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【和風ファンタジー/依存】クールに見える武人メイドは恋する暴走乙女
written by 松平蒼太郎
  • ファンタジー
  • 敬語
  • 武人
  • メイド
  • 依存
公開日2024年05月26日 17:02 更新日2024年05月26日 17:10
文字数
1864文字(約 6分13秒)
推奨音声形式
指定なし
推奨演者性別
女性演者向け
演者人数
1 人
演者役柄
武人メイド
視聴者役柄
商人の男
場所
某所
あらすじ
町内でも有数の大商人である男は、外回りでの用事のため、護衛として女武人の従者(メイド)を連れて行くことにした。彼女を連れて町を歩いていると、突然何者かの襲撃を受けてしまって…?
本編
ご主人様…お召しにより、参上しました。本日はどういったご用件でしょうか?


…なるほど、かしこまりました。ご主人様に仇名(あだな)す輩(やから)を残らず斬ればよい、と…


はぁ…違うのですか?ですが、もしもの時は守ってくれとおっしゃいましたよね?つまるところ、結局はそういうことでは?


……かしこまりました。ご主人様からの命令、改めて承ります。それでは、外回りに参りましょう。どうぞ、こちらへ。


(外回りに出る)


……相変わらずご多忙ですね、ご主人様も。あまり人脈が広いのも考えものでは?


そうですか…ご主人様がそのようにおっしゃるのでしたら、よろしいのですけど……ッ、伏せて!


(敵の攻撃から男を庇う)


……毒矢のようですね。ご主人様にこのような狼藉を働くとは、どこの手の者でしょうか…今すぐ正体を確かめねば…


ご主人様はここに隠れていてください。すぐに戻って参りますので。


……ッ、それは承服しかねます。あろうことか、奴はご主人様のお命を狙ったんですよ?黒幕の正体を聞き出し、その場で討ち果たしてしまうのが正しい選択かと。


(ため息)


……かしこまりました。そこまでおっしゃるのでしたら、下手人は殺さず、誰に命令されたのかだけを聞いて参ります…それでは。


(男の元を離れ、敵の所へ足を運ぶ)


……見つけましたよ。一般人に紛れて逃れようとしていたようですが…わたしの目は誤魔化せません。その大きな袋に入ってるのは、先ほどご主人様を暗殺しようとするのに使った弓矢でしょう?


(敵が突然襲いかかってくる)


……甘い、隙だらけです。ハァッ…!


(抜刀による峰打ちで打ち倒す)


口ほどにもない…その程度の腕でよくご主人様を殺そうとしたものです。


さて…誰にご主人様を殺すよう、頼まれたのですか?さっさと吐いてもらいましょうか?


……そうですか。依頼人のことは話せない、と。でしたら、無理矢理にでも吐かせるまでです…!


(刀の柄で何度も殴りつける)


吐けっ、吐けっ…!わたしのっ、たった一人の、大切なご主人様をっ!よくもっ、殺めようと…!許さない、許さない、許さないっ…!


お前も、お前の依頼人も…!ご主人様に仇名(あだな)す者はすべて、わたしの敵だっ…!今すぐ死んで、償えっ…!


(主人の男に羽交い締めされる)


…ッ!ご主人様…!離して…!こいつは、貴方のことを殺そうと…!


しかし…!ご主人様が良くても、わたしは良くありません!どうしてこんな虫ケラに、ご主人様を奪われなければいけないのですか!納得いきません!


…ッ!それはっ、そうかもしれませんが…!それでもわたしは…!


(男の説得で、暴れるのをやめる)


……承知、致しました。そこまでおっしゃられては、わたしも引き下がらざるを得ません…ですが、真の黒幕は…


…!そ、それはつまり、ご主人様は今日の襲撃をあらかじめ予想していたと…?既に敵の正体を暴いていたから…?


あ、はは…敵いませんね、ご主人様には…


えぇ…流石は一代で大商人の地位を欲しいままにしたお方…わたしのような単細胞では、貴方のお考えを汲み取ることすらできませぬ…申し訳ございませんでした…


…はい。後のことは、奉行所の方に任せましょう。わたしたちはお屋敷へ戻りましょうか…


(屋敷に戻る)


…ご主人様。先ほどは、その、取り乱してすみませんでした…


いえ、それは…ご、ご主人様のこととなるとつい、頭に血が上って、それで…


…はい。重ね重ね申し訳ございません…その、こんな荒っぽい従者では、ご主人様も迷惑ですよね…?


…ッ!た、頼りにしてるだなんて、そんな…!わたしは剣の腕には多少なりとも自信がありますが、自分を抑えることには自信がなくて…!それで今日みたいな失態を…!


(抱きしめられる)


ご主人、様…こんなわたしでも、これからも従者として雇うと…そうおっしゃってくれるのですか…?


ありがとうございます…やはりお優しいですね、ご主人様は…器が大きいといいますか…そんな貴方だからわたしは…


……いえ、何でもございません。それより、身体を離していただけませんか?少し外で頭を冷やしてきたいので…


(ハグを解かれる)


…ありがとうございます。それでは一旦、下がらせていただきます…失礼します。


(主人の部屋から退室)


〜〜ッッ!ご、ご主人様に初めて抱きしめられた…!こ、こ、こんなことがあっていいの…⁉︎ あんなことをしでかしたばかりなのに、こんな嬉しいこと…!


ほ、本来なら罰を受けるべきなのに、逆にご褒美をもらってしまって…!わ、わたしという奴はなんて罪深いんでしょう…!武士の風上にも置けません!


(めちゃくちゃ咳き込む) うげっ、ゴボッ、ゴホゴホ!


はぁ、はぁ…ご主人様…♡ わたし、もう貴方無しの生活は考えられそうにありません…♡


わたしがお仕えするのは、生涯を通して貴方だけ…♡ つ、次はできるだけ暴走しないように、護衛の任を果たさねば…ふふふ、うふふふふっ♡
クレジット
・台本(ゆるボイ!)
【和風ファンタジー/依存】クールに見える武人メイドは恋する暴走乙女
https://x.com/yuru_voi

・台本制作者
松平蒼太郎
ライター情報
マツダイラソウタロウ
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