風邪を引いてしまい倒れたあなた。
そこで、付き合っている彼が献身的に看病をしてくれます。
申し訳ないやら情けないやら、体調の悪さも相まって気弱になってしまうけれど、彼は「俺に甘えるのが仕事」と言ってきて……。

普段はアレンジのためにあまり男らしい口調で書かないのですが、甘々強調のためにあえて「俺」で書いてみました。
とはいえご自身の声質に合わせたアレンジや改変は大いに歓迎ですので、演じやすいようにしてください。

……目、覚めた？

寝てる間にコンビニ行っていろいろ買って来たけど……何か食べられそう？

ゼリーとかヨーグルトとか、あとはフリーズドライのお粥があって驚いたよ。

今のコンビニって何でもあるな。

どう？　食べられそうならすぐに準備する。


……うーん、そっか、食欲ないか。

じゃあせめて水分は摂って。

あとは熱も計ろっか……ん？　近付いたら移しちゃう？

ははっ、平気だよ。

ほら、マスクしてるし……これだとキス出来ないのが、残念だけどな。

今はそういうことも考えられないだろうし、しんどいだろうから、俺には俺に出来ることやるよ。


……え、ずっとここにいたよ？

だって、風邪ひいて具合悪くてボロボロの時に、目が覚めてそばに誰も居なかったら心細いだろ？

だからスマホにささっとメモして、コンビニだけ行って帰ってきて、あとはずっとここで様子見つつスマホ弄って待ってた。


良いって良いって、俺が勝手にそうしたくてしてるんだからさ。

弱ってる時に助けるのなんてお互い様だろ？

いつか俺が風邪ひいたら、そのときは看病してくれよ。

……ほら、身体起こすの手伝うから飲み物だけでも飲みな。

むせるといけないから、ゆっくりな。


迷惑かけてるとかそんなことないって。

当たり前のことしてるだけなんだから。

ただ……ほーら、体温計。

隠してないで、見せなさい。

……んん……熱、上がってるな。

今日が日曜でなけりゃなぁ……。


このままだと、今夜がピークかもしれないな。

泊まっていっていい？

ちょっと着替えと車取りに一旦帰るけどすぐ戻るから。

それで、明日の朝あんまり良くなってなかったらすぐ病院行こう。

市販薬がそんなに効いてないってことは、やっぱ病院行ったほうがいいって。


……なんだよ、涙目になっちゃって。

可愛いやつだなぁ。

嬉しいのか申し訳ないのか知らないけど、俺はお前のためならなんだってするよ。

だって、ほら……いつかは、さ？

まぁ、そういう大事なことはちゃんと然るべきタイミングで言うけど……。


とにかく、今は俺に甘えなさい。

いい？

病人は休むのが仕事だし、看病してくれる人がいるならそれにめいっぱい甘えていいんだよ。

だからお前は俺に甘えるのが仕事！


……お、何か食べる気になった？　何がいい？

とりあえずゼリーね、オーケー、ちょっと待ってて。

食べてる間に一旦帰って物取って来るけど、寂しくて泣いたりするんじゃないぞ～？

大丈夫、お前には俺がついてるよ。

心細い時に一番にそばにいてやりたいんだ。

だから、寂しいとか心細いとかしんどいとか、弱音吐いて良いんだからな。


じゃ、用意してくる。

薬と水も出しとくから、ちゃんと飲むんだぞ。

……もー、何回言うんだよそれ。

お礼なら、元気になってからしてくれればいいって。

と、言うより……。


元気になってくれることが、一番のお礼だよ。

またお前が笑ってる顔が見たいから。

そのためならなんだってするって言ってんだ。

分かったら、俺にたくさん甘えること。

オーケー？　……うん、良い子。

・台本（ゆるボイ！）
【甘々】看病が手厚い彼は、甘えるのが仕事だと言ってくる
https://twitter.com/yuru_voi

・台本制作者
弐橋 葉