お前、こんなところで何やってんだ？もうすぐ下校時刻だぞ。

何をどうしていいかわからない？なんだ、好きなやつにでもフラれたのか？

ちがう？だったらなんだ？まわりくどいのは嫌いなんでな。さっさと話せ。

なるほど、大体わかった。要するに、お前の好きな奴と親友の好きな奴が同じだったと。

それで今日、親友がその男に告白してるところをたまたま目撃してしまった。そういうことだな？

それでその男はなんて答えた？……保留か。それで逆に迷ってるというわけか。

たしかにその場でそいつがOKしていたら、まだ諦めもついたかもしれないのにな。

それで結局、お前はどうしたいんだ？

そうか、だったらずっとそこでうずくまって泣いてろ。俺は帰るぞ。

慰めや励ましで解決するならいくらでもしてやるがな。でもそうじゃないだろ？

はっきり言わせてもらうが、結局お前は自分が傷つくことが怖いだけだ。

親友に男を譲っても、お前の好きという気持ちが消えるわけじゃない。むしろ失恋という傷がお前の中で残るだけだ。

逆にお前が親友から男を奪い取っても、親友から攻撃される、あるいは親友の心を傷つけること自体が怖い。

どちらのリスクもとる覚悟がないなら両方諦めろ。赤の他人になればそんなことは関係なくなる。

そこまで言うなら、さっさと自分の心にケリをつけろ。

お前が立ち止まって泣いてたって、親友も男も待ってはくれないからな。

あぁ、俺は優しくなんてないし、するつもりもない。それは昔から知ってるだろ？俺たちは幼なじみなんだからな。

もう一度聞くぞ。お前の好きな奴に対する気持ちはその程度か？

そうか…だったら行ってこい。まずはお前の気持ちを両方に打ち明けろ。話はそれからだ。



今日はどうした？……この間のお礼？そんなもん要らん。

その様子だとうまくいったのか？……そうか、どちらが負けても恨みっこなし、か。

だったらそれでいい。お前はお前のできることをやれ。俺から言うことは何もない。

俺のことはどうでもいい。第一、好きな奴なんていない。

あぁ、気になってる奴もいない。余計な気をまわすな。

してほしいこと？別にないと言ってるだろ。しつこいぞ。

あぁ、それなら構わん。俺が将来お前に助けを求めるなんてあり得んと思うがな。

わかった。好きにしろ。俺も、これからもお前に対しては遠慮しないからな。

・台本（ゆるボイ！）
幼なじみの説教
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・台本制作者
松平蒼太郎