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僕と先輩の裏腹逆転遊園地デート
written by 灰塔アニヤ
  • 後輩
  • 年下
  • 片思い
公開日2021年06月21日 20:00 更新日2021年06月21日 17:20
文字数
2405文字(約 8分1秒)
推奨音声形式
指定なし
推奨演者性別
男性演者向け
演者人数
1 人
演者役柄
後輩
視聴者役柄
先輩
場所
雨の日の遊園地
あらすじ
憧れの先輩に誘われた、遊園地デート。
これを機に告白を…いや、できなくてももう少し先輩と仲良くなりたい。
しかし、気持ちは空回りしてなかなか上手く話せない。
しかも徐々に悪天候になり、雨降りの園内でふたりきり、雨宿りをすることに。

気まずさをどうにかしようと、奮闘、空回りが逆に事態を好転させて……。
本編
※作中表記についての説明

・―…状況、情景の説明(例:彼の部屋のソファに座りながら話している…等)
・()…心情(例:笑いながら…、泣きそうなのを堪えて…等)
・【】…SE、BGM(例:インターホンの鳴る音、雨音…等)
・((心の声))…心情ではなく、「心の声」としての台詞。

――――――――――――――――――――――――――――――

―遊園地にて。憧れの先輩に誘われて一緒に行くことになったが、徐々に天気が悪くなってしまう。

【SE:アトラクションの稼働する電子音】
【SE:同時に強い雨音】

うわっ、雨!!
えっと…、先輩、どこかで雨宿りを……!!
はい、あっちなら大丈夫そうですね、行きましょう!

【SE:雨の中を走る足音】

(息を切らしながら)はぁ、はぁ…。
雨、かなり強くなってきちゃいましたね…。

あんなに天気良かったのに。

先輩が乗りたいもの、全然乗れなかったですし…。
あ!
というか、僕、絶叫系も、高いところも苦手で…すみません。

全然、遊園地に誘うのに向いてない、ですよね…あはははは…。

ー「あんまり楽しみじゃなかった?」と先輩に問われて。

(はっとして)…‼すみません、いえ、その…楽しくないとかそういうのでは……。
先輩にお誘いいただいた時から、すごく楽しみにしてました。

何着てこうかなとか、先輩の私服、どんな感じなのかなとか…いや、そういうのだけじゃなくて‼

ご一緒させてもらうだけで…もう…‼…その……えーと…(一人で白熱してしまったのが恥ずかしくなり)すみません、なんか一人で…うるさくて。


((心の声:やばい、先輩と二人きりで休日を過ごすだけでこんなに嬉しいのに…!!
今、俺、すげぇ舞い上がってる、うわぁ…近くで見るとやっぱりきれいだなぁ…って、ああああ!!!!
へらへら、にやにやするな!!俺!!)

―先輩に笑われ、なお恥ずかしくなる。

そんな、笑うこと、ないじゃないですか。
…あ、先輩、鞄、濡れてます。

あと、髪も…(しばしじっと見つめてしまって)……いや、あの、じろじろ見てすみません。

(顔をそらし、小声で)ハンカチ、僕の使ってください。

―先輩が髪を拭いている気配。話しかけたいが上手く話しかけられない。雨音がより沈黙を強調させるよう。

【SE:雨の音】


((心の声:あーあーあーあー、すげぇ気まずい!!
ジーって見つめちゃったし、しかも、目ぇそらしちゃって…へたれか、俺は!!
いや、ちゃんと喋んないと…何か…何か話題…))

……(意を決して)あの。
どうして、僕なんかを……今日、誘ってくれたんですか?

((心の声:違う違うちがう、それじゃ誘われたくなかったみたいじゃん!!そうじゃなくて…!!))

あ、いえ!!
だから、その…とっても嬉しかったです…あー、違う、現在進行形ですごく嬉しいです‼

けど、同期の方とか、お友達とか、…(やや小声で)それこそ彼氏とか。
他にも一緒に行く方がいそうだなぁって…。

ー言いながら、不安感や自信の無さが出てきてしまって。

…あ、すみません。
やっぱ、さっきの忘れてください。
なんでもないです。

(急に話題を変えるように)あ、そうだ!!
確か、お土産コーナーに、傘、売ってましたよね!
!
ずっとここにいるのもあれだし、僕買ってきますね‼
先輩、少しまってて…(呆然と)え…?

―気まずさに立ち上がろうとするが、先輩に袖を掴まれる。


((心の声:(口にした声とは裏腹に絶叫に近い感じで)ええええええええーーーー!?!?!?))

……(何とか心を落ち着いて平静を装うように)え、えっと…?
あ!傘以外にも、何か欲しいものありました?
飲み物とか…お腹、空きましたか?
一緒に買ってきま…え、(落ち着いて、と言われ)

はい…すみません…。
お、お隣、失礼しまーす…。

―先輩の隣にぎこちなく座りなおす。先輩に「聞きたいことがある」と問われて。

(深く深呼吸をして)ふぅ…。
はい。なんでしょうか?


((心の声:聞きたいこと…?なんだろう…どうしよう、仕事じゃ話しづらいことかな。うわぁぁ、それはそれで…!!でもなぁ、これは、先輩のことを知れるチャンス…!))

え?僕が、先輩のことを…どう、思ってるか?


((心の声:はぁああ!!!!なんだよ、それ‼
俺だって知りたいよ!
先輩が!俺のこと!どう思ってるか!!))

…その、そう、ですね…。
かっこよくて、頼りがいのある素敵な、…先輩だと思います。

え?…はい、以前から…先輩は僕と…話してみたかった!?!?!?
なんで…?
はい、僕が先輩のこと、怖がってるみたいだから?

(断言するように)そんなことないです…!!
ただ、恐れ多くて僕なんかが話しても…というか…!!

―急にくすくすと笑いだす先輩。

え?ええ?
笑わなくてもいいじゃないですか‼
だって、そりゃかっこよかったんですもん!

ー先輩の好きなところを列挙していく。気持ちがこもっていき、だんだん白熱していく。

僕がミスをした時も庇ってくれて、重役にも毅然と意見が言える人で‼
ダメなことはダメってちゃんと言えて、部下にお疲れさまって必ず言ってくれて。

誰よりも早く出勤して、遅くまで残っててもお客様の前ではにこにこしてて。
ご飯をとっても美味しそうに食べて、お土産のセンスが良くて、気配りができる人で‼

そんなの…そんなの、惚れないわけがないじゃないですか‼

―笑っていた先輩がきょとんとする。
そこで、うっかり告白してしまったことに気が付いて。

あーあーあーあ、今のナシ!!なしです!!
僕、やっぱり傘買ってきますね!?

え、ちょっと、先輩!?
もう一回言って…ってもう一回なんてないです、僕は何も言ってません!!
だーかーらー…ちょ、やめ…!!

ああああ、もう!!ずるいですよ、そんな可愛い顔するなんて!

そうだよ、先輩が好きで、好きで大好きすぎてキョドってたの!!

だいたい、怖いなんて一ミリも思ってないし、むしろ怒ってる顔すらかわいく思えるくらい、ヤバい位に先輩が好きなんです。

だから…‼
あの…その…(捲し立ててしまったのが恥ずかしくなってきて)すいません、俺、ほんっとダメだな…。

折角、遊びに来たのに雨になっちゃったし、もう…なんか恰好つかねぇなあ…。

―先輩がにやにやとしながら、逆にデートに誘ってきて。

え…じゃあ、この後…デートしないか、って。
そんな、雨だし…これからどこに…。

(つい笑ってしまって)あはは、先輩、かっこよすぎですよ。

「じゃあ、うちにおいでよ」って。
それ、僕が言いたかったです。

はい、もちろんです。
一緒に傘、買いに行きましょうよ。
是非、デートの続き、させてください。
クレジット
・台本(ゆるボイ!)
僕と先輩の裏腹逆転遊園地デート
https://twitter.com/yuru_voi

・台本制作者
灰塔アニヤ
ライター情報
色々なシチュエーションを書きます。
男性演者向けのものが多いですが、一人称や部分的な変更で女性も演じられるかと思います。
R18シナリオでお探しの場合はpixivで公開しています。

ドーナツがすきです。
よく作中にも出てきます。
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