誕生日に熱を出し、楽しみにしていたデートが中止になった2人。彼女が いつも以上にいじけた理由とは…

――― ――― SE(あれば)や状況説明等です
《 》 お願いしたい演技等です
(アレンジは自由です)

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―――ドアの音―――

調子どうだー？
って、まだ布団被ってる…。
はぁぁ。デートしたかったのはわかるけど、いつまでいじけてんだ。

だから、それはしょうがないの！『ごめんね』は何回もきいたから、もうおしまい。風邪は『今日は誕生日だから もう１日ずらしてやろう』とかって気を遣ったりしないんだから。正月だろうが誕生日だろうが、ひく時はひいちゃうの！
もぉ〜、出ておいでって。熱、はからなきゃ。

お、出てきた 出てきた(笑)
うわ、目 腫れてるし…。
ったく…デートできないくらいで どんだけ泣いたんだよ。

―――彼女泣きそうになる―――

あー、ごめん！『くらい』じゃなかったな、誕生日デートだったんだもんな。特別な日でした。わかったからもう泣かないで。
長い時間布団に潜って泣いてたから 顔も真っ赤。これじゃ、熱があるんだか無いんだかわかんないよ。
はい、体温計。

冷却シート取るよ…ほら、顔 拭くから そんなふくれっ面しない！
《濡れたタオルで顔を拭く》
気持ちいい？

良かった。

―――ピピッピピッ(体温計の音)―――

見せて…うーん。下がってきてはいるね。

なーに？そんな顔で見つめてもお出かけはしません。

仕方ないだろ。
ちゃんと埋め合わせするから今日は 我慢、な？

あ、また潜った。

えー？布団に潜ったまま話されてもわかんないって。

ん？…うん…うん…そうだな。
やっと取れたカップルシートでプラネタリウムを観て、前から行きたかった店でご飯だったのに 悲しいよな。俺も悲しい。だから、また予定 たてなおそう、な？

沈…黙…か…
あ、そうだ！お腹すかない？昨日から水分ばっかりだろ？なんか食べられそうか？つくってこよ…

―――彼女、バサッと出てくる音―――

だーかーらー、予約した店は行けないの！第一もうキャンセルしたし…。

当たり前！熱がある人は外食なんてできないの！
あ、潜った…。
ったく…なんで今日はそんなに聞き分けないかなー

―――ピンポーン―――

あ。ちょっと出てくる。

―――間―――
―――ドアの音―――

え…まだ潜ってた…
どこから来るんだよ、その根性は(笑)
《ガタガタと作業しながら》
ほら、いつまでも意地張ってないで もう 出てこいって。何しても 今日は出かけられないの！
よーし！でーきた！

―――電気を消す音―――
―――布団の上からトントンして呼ぶ―――

ねえ、出ておいでって。
いじけ虫さんに 誕生日プレゼントだよ！

―――彼女、顔を出し驚く
お布団から出てくる音(あれば)―――

(笑)びっくりした？
家庭用のプラネタリウム！今日、ダメになっちゃっただろ？だから、せめて…と思ってさ。
…結構きれいだなー。ほら、ゆっくり動いてるんだよ！

ん？昨夜の時点で今日のデートは無理だろうなって思ったし、誰かさんが拗ねるのもわかってたから、ポチッとしといたの！

どういたしまして(笑)
そんなキラキラした目で喜んでくれるとおれも嬉しい。

実は…さ、食事の後、本物の星空を観に行こうと思ってたんだ。この前下見してきたんだけど、すっげー綺麗なんだ〜。早く治して 絶対デートしような！

あれ？なんでまた落ち込んでるの？

《慌てて》
え、な、なに？今日、プロポーズしてもらえると思ってたのに??
って、な、なに言ってんだよ、そんな…

《ため息》
違わない。ちょっと待ってて。

―――立ち上がり何か取ってくる―――

まさか、バレてるとは思わなかった。
ちょっと 起きられる？支えてるから ゆっくり…せーの、よいしょ。
《彼女に上着を掛ける》
はい、これ掛けて。

今？って…。
いや、俺も デートの日に仕切り直そうとおもってたけど、やっぱり、誕生日当日ってのがいいかなって思い直して…

(笑)パジャマでもいいじゃん。これも 記念になるよ(笑)
それに、楽しい日だけじゃなくて、今日みたいに病気の日も 悲しい日もそばにいたいって思うから。どんな日も俺と一緒に過ごして欲しい。

だから、結婚してください。

良かったー！やっぱり 緊張するな！
ねえ、手 出して。こっちがほんとの誕生日プレゼント。

―――指輪をはめる―――

気に入った？
今年のプレゼントはエンゲージリング(仮)だよ！

そ。かっこかり！
本物のエンゲージリングは、一緒に選びたいだろうなって思ったんだ。だから、これは、誕生日＆プロポーズ記念の指輪。普段使いもできるだろ？
次のデートは 本物のエンゲージリングを見に行って、本物の星空を観に行こう。

―――彼女 抱きつく―――

わっ！(笑)どうした？いきなり抱きついて。

そりゃ、そうだよ。いつだってお前だったらどう思うかな、って考えてるよ。当たり前だろ。この先何十年もずーっと一緒にいるんだから。

もちろん。ぜったい離さないよ。
愛してる。

―――キス―――

さあ、もう寝よう。
身体も唇も熱くなってる。熱があがってきちゃったのかも。

え？星？いいよ。このままつけておく。
そうだ！カップルシートは無理だったけど、2人で寝ながら観ることはできる！

―――ベッドに入る―――

ほら、おいで、腕まくらするから…よし。
あー、綺麗だなー。なーんか いい夢みられそう(笑)
きっと、熱もすぐに下がるよ。

―――トントンの音―――

デート、楽しみだな。
おやすみ…


――END――

・台本（ゆるボイ！）
プレゼントは小さな星空と婚約指輪(仮)
https://twitter.com/yuru_voi

・台本制作者
美俐