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肉食系ヤンデレは彼女のいない間にあなたを略奪する
written by 夜木嵩
  • ヤンデレ
  • NTR
  • 肉食系
公開日2022年12月18日 18:10 更新日2022年12月18日 18:10
文字数
3903文字(約 13分1秒)
推奨音声形式
指定なし
推奨演者性別
女性演者向け
演者人数
1 人
演者役柄
彼女の親友
視聴者役柄
彼氏
場所
彼女の家
あらすじ
彼女の部屋に招かれたものの、ふたりきりはまだ恥ずかしいと彼女の親友も一緒にいた。
そこに彼女の急用が重なり、その親友とあなたが気まずいふたりきり……
と、思いきや、その親友にとっては都合のいい機会だったらしく、妙に距離を詰めてくる。
そしてそのまま、あなたは思い通りにされてしまう……
本編
んふふっ。
ふたりきりになっちゃいましたねぇ。

彼女ちゃんも、お互いをあまり知らない二人同士をふたりきりにして、親切じゃないですよね。

彼氏さんを家に呼ぶなら、他の人を呼ぶなんてご法度ですよ普通なら。
そもそも、私が呼ばれたのも、彼女ちゃんから「家に彼氏を呼ぶのはいいけど、部屋でふたりきりになるのは緊張しすぎちゃう」って、彼女の都合に巻き込まれたわけで。

せっかく初めてのおうちデートなのに、水を差すように私なんかが来ちゃってすみませんね。
ただ、悪いのは呼んだ彼女ちゃんですから、文句はあっちにお願いします。

私がいなきゃ、彼氏も家に呼べないなんて、あの子もまだまだですね。
そのうえ、君を置き去りにして気まずい時間を作っちゃう。
あらあら、これは本当に大事な彼氏さんにする態度なのかなぁ……?

まあ、急な用事なら仕方ないです。
待っていれば帰ってきますから。

それに、君は私にとって、親友の彼氏さんなわけですし、もしかしたら……ということもありますから、丁度いいきっかけです。
仲良くしましょ?

それで、早速聞きたいことがあるんですけど……


彼女ちゃんとはどこまで進んでるんですか?


キスはもう、しちゃったんですか?
触れるだけじゃない、お互いの心を通じ合わせるような……
あるいは、もっと深く、お互いに溶けてしまうようなこと。だとか。

やっぱり、そういうのはまだ、なんですね。
あー、お互い真面目に気を使っちゃってる感じなんですか?

私は、そういうのもアリだとは思いますよ?
優しい愛も、ちゃんと愛ですから。

確かに、彼女ちゃん、私から見て間違っても積極的とは言えない子ですし。
君も、あの子が選ぶ彼氏というだけあって、見るからに可愛い……いえ、大人しい雰囲気で、そりゃ、激しい恋愛には進まないのも当然、ですよね。


……君の心の中で、この進まない恋人関係に満足しているのかはまた別の話として、ですけど。


んふふっ、困惑したような顔で私を見て、どうしたんです?
そんなの、よくあることじゃないですか。
いくら誠実を装ったって、男の欲求が全くのゼロだなんて、そんなおとぎ話は小学校でおしまいですよ。

君の本性がけものだってこと、自分でも感じますよね?

じゃなかったら、人間って生き物は何万年も続いていきません。
だから、君が今持ってるそういう気持ちは、当然だし、悪いことなはずがないんです。

嫌われたくないって、隠し続けるのは自由ですけど、上手く自分と付き合っていかないと、いつか壊れますからね?

もしかして、「そういう君の誠実なところが好き」とか、彼女ちゃんに言われちゃってたり?
んふふっ、それはそれは、悪魔の言葉ですねぇ。

そんなことを言われてしまったら、応えたくなるのがまさに誠実な彼氏、というところなんでしょうね。

逆に、「もっと、欲望的に愛してほしい……君に独占されてしまいたい……」なんて彼女ちゃんに誘われてしまったら、止めるものはない、ということでしょう?

んふふっ、安直だなぁ。

そういうところが可愛いんですよ。
可愛くて、なんとも男の子らしいという感じ。

よしよし、いいですか?


あの子が、そんなこと言うわけないじゃないですか。


はぁ……奥手同士は、すぐ相手から誘われることを夢見るんですから。

だって、楽ですもんね。
相手から、しよ?って言ってくれれば、何もしなくていい。
拒絶されるリスクを負わなくていいんですもん。

ともすると……

ぎゅっ。


もっと、欲望的に愛してほしい……君に独占されてしまいたい……


あらあら、誠実な彼氏の割には、節操がない……
勝手に手を握られて、誘惑的に囁かれただけで、顔を赤くしてしまうなんて。

やめてくださいなんて言っても、事実は覆りませんからね?

そうでしょ?
淫らなことには興味がない好青年を演じながら、心はその“興味がない”淫らな世界に引きずり込まれるきっかけを待っている、愛され待ちむっつりボーイくん?

本当は、滅茶苦茶な愛情に溺れちゃいたいんだもんねぇ?

あーあ、何にも言えないから、黙って俯いちゃったねぇ。
いいんだよ、私は君がお誘いに簡単に負けちゃう最低彼氏さんだって知っても、幻滅なんかしたりしないから。


むしろ、そういう真面目の皮を被った男の子のベールを脱がして、私の虜にしてしまいたいなぁ……


前、彼女ちゃんにツーショットの写真とか、ふたりのエピソードとかを教えてもらった時があったんです。
その時から、いかにもそんなタイプの男の子って雰囲気を漂わせてる君が、私好みで欲しいなぁ……って思ってたんですよ。

彼女ちゃんが二人きりになれないって可愛らしい理由で、今日こうして思いがけない対面を果たすことは出来ましたけど、いざ会って話をしてみると、想像以上じゃないですかぁ……

同じ空間にいて、君に触れているというだけで、私の心の奥から、抑えきれないものがゾクゾクと湧いてきてしまいます……


彼女ちゃん、私のことは親友のよしみで、無条件に信用してるみたいだけど、本当にそれで大丈夫なのかなぁ?

私が君に手を出すはずがないって油断して、ふたりきりにしちゃってるけど……


こんなの、奪ってくださいって言っているのに等しい、絶好のチャンスですよね?

何もかもが私にとって、都合が良すぎるんですよ。
彼女が彼女で隙だらけなら、君も君で私のこと、誘ってきてますし。

やっぱり、君の欲求不満が私に届いちゃってるから、なんでしょうか?
そんなことないって、届いてなかったら、私、こんなにゾクゾクしませんよ。

嘘つかないでください。
好きな人からの嬉しい嬉しいメッセージ、見逃すほど私も愚かじゃありませんから。

ねえこれ、私、何にも悪くないですよね?
常識のままに行動したら、友達の彼氏を愛しちゃってましたー、ってだけなんですもん。


……知らないよ。
どんなに誘われても友達の彼氏に手を出しちゃいけないとか。

じゃあそもそも誘うなよ。
こんなの了承のうちだろ。

身体は震えてるくせに、目はうっとりと私を見つめて、息も荒いし、顔もまだ赤いまま。
全部が可愛いし、誘ってるし、受け入れてるんだよ。


私は、これほどまでに君が全身で求めてくるから、お望み通りにしてあげるっていうだけなんですよ?
それなのに、私が悪いみたいな感じにされて、なんか心外です。

私、知ってますからね?
どうせ私のもとに堕ちてしまえば、そんな感情も忘れて、私に依存してしまうってこと。


だって、はっきりと愛してくれる人が本当は好きなんだもんね?

拒めないくらいの強い愛を押し付けてくるくらいじゃないと、本当は物足りないんだもんね?

“そんな求めてる愛に抱き締められちゃったら、もう私のこと、悪い女だなんて言えなくなっちゃう。
それどころか、何にも考えられなくなっちゃうかも。

あぁ好きぃ……!
幸せぇ……!
ずっと満たされていたい……!
愛してる……!”

だなんて、ただただ私を求めるばかりになっちゃったり?
んふふっ、そんなの、すっごい魅力的じゃない。

君にとっても、私にとっても。
ドキドキしてこない?


あっ、急に立ち上がって、もしかして逃げるつもりですか?


ふーん、彼女ちゃんが帰ってきたら、なんて言おうかな。

彼氏さん、別れようって言ってた、とか。
あとは、私を襲って逃げた、とか。


うーん、後者の方がよさそうですね。
彼女ちゃんに未練がましく思われても面倒ですし、そういう謂れのない罪を着せられるのは君も嫌でしょう?

では、今から君が取るべき行動は何か。
簡単ですよね?


正直になってしまえばいいんです。


自分の今求めていることを確かに言葉にする。
それくらい、出来ますよね?

あ、待ってください。
こういうのは、いい加減に済ませてしまうとあとで言った言ってないの水掛け論になるのがお約束です。

実際、彼女ちゃんが戻ってくるまでの間に、君の頭の中から彼女ちゃんへの罪悪感をゼロにするのは無理ですし。
そうしたら、どうせ都合よくそんなつもりはなかった、僕は彼女を愛してるとか言い出すのが目に見えてます。

ええ、つまり、証拠をここに残しておこう、ということです。
この際スマホで録音しておけば十分でしょう。

いいですか?
これは、私と君との間の、決して取り消せない契約なんです。

君が彼女ちゃんから、私へと手を握り変えてもらわなくては、私も君を心置きなく、壊すみたいに愛したりできませんから。
両方繋いだままだなんて、御免です。

私は独占がしたいんですから。

さあ、言ってしまいましょう?

そうそう、迷っている時間は、あんまりないと思いますよ?
彼女ちゃん、時間からしてそろそろ帰ってくると思いますから。


もし、君が言ってくれる前に彼女ちゃんが帰ってきたら、私、襲われたって言っちゃおっかなぁ?


ね?
もう君に判断の余地がないことぐらい、わかるでしょ?

わかったら、「彼女と別れて、私のものになりますから、滅茶苦茶に愛してください」って、早く言って?

ほら、諦めて早く言って。

ダメ。
君に選択肢なんてないから。

さん、はい。


あぁぁ、本当に、言ってくれた……。
私のものになってくれるって、その可愛らしい声で……

はぁ、はぁ……素敵ぃ……


んふふっ、言ってしまいましたねぇ。
安心してください?
しっかり、録音はしておきましたから。
さあ、もうこれで、正真正銘、退路は塞がれましたよ。

でも大丈夫、君は何の心配もする必要はありません。
その代わり、君を幸せへと、私が導いてあげるんですから。

決断してしまってはもう、君も心の中では我慢なりませんよね。
もちろんです、すぐにでもご褒美を上げますからね。
よしよし、頑張って言えましたね。
えらいえらい。

このあと、彼女ちゃん……おっと、元彼女ちゃんに別れたことを告げたら、一緒に私の家に行きましょう。
今度はちゃんと、彼女とふたりっきりで濃密なおうちデートです。

何とは言いません。
ですが、期待と覚悟、しておいてくださいね?
クレジット
・台本(ゆるボイ!)
肉食系ヤンデレは彼女のいない間にあなたを略奪する
https://twitter.com/yuru_voi

・台本制作者
夜木嵩
ライター情報
ヤンデレとか書きます。

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