0
ドSでヤンデレなボクっ娘盗賊にすべてを盗まれる
written by 犬アキラ
  • ヤンデレ
  • サディスト
公開日2021年06月05日 18:00 更新日2021年06月05日 18:00
文字数
3487文字(約 11分38秒)
推奨音声形式
指定なし
推奨演者性別
女性演者向け
演者人数
1 人
演者役柄
盗賊
視聴者役柄
魔王
場所
指定なし
あらすじ
あなたは、若くして強大な魔力を手に入れた“魔王”です。
わけあって、ひとりで城の外にいたあなたは、
何者かに不意打ちされ、意識を失ってしまいます。
目を覚ますと、目の前には、“盗賊”を名乗る女の子がいて…?
本編
あ、気がついたかな。

あはは、ごめんね。
ちょっと、縛らせてもらってるよ。

キミ、魔王だよね?

まさか、魔王が、こんなに小さい男の子だとは思わなかったからさ、
あやうく見逃すところだったけど…

すっごい魔力を感じたから、とりあえず捕まえちゃった。

ここ?ここは、キミのお城の近くにある山で見つけた、山小屋だよ。

魔王城を偵察しようとしてたら、ひとりでウロウロしてるキミを見つけて、
こっそり麻酔針(ますいばり)を打たしてもらったってわけ。

あ、“気配遮断(けはいしゃだん)”のスキルを使ってるから、助けは来ないよ。
ごめんね。

ボク?ボクは、勇者の仲間だよ。

職業は、盗賊だね。よろしく。

おっと、盗賊ごとき、と侮るなかれ。

確かに、戦士よりも力はないし、魔法使いほどの魔力もないよ。

でも、誰よりも素早く、見つからないまま、敵を仕留めることができちゃうんだ。

現に、魔王であるキミですら、こうやって捕まえることができちゃったしね。

まともに戦えば、絶対キミの方が強いハズなのに、ね…?

ふふふっ…。

おっと、逃げようとしてもムダだよ。

その鎖は、魔力を遮断するようにできてるからね。

キミは今、なーんの力もない、ただの男の子。

諦めて、ボクの質問に答えてもらえるかな。

いったい、あんなところで、ひとりで何してたの?

(少し間を空ける)

…うーん、無視は困るなぁ。

しょうがないから、“自白(じはく)”のスキルを使っちゃうね。

…話せ。何でキミは、あそこにいた??(低い声で)


(少し間を空ける)


…家出して、1から魔王軍を作り直すつもりだった…?

…なるほど。

魔王軍は、実際は、あの悪徳大臣が実権を握ってる、っていう噂は、
本当だったのか…。

つまり、キミは、大臣の人形にすぎなかったってわけだ。

まだ小さいから、祭り上げられて、いいように使われて、
自分の軍を乗っ取られちゃったんだね。

あはは、情っさけないねぇ。

誰よりも魔力を持ってるのに、あんな女狐(めぎつね)にいいようにされちゃうなんて…

あ、ご、ごめん、泣かないでよ!

く、悔しかったよね!ごめんね、

頑張ったね、よしよし…!

…ね。魔王くん。
提案があるんだけど…

よかったら、ボクたちと協力しない?

一緒に、あのわるーい大臣を倒そうよ。

そうすれば、キミの軍も戻ってくるし、ボクたちと同盟を結んでくれれば、
そのあとはもうキミたちには何もしない。

キミ、悪い子じゃなさそうだし。

どうかな?悪い条件じゃないと思うんだけど。

え?

小さくても僕は魔王だ…

お前たちになんか屈しない…?

ふーん、そっか…

それなら、キミのことはここで殺さないといけないなぁ。
さすがに、いくら若くても、魔王をほっとくわけにはいかないからね。

それでもいいの?

…屈するくらいなら、死んだ方がマシ…?

そっかそっか…

自分の命よりも、プライドの方が大事なんだね。

いいね…

キミ、すっごくいいね…

大の大人だって、震えあがる状況なのに…

こんなに若いのに、命乞いもせず、堂々として…

さすが、魔族をすべる、魔王だね…

うん。すっごくかっこいいと思う…


ね、ボク、キミのこと気に入っちゃった…

殺すのはもったいないから、ボクのペットにしてあげるよ…

…でも、ペットにするには、1回プライドをへし折らないといけないから、

“ドレイン”のスキルで、キミの魔力を、ぜーんぶ吸い取ってあげる…

魔力がなくなっちゃえば、キミはただの無害な男の子…

そうすれば、キミはもう、誰に狙われる事もない。

お城には、二度と戻れなくなっちゃうけど、大丈夫。

ボクがずーっと面倒みてあげるからね。

……すっごく、反抗的な目だね。

あんまりそんな目されると、ボクもぞくぞくしちゃうよ…

ああ、もう、可愛いなぁ…

ね、頭なでていい?なでていいよね…?(耳元で囁く)

失礼…

なでなで…

…んん?

ね、キミ、もしかしてだけど、ドキドキしてない…?

すっごく、顔が赤くなってるんだけど…

ねぇ。

魔王のくせに、盗賊ごときに耳元で囁かれて、
ドキドキしちゃってるんだ…?

しかも、これから魔力を全部奪われるっていうのに、
ぞくぞくしちゃってるんだ…?

今はボク、何のスキルも使ってないよ…?

つまりさ、キミは敵にペットにされそうになってぞくぞくしちゃう、

どうしようもないダメダメ魔王ってことだよ…?

残念だね…

言葉や、目線では、必死にプライドを守ろうとしていても、
体は正直に反応しちゃう…

でも、いいんだよ…?

キミは今まで頑張ってきたんだもん。

キミを使い捨てたあいつらのこと全部忘れて、
ボクに身を預けちゃおう…?

それじゃあ、準備するね。

ドレインは、体を密着させてないと、効果が薄いから、

キミのこと、ぎゅっと抱きしめちゃうね。

よいしょ、っと…

ぎゅー…

くんくん。キミ、いい匂いするね。ふふっ。

じゃあ…キミの魔力、いただいちゃうね。(耳元で囁く)


“ドレイン”…!!


うわぁ…!!

すっ……ごい…!!

キミの魔力、すっごいよ…!

ボクの中に、どくん、どくんって、熱く流れ込んでくる…!

あは、キミの体、すっごい、びくっ、びくっ、てなってる…

悔しいね…(耳元で囁く)

自分の魔力が、なすすべなく、
女の子に奪われちゃうなんて…(耳元で囁く)

でも、泣かなくていいんだよ…

ほら、頭なでててあげるから…

なでなで…

大丈夫だよ…

キミが、小さい体で、頑張って一生懸命高めた魔力、
全部ボクに出し切っちゃおうね…

今までやってきたこと、
全部台無しにしちゃおう…

大丈夫だよ…
これからは、ボクのことだけ考えてればいいからね…

ほら、もっと心を開いて…

キミのチカラ、もっと、ボクにちょうだい…(耳元で囁く)


(少し間を空ける)


さて、これで半分くらいか…

あらら…恍惚(こうこつ)としちゃって…

おーい、聞こえてる?魔王くん。

今から、拘束を解いてあげるよ。

…はは、きょとんとしちゃってるね。

はい。…これで、キミは自由の身。

…自分で、選んでいいよ。

まだ、キミの魔力は半分残ってる。

それだけあれば、ボクのことなら軽く殺せる…

だから、このまま、ボクを殺すのもよし。

回復するために、逃げるもよし。

このまま全部、ボクに吸い取られて…
ボクのものになるのもよし…(耳元で囁く)

さぁ、どうする…?

(少し間を空ける)

……何も、しないんだ。

ふーん…

それってさ…

ボクのものになるってことで、いいのかな。

このまま、ボクの心臓を貫いてもいいんだよ…

なのに、何で、ボクのこと、ぎゅっと抱きしめ返しちゃってるのかな…

ね、ボクになんか屈しないんじゃなかったの…?

キミは今、自由なんだよ?

もう、無理やりやられたって、言い訳できないよ?

分かってる…?

それって、キミにとって一番大事なプライドが、
折れちゃったってことだよ…?

ふふっ…

そっかそっか…いい子だね…

じゃあ、残り半分も、もらっちゃうね…

いただきます…

ほら、残りも全部、ボクにちょうだい…

キミの魔力も、レベルも、経験値も、全部ボクに出して…

全部受け止めてあげるから…


(少し間を空ける)


……あ、あれ?

う、嘘……

ま、まだ魔力出るの…!?

こ、これ以上は、ボクの体に入らな…

ま、魔王くん…?

ちょっと、手ぇ放してもらえるかな…

ドレインが解除できな…

だ、ダメッ!!それ以上は!!

魔王くん、魔力出しすぎっ…!!

あっ……!やばっ…!

意識、と、ん、じゃ…


(少し間を空ける)


はぁ… はぁ…

やって、くれたね、魔王くん…

もうちょっと離れるのが遅かったら、ヤバかったよ…

ボクに心を許したフリをして、過剰(かじょう)な魔力を流して、
ボクを壊そうとしたってわけか…

さっきボクを殺さなかったのは、ボクを油断させて、動けなくさせて、
勇者たちへの人質にするつもりだった…ってところかな。

ふぅ。念のため、マヒさせる針を持っといてよかった。

もう一度、拘束させてもらうね。

魔王くん……もう、許さないよ…(低い声で)

二度と、ボクに逆らう気が失せるように、

一晩かけて、少しずつ、徹底的に、魔力を搾り取ってあげる…

キミが、心から泣いて謝るまでは、拘束も解かない…

勇者の一味を怒らせたこと、後悔させてあげるよ…


(少し間を空ける)


…そろそろ、朝になっちゃうね…

ふふっ…魔力、いっぱい出た…

全部、出し切っちゃったね…

うん…よく、頑張ったね…

よしよし…

もう、最後の方は、ぼろぼろ泣きながら、情けなく、
ごめんなさい、ごめんなさい、って、謝っちゃってたね。

いいよ、許してあげる…

約束どおり、ボクのペットにしてあげるよ…

あぁ、ひざ、ガクガクになっちゃったね…

ボクにしがみつかないと、立てもしないくらいに。

あ、勇者たちのお迎えが来たみたいだね。

さぁて…それじゃあ、行こうか。

キミから奪った魔力で、キミのものだった魔王軍を滅ぼしにね。

あの性悪(しょうわる)の大臣は、ボクにしがみついてるキミを見たら、
どんな顔するかなぁ…?

え…?悪魔みたいな奴?ボクが?

あはははは!“魔王”がそれ言う!?

ボクは、悪魔じゃなくて、盗賊だってば。

いやぁ。今回は大収穫だったよ?

魔王の魔力と、魔王のプライドと、

……魔王の心が、盗めたんだからね。

ふふっ。
クレジット
・台本(ゆるボイ!)
ドSでヤンデレなボクっ娘盗賊にすべてを盗まれる
https://twitter.com/yuru_voi

・台本制作者
犬アキラ
ライター情報
 犬アキラと申します。
 pixivにてフリー台本を書かせて頂いております。
 ヤンデレ、ボクっ娘、ダウナーなどを主に書いております。
 よろしくお願い致します。
有償販売利用の条件
全て有償利用可能です。
利用実績(最大10件)
犬アキラ の投稿台本(最大10件)