ、でもなー、明日 みんなに お前の笑顔見られちゃうんだ…って思うと なんか複雑だよな〜。ドレスだって めっちゃ似合っててかわいかったし。

え？なんか、俺の友だちとか みんなに気に入られちゃいそうじゃん。心配だよ。

お前は自分の魅力、全然わかってないんだよ。

俺の心配？それこそ、必要ないだろ。

え、そうなのか？まあ、お前の友だちに人気があるっていうのは嬉しいけど、俺にはお前しか見えてないからな…関係ないよ（笑）

え？お前も同じ？
じゃあ、俺も安心してていいのかな？（笑）

なぁ、今夜眠れそうか？

わかんない？
実は 俺も（笑）
緊張…してるのかな、やっぱり。

(くすくす笑う)
ああ、ごめんごめん。
こんな日でも、お前が隣にいて ぎゅーって抱きしめていたら、安心して眠れるんだろうなって思ったら なんか笑えてきた。どんだけ お前のこと好きなんだろうな、俺。

お前も同じこと考えてたの？
（笑）俺たちさっきから、ずっと同じこと 考えてるな。なんか俺、今 すごく幸せだ。
でも これから もっと幸せになるんだよな。

なぁ、明日もう一度、神様の前でちゃんと誓うけど、俺、絶対 お前のこと幸せにするよ。
一緒に喜んで、一緒に悲しんで。時々は…一緒に怒ることもあるかもしれないけど、たくさん笑って2人で幸せになろうな。

改めて明日から、よろしく。
ずっと お前だけが大好きだよ。

・台本（ゆるボイ！）
結婚前夜の誓い
https://twitter.com/yuru_voi

・台本制作者
美俐