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夏祭りシチュエーション:250字前後
written by 石刻テト
公開日2022年07月07日 12:00 更新日2022年07月07日 12:00
文字数
1744文字(約 5分49秒)
推奨音声形式
指定なし
推奨演者性別
男性演者向け
演者人数
1 人
演者役柄
指定なし
視聴者役柄
指定なし
場所
夏祭り
あらすじ
七夕ということで、お祭りシチュです。
ツイッター投稿できる程度の短編です。
男性キャラが2パターンあり。

https://twitter.com/sekkoku_teto/status/1544874520107855873
本編
A.陽気な男の子


「おっ、いたいた」

 見覚えのある茶髪の男子が、手を挙げながら駆け寄ってくる。
 彼はそばまで来ると、軽い口調で謝罪した。

「ちょっと遅れて悪かったな。途中の道が混んでてさぁ……。
 いやぁ、やっぱ祭りのピークタイムだとスゲェな」

 電車も相当に混雑しているようで、遅延が発生していたようだ。
 彼はふいに、気になったように尋ねる。

「……なんだよ、そんな顔して。
 そんなに俺の浴衣姿、ヘンか?」

 腰に手を当てて、苦笑のようなものを浮かべる。

「まっ、こういう時くらいはイイだろ?
 せっかくの夏祭りなんだしさ」

 そう言うと――笑みをニヤリとしたものに変えた。

「いやぁ~……お前も浴衣だったら良かったのに。
 けっこう似合うと思うんだけどなぁ」

 冗談か、本心か、判別の付かない声色だった。

「ははっ、お世辞じゃないって。
 まっ、それはともかく――」

 彼は悩むようにかすかな唸り声を上げると、尋ねてきた。

「これから、どうする?
 当てがないなら……そうだな、屋台巡りで腹ごしらえするかぁ」

 腹が減ってはなんとやら。
 その格言に従って――彼の意見に従うことにする。

「ほら――行こうぜ?」

 陽気そうに笑う彼と、肩を並べて――
 “あなた”は祭りに繰り出すのだった。



◇ト書き台本版

「(待ち合わせ場所で、相手を見つけて)
 おっ、いたいた」

(近くに駆け寄る)

「(謝罪というには少し軽い口調で)
 ちょっと遅れて悪かったな。途中の道が混んでてさぁ……。
 いやぁ、やっぱ祭りのピークタイムだとスゲェな」

「(ふと気になったように尋ねる)
 ……なんだよ、そんな顔して。
 そんなに俺の浴衣姿、ヘンか?」

(腰に手を当てて、苦笑)

「まっ、こういう時くらいはイイだろ?
 せっかくの夏祭りなんだしさ」

(ニヤっと笑みを浮かべる)

「(冗談か、本心か、判別の付かない声色で)
 いやぁ~……お前も浴衣だったら良かったのに。
 けっこう似合うと思うんだけどなぁ」

「(軽く笑って)
 ははっ、お世辞じゃないって。
 まっ、それはともかく――」

(うーん……、という小さく悩むような唸り声)

「これから、どうする?
 当てがないなら……そうだな、屋台巡りで腹ごしらえするかぁ」

(行き先を決定して、歩きだす)

「(促すように)
 ほら――行こうぜ?」



B.大人のお兄さん


「いやぁ……
 誰かと一緒に祭りを出歩くのも、久々だな」

 しみじみとした口調で、彼はそう言う。

「去年なんて、ちょうど仕事がデスマーチでさ……。
 土日も朝から晩まで職場にいて、祭りなんて目にすらしなかったんだよなぁ。
 はははっ……」

 過去を思い出し、乾いた笑いを浮かべるが――
 すぐに気を取り直したように、話を変えた。

「まっ、とにかく……。
 とりあえず、何か屋台で食うか?
 なぁに、金は心配するな。オレが出すからさ」

 当然のようにそう言った彼は――
 ふと、思いついたように提案した。

「あっ――
 そうだ、よければ……射的とかもやらないか?」

 彼は説明するように、言葉を付け加える。

「ほら……こういうふうに、誰かと一緒じゃないとできないだろ?
 いい歳した男が、独りで射的屋台に金使ってたら恥ずかしいし」

 苦笑のようなものを浮かべるが――
 相手が頷いたのを見て、まるで子供のように明るいテンションになった。

「よし……! 決まりだな。
 腹ごしらえしたら、オレと射的勝負だ。
 ふふっ……負けないぜ――?」

 これでは、どちらが年上なのかもわからない――
 そんなことを思いつつ、“あなた”は彼に付き合うのだった。



◇ト書き台本版

「(しみじみとした口調で)
 いやぁ……
 誰かと一緒に祭りを出歩くのも、久々だな」

「(過去を思い出しながら)
 去年なんて、ちょうど仕事がデスマーチでさ……。
 土日も朝から晩まで職場にいて、祭りなんて目にすらしなかったんだよなぁ。
 はははっ……(乾いた笑い)」

(気を取り直したように、話を変える)

「まっ、とにかく……。
 とりあえず、何か屋台で食うか?
 なぁに、金は心配するな。オレが出すからさ」

(ふと、思いついたように)

「あっ――
 そうだ、よければ……射的とかもやらないか?」

(補足するように、言葉を付け加える)

「ほら……こういうふうに、誰かと一緒じゃないとできないだろ?
 いい歳した男が、独りで射的屋台に金使ってたら恥ずかしいし」

「(子供のように嬉しそうに)
 よし……! 決まりだな。
 腹ごしらえしたら、オレと射的勝負だ。
 ふふっ……負けないぜ――?」
クレジット
・台本(ゆるボイ!)
夏祭りシチュエーション:250字前後
https://x.com/yuru_voi

・台本制作者
石刻テト
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