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義理チョコに嫉妬する彼女とちょっぴり意地悪な彼氏の話
written by ちとせあられ
  • バレンタイン
  • 甘々
  • カップル
  • 恋人同士
  • 嫉妬
  • やきもち
  • 意地悪
  • 仲直り
公開日2024年02月08日 14:58 更新日2024年02月11日 15:33
文字数
2257文字(約 7分32秒)
推奨音声形式
指定なし
推奨演者性別
男性演者向け
演者人数
1 人
演者役柄
彼氏
視聴者役柄
彼女
場所
自宅
本編
さて、お嬢さん?
俺が帰ってきて結構な時間が経ちましたが、
その間あなたはずーっと、ソファの端っこに丸まって不貞腐れてばかり。
いつものおかえりのハグとキスも、今日はまだしてくれてない。
俺がそれを楽しみに毎日仕事頑張ってるって、
君は知ってるはずなのになー。
そっかー。疲れて帰ってきた彼氏のこと、今日は癒してくれないんだー。
悲しいなー。

…無視ですかあ。
まあ、無視されるだろうとは思ってたけど(笑)
さーて、どうしたもんかな…
とりあえず…お隣失礼しますね。
んーっと…
《彼女の隣に座り、顔を覗き込む》
《彼女そっぽを向く》
…あーあ。目も合わせてくれない。
これは相当いじけちゃっててますねえ。
どうしちゃったのかなー、俺の可愛い彼女さんは。
んー?
どうしたの、何か嫌なことでもありました?
教えてくれないと、俺いつまで経っても分からないままだな。
ねえ、教えてよ。

…えー?
“分かってるくせに”ねえ…
やっと口を開いたと思ったのに、そんなこと言われても。
でも残念ながら、なーんも分かんないなあ俺は。

そうだな…分かんないから考えよう。
まずは状況を整理しようか。
えーっと、確か…玄関開けて、ただいまって声掛けたら、
リビングから君が出てきて、笑顔でおかえりって出迎えてくれた。
ここまでは普段通りだったな。
でもその後、俺の持ってる荷物見た途端に表情が曇って、
無言でリビングに戻って、ソファの端っこ陣取って、
そこからはずーっとこの調子。

《「分かってるじゃん」と言われ》
あはは。そうだね、分かってるかもしれないね俺も。
原因は俺の持って帰ってきた、あの紙袋かな?
中にはお洒落で可愛い袋やら箱がいっぱい入ってることも、
まあ一目瞭然って感じだしね。

分かってますよ、最初から。
俺の可愛い彼女さんは、俺がバレンタインに
チョコをいっぱい持って帰ってきたから、やきもち焼いてるんですよね?
あーあ、もう…ほんと可愛いんだから。

ほーら、そんなふくれた顔しないの。
嫌だったの?
…あはは、そんな泣きそうな顔しながら睨まれても、
ぜんっぜん怖くないけどなあ。

まったく…少しは俺の話も聞いてほしいんだけどな。
あのね、あれぜーんぶ、「彼女さんとどうぞ」とか
「良かったら彼女さんに」って、渡されたやつなんだけど?

お、やっとこっち向いた。
…あはは!まさしく「鳩が豆鉄砲を食ったような顔」って感じだね(笑)
信じられない?
そっかそっか、そんなことあるわけないって思うか。
でも、本当なんだけどなあ。

ねえ、聞いてくれる?
俺はね、君のことが大好きなの。愛してるの。
君は世界で1番可愛くて、素敵な女性だって、本気で思ってる。
それはいつも君にも言ってるから、分かってるよね?
で、そんな可愛くて素敵な女性が俺の彼女なんだって、
いろんな人に自慢したくて堪らないの。
だからさー、よく会社で惚気てるんだよね。

そしたらさ、会社の人みんなにその可愛さが伝わったみたいでね、
俺たちのこと応援してくれるようになったんだよね。
だから、みんな「彼女さんに」とかってくれたの。
本当だよ?

まあ、俺がそんなに甘いもの得意じゃないってのもあるだろうけどね(笑)
男性社員みんなに配るのに、俺だけないってのも…
まあ、俺としては構わないけど、
相手からしたらそういう訳にもいかないって気持ちも分かるし。
それで、俺というより君にあげることにしたってのは…
まあ、あるんじゃない?
つまりこれは全部、ほんとにただの社交辞令的な義理チョコ。

まだ信じられない?
んーっと、じゃあ…《紙袋を漁る》
あったあった。
ほら、これ。見て。どこのお店のか分かるよね?
君がこの前、すごく美味しい!って気に入ってたチョコチップクッキー。
後輩の子なんだけどね、義理チョコどうしようか悩んでる時に
俺の話を思い出して、これにしてみたんだって。
で、その子も自分用に買ってみたらめっちゃ美味しかったってさ。
何人かはもらってすぐに食べてたけど、かなり好評だったよ。

あとこっちは、君がガトーショコラ好きだからってくれたやつなんだけど、
なんか前に君と行ったカフェの系列店で、結構有名らしくてね。
彼女さんならご存知かもしれないですーって言ってた。
あ、知ってる?さすがだね。
そんで、こっちはチョコと一緒にどうぞってくれた、君の好きな紅茶。
去年の秋、一緒に買いに行ったよね。
すっごい迷って選び抜いてた、こだわりのやつ。
それからこっちは…《彼女慌てて止める》
なに?もういいの?
ふーん、分かってもらえた?
そっかあ。よかった。

でもなに、その顔は。真っ赤じゃん。
さては…俺が会社で君の話してるのが本当だってわかって、
恥ずかしくなっちゃった?
まったく…本当に可愛いねえ君は。
そういうところも好きなんだよ。

ねえ、ちょっと意地悪しすぎちゃった。ごめんね。
でも君に無視されるのはなー、辛かったなー。
《彼女謝る》
ふふっ(笑)うん、いいよ。嫉妬する君も可愛かったしね。

さ、これで仲直りしたってことで。
さっきしてくれなかったハグとキス、してくれるよね?
はい、こっちおいでー。《ハグ》
ただいま。今日もずっと会いたかったよ。《軽いキス》
ふふっ。やっぱこれだよねえ。
あー癒される…

で、最初から気になってたんたけど、
帰ってきた時からずっといい匂いしてるこれって、
さてはハンバーグじゃないですか?
あれでしょ、毎年バレンタインに作ってくれてる、ハート型のやつ。
お、当たり?やったね。
甘いもの得意じゃない俺の為に
チョコの代わりに毎年作ってくれてる、恒例のやつだもんね。
もちろん、今年も楽しみにしてたよ。

さあ、じゃあご飯にしよっか!
手伝うから、一緒に準備しようね。
ほら、キッチン行くよー。
クレジット
・台本(ゆるボイ!)
義理チョコに嫉妬する彼女とちょっぴり意地悪な彼氏の話
https://twitter.com/yuru_voi

・台本制作者
ちとせあられ
ライター情報
かわいいカップルが好きです
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