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空でつながっている
written by 美俐
  • カップル
  • 同棲
  • 遠距離恋愛
  • バス
  • 朗読
  • モノローグ
公開日2022年01月12日 00:10 更新日2022年01月12日 00:10
文字数
1059文字(約 3分32秒)
推奨音声形式
指定なし
推奨演者性別
男性演者向け
演者人数
1 人
演者役柄
彼氏
視聴者役柄
彼女
場所
バスの中(出向先からの帰宅)
あらすじ
彼氏の一人語り、朗読です

遠距離恋愛中の彼氏が 彼女の待つ家(部屋)に帰ります
深夜から早朝、表情を変える彼女の大好きな空を見上げながら 彼女を想います

会えない時間、彼氏が自分のことをかんがえていてくれるって嬉しいですよね
本編
『僕たちは空でつながっている』

あいつの好きな漫画の あいつの好きなセリフ。
出向が決まって、しばらく遠距離になるって伝えた時も言ってた。

『大丈夫、空でつながってるから』

あいつは 空を見上げるのが好きだ。
離れてから、俺もあいつを思いながら 空を眺めることが増えた。

車窓から見える空は まだ真っ暗だ。
本当は 明日の朝 一番の新幹線で帰る予定だった。でも 早く会いたくて、初めてハイウェイバスに乗った。そうすれば 数時間だけでも長く 一緒にいられるから…。

―――バスのドア音(あれば)―――
―――足音―――

夜遅いせいか、サービスエリアは暗く しんと静まりかえってる。
見上げると、満天の星。ちょうど 月が雲に隠れていて よく見える。
あいつは 星が大好きで星座にも詳しい。いつも 嬉しそうに星を指さして説明してくれる。そのキラキラした横顔を見てるのがすごく好きだ、星なんかそっちのけで。

―――バスのドア音・走る音―――
―――少しの間―――

あ、月が出てきた。たしか明後日が満月だって言ってたかな…。
あいつは、こういう月が好きだ。まん丸になりきれない感じが なんか不満そうで、でもそこが好きなんだとか言ってたな(笑)
それから、新月の前の ほそーい三日月もとても神秘的で好きだって言ってた。
付き合いが長くなった今でも、そういう感性に惹かれつづけてる。

―――少しの間―――
―――バスのドア・走り去る音(あれば)―――

あー、やっと着いた。
いつの間にか寝てたらしい。体のあちこちが痛い。
《大きく伸びをする》
うーーーん。
まだ 薄暗いけど 今日は快晴みたいだな。
《クスクス笑う》
そう言えば、あいつは 快晴が好きじゃない。雲ひとつない空を見ると なんだか切なくなるとか言って。はっきり言わなかったけど、悲しいことがあった日の空が真っ青で、涙が止まらなくなったのを 思い出すって…。

あー、なんだか、あいつを抱きしめたくなってきた。早く帰ろう。

―――早足―――

どんな顔するかな(笑)
ほんとなら 今日の昼前に着く予定だったし。
驚くよな、喜んでくれるかな(笑)

だんだん 明るくなってきた。

俺は 青空が好きだよ。
どこにいても お前とつながってる空なら、2人を隔てるものは 何もない方がいい。真っ直ぐ繋がっていたい。

今日は 土曜日。
ねぼすけのあいつは まだベッドの中のはずだから、こっそり忍び込んで一緒に寝よう。

そして、目が覚めたら 一緒に青い空を見よう。
青空の記憶が、嬉しい記憶になるように。


――END――
クレジット
・台本(ゆるボイ!)
空でつながっている
https://twitter.com/yuru_voi

・台本制作者
美俐
ライター情報
出会ってくださってありがとうございます
年上彼氏との日常の風景を中心に かいています
たくさん 読んでいただけると嬉しいです
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