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【ファンタジー】ハザマの図書館へようこそ
written by 弐橋 葉
  • ファンタジー
  • 睡眠導入
  • 癒し
  • 少年
  • 少女
  • お姉さん
  • ボクっ娘
  • 図書館
公開日2024年02月16日 13:42 更新日2024年02月16日 13:49
文字数
886文字(約 2分58秒)
推奨音声形式
指定なし
推奨演者性別
指定なし
演者人数
1 人
演者役柄
図書館司書
視聴者役柄
指定なし
場所
ファンタジー世界観
あらすじ
ファンタジー世界観の台本です。

ある日旅に出たあなた。
出発の日に、母親から手紙を貰い、それを大切に持ち歩いてきましたが……。
そんな手紙をめぐる、不思議な図書館のお話。

司書さんの性別は特に決めていないので、女性でも少年でもご自由にどうぞ。
シチュエーションがシチュエーションですので、しっとりと落ち着いた演技の方が合うかなとは思います。
本編
こんにちは。

ハザマの図書館へようこそ。

……ああ、落ち着いて、迷い人さん。

この図書館には、とある条件を満たした人しか『迷い込む』ことは出来ないんです。

あなたは何か……本や手紙など、言葉を書き連ねたものをお持ちではないですか?

そして、それについて何か困ってはいませんか?


……ふむ、なるほど。

旅立ちの日にお母様から渡されたお手紙……旅の途中で破かれてしまって、それでも大切に持ち歩いていた、と。

大丈夫、僕がこのお手紙を直しましょう。

普段修繕するのは本ですが、手紙も似たようなもの。


文字の連なり。

言葉の連なり。

そして……想いの連なり。


それらひとつひとつを丁寧に繋ぎ合わせて……。

離れてしまった言葉を、想いを、もう一度手を繋がせてあげるように……。

本来あるべきかたちに……ほら、だんだんと繋がってきたでしょう?


この子たちも、本当はそばにいたかったんですよ。

離れたくなんてなかった。

だから、あなたがこうして大切に一緒に重ねて持ち歩いてくれていたことが、この子とあなたをここに導いたんです。


ハザマの図書館の司書である僕には、本の声が聞こえる。

あなたの手紙からは、お母様の想いを綴った文字を引き裂かれたままでは嫌だという悔しさが聞こえました。

その強い思いが、この図書館の扉をノックしたんです。


……どういたしまして。

僕のほうこそ、またひとつ想いを繋げるお手伝いが出来て嬉しいですよ。

手紙とは、この世でたった一つ、あなたのためだけに書かれた本とも言えます。

そんな貴重で大切な本を修繕出来るなんて、僕としても光栄です。


さて……僕は少し、席を外しましょうか。

あなたも、もう一度その手紙をゆっくり読み返したいでしょうしね。

ひとりでゆっくり、穏やかな時間を過ごしてください。

この図書館の時間の流れは外とは違いますから……。


お帰りの際はこのベルを。

書架の本は気になるものがあればお好きに読んでくださって構いません。

さて、では改めて。


ハザマの図書館へようこそ。

ここは想いと言葉を紡いだモノたちの集う場所。

彼らの声が扉をノックして、あなたをここへと導きました。

どうぞ心ゆくまで、『想い』を楽しんでいってください。


……ふふっ。

少し芝居がかりすぎ、ですかね?
クレジット
・台本(ゆるボイ!)
【ファンタジー】ハザマの図書館へようこそ
https://twitter.com/yuru_voi

・台本制作者
弐橋 葉
ライター情報
イラストレーター、ボイスコとして活動中です。
文章を書くのも好きなので合間合間に台本も投稿していきたいと思います。
pixivにも台本をマルチしていますがこちらのほうが早いです。

何か琴線に触れたものがあればお気軽に演じてくださいませ。
使用報告も不要、口調や固有名詞の改変についても良識の範囲でいくらでもどうぞ。
楽しく使って頂くためでしたら如何様にもしてください。
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