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氷の王子に嫁いだひだまり姫
written by 弐橋 葉
  • ファンタジー
  • 切ない
  • ヤンデレ
公開日2025年01月17日 12:29 更新日2025年01月17日 12:29
文字数
1038文字(約 3分28秒)
推奨音声形式
指定なし
推奨演者性別
男性演者向け
演者人数
1 人
演者役柄
指定なし
視聴者役柄
指定なし
場所
指定なし
あらすじ
王位継承権もなく、人を傷付けることに特化した能力から疎まれていた第三王子に嫁ぐことになったあなた。
彼の不憫な境遇ごと愛してあげたいと誓い、彼のもとに出向く。
そこには、他者を跳ねのけることで自分を守ろうとする王子がいた――。

ヤンデレ兼ツンデレ?台本です。
本当はすごく寂しいし誰かを求めたいけど、周囲の環境や過去がそれを許してくれなかった、みたいな。
口調や一人称や口調の改変はご自由にどうぞ。
本編
……顔を上げろ。

ふん、お前か……僕の許嫁ってのは。

可哀想にな、王位継承権もない第三王子に嫁がされるなんて。

愛してくれなくてもいいよ、僕もお前のこと愛さないから。


んなっ……。

な、んで。

冷たい言葉を吐かれたのに、ニコニコ笑っていられるんだ、お前。

気持ち悪いな……。

それとも、実家からそうするように指示されてるのか。

はん、そうに決まってる。

僕なんかに笑顔を振りまいたって良い事なんてなんにもないもんな。


……でも、僕を怒らせるデメリットはある。

これでも王族だからね、氷魔法に特化した僕なら……お前のことなんて一瞬で氷漬けにできる。

『氷の王子』なんて呼ばれていたこともあるけれど……。

残念ながら、大人になった今となってはちょっとやそっとで怒るほうがくだらないと思ってるんだ。

だからその嘘の笑顔ももうやめていいぞ。

どうせ、今後はうわべだけの夫婦なんだ。

お前だって、嘘の笑顔なんて外でだけにしておかないと疲れるだろ。


……な……んだ、これ。

お前の手作りの……クッキー?

僕と仲良くなりたくて焼いてきたって……。

意味が分からないし、嘘の笑顔ももうやめていいって言ってるだろ。

僕と仲良くするメリットはお前にもないはずだっ……んぐっ……!


……甘い。

な、なんだよ。

『せっかく夫婦になるのにツンツンされたら寂しい』って……。

まさかお前、本気で僕と夫婦になりに来たのか!?

僕の噂、何も知らないのか?

魔術の練習中に誤って使用人を怪我させてしまって、それ以来、僕は……。

人を傷付けることしか出来ないこの氷の力を使うことが怖くなって、ただのお飾りになって……。

使用人からも腫れ物みたいに扱われてる、んだぞ。

そんなやつの妻になったら、キミまで同じような目に遭うかもしれないのに……。


……急に抱き着いてきて、色仕掛けのつもりなら全然効いてないぞ。

なあ、後悔しないか?

僕の妻になって、やっぱり嫌だってなってもこれは曲がりなりにも王室との結婚。

簡単に破棄出来るようなものじゃ、ないんだぞ……。


……強情だな、僕に負けないくらい。

じゃあなんだ、キミは僕のことを本気で愛そうっていうの?

……はは。

はは、あははっ!

あぁ、そっか……。

それなら僕も、キミからの愛に応えないと王族の誇りに傷がつくね……。


逃げたくなってももう遅いよ?

僕のたった一人の、これから愛すべき妻。

捻じ曲がった僕が持て余してた感情、全部キミにぶつけちゃうけどそれでもいいの?

……そう、受け入れる気でここに来てるんだ。

なら……たっぷり甘えさせてよ。

さっきのクッキーよりも甘く、甘く……。

僕は寂しがりを隠してきたから、キミが嫌だって言ってももう絶対に離してなんかあげないからね……?
クレジット
・台本(ゆるボイ!)
氷の王子に嫁いだひだまり姫
https://x.com/yuru_voi

・台本制作者
弐橋 葉
ライター情報
イラストレーター、ボイスコとして活動中です。
文章を書くのも好きなので合間合間に台本も投稿していきたいと思います。
pixivにも台本をマルチしていますがこちらのほうが早いです。

何か琴線に触れたものがあればお気軽に演じてくださいませ。
使用報告も不要、口調や固有名詞の改変についても良識の範囲でいくらでもどうぞ。
楽しく使って頂くためでしたら如何様にもしてください。
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