夜10時頃・バイトが終わった後、クール系の年上の先輩とファミレスで遅めの晩御飯を食べていた。

　
　今日はありがとうね……
　こんな遅くまで付き合ってもらっちゃって……
　あたしってほんと、ダメなセンパイよね。
　華の女子大生をこんな遅くまで突き合わせて、グダグダグダグダ叶わぬ恋の話をしてるなんて……

　ふふふ……　ありがとう。
　でもいいのよ？そんな気を遣ってくれなくて？


　ねぇ……
　そういえば、あなたは大丈夫なの？
　明日、授業とかないの？

　……そっか
　午後からなんだ。

　じゃああたしとおんなじ……といっても、あたしはただのフリーターなんだけどね。

　はぁ
　いいなぁ大学生。

　多少無理してもキレイなままだし
　自由な時間も多いし
　男の子もたくさんよってくるだろうしね。

　○○ちゃんはその……どうなの？

　気になる子いないの？
　同じゼミの子とか、サークルの子とか？


　いない？うちのゼミはハズレばっか？
　アハハ

　そっかそっかー

　○○ちゃんてさ……どういう子がタイプなの？
　
　ほら、
　カワイイ男の子がイイとかさ、
　それとも、何があっても守ってくれそうな強い男の人がイイとか？

　

　ん？包容力？
　
　何があっても受け止めてくれる人とかってこと？


　あぁ……なるほどねぇ。
　病んでるときに寄り添ってほしいし、
　疲れたときとかも癒してほしいし、
　そうじゃない夜も抱いてほしいってこと？

　なるほどねぇ……

　あたしもわかるなぁ。

　人肌恋しい夜ってあるじゃない？
　そういう時にさぁ……側にいてほしいことってあるわよね。


　そうそう！
　愚痴を聞いてほしいわけでもないし、
　なにか面白い話をしてほしいわけでもないんだけどさ、

　なんかこう……上手く言葉にできないんだけどさ……

　その時だけでいいから……甘えたいっていうか、頼りたいって時あるなぁ……


　あはは
　○○ちゃんもおんなじこと考えてたんだ。

　意外とみんなおんなじこと考えてんのかもしれないわね。


　ん？あ、そうね……もうこんな時間。終電なくなっちゃうね。

　お店出ましょうか！




　（店を出て、夜道を駅まで歩く）


　
　ねぇ……○○ちゃん。

　さっきの話なんだけどさ……

　そう。好きなタイプの話……

　あれさ……あたしじゃダメ……かな？


　え……って
　そのままの意味よ？

　包容力のある人でしょ？

　自分で言うのもなんか変だけれど、あたしけっこうクール系お姉さんでしょ？
　実際あなたよりも４つくらい年上だし……

　その……
　自慢じゃないけれど……あなたのような子と一晩過ごしたことも、何回かあるの。

　だからその……
　癒し方なら、心得ているつもりよ？


　どう？
　あたしじゃダメ？





　え？
　あなたもあたしに抱かれてみたかった？

　……ホントに？ホントに言ってるの？


　そう……
　そうなの……

　断られること覚悟してたんだけど……
　うれしい



　じゃあ……


　（後輩の首筋にキスをする）


　ふふふ。
　キスしちゃった。

　そんなに驚いた顔しちゃって……カワイイ。


　どう？ちょっとビックリした？

　うふふ。
　マーキングってやつよ。

　あたしさ……狙った子には、もうあたししか見てほしくないの……。
　もう四六時中、あたしのこと考えてほしいしさ
　夜もあたしがいないと寂しいって思ってほしいの。

　もちろん、毎日あなたのこと飽きさせはしない。


　でも、あなたが他の子の所に行っちゃうと、
　寂しくて頭がおかしくなっちゃうかもしれない……

　あたしも寂しがり屋だし。
　ヘラると面倒だから……ね？


　ふふ。

　それで……もうすぐ駅だけど……


　どうする？

　わかるでしょ？この意味……？
　キスの続き……する？
　



　……そう言ってくれると思った。


　じゃ、行こうか。
　あ、手……つなぐ？


　
　それじゃ……今日はお姉さんがリードしてあげるから……
　寝れると思わないで？

　大丈夫……
　はじめてだろうから、すっごく優しくしてあげるから……



　女同士、朝までイチャイチャしましょう……

・台本（ゆるボイ！）
バイト先の先輩の恋愛相談に乗っていたら、そのままキスされて……
https://twitter.com/yuru_voi

・台本制作者
Marinca