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一途な魔王は何が何でもあなたを取り返すようです
written by 狐のお揚げ
  • 人外 / モンスター
公開日2021年06月05日 18:00 更新日2021年06月05日 18:00
文字数
1527文字(約 5分6秒)
推奨音声形式
指定なし
推奨演者性別
女性演者向け
演者人数
1 人
演者役柄
魔王
視聴者役柄
勇者
場所
指定なし
本編
私は、とある人間と魔族、それぞれの村が近くにある場所で人間と魔族のハーフとして産まれた
魔族は人と争う気なんてない、友好的な関係を築きたいのに、人間は魔族を見れば嫌な顔をして距離を取る、けどここの人達はむしろ笑顔で近づいてきてくれて嬉しかったと、母がよく言っていた
そんな中で、私は一人のある男の子と出会った
彼とは家が近所で親同士も仲が良く、初めて会ったのは多分どっちかの家で母親同士のお茶会をしていた時だったと思う
小さい時からほぼ毎日遊んで、一緒に成長して、そしていつしか彼のことをだんだん異性として意識し始めた頃、状況が変わった
なんと人間の国で魔族を滅ぼそうという話が出たのだ
村長がその事を教えてくれてから、私達の村は他の人間にバレないように関わることが減っていった
私は見た目は人間と変わらないとはいえ魔族特有の魔法が使えたこともあり人間の村からお母さんと一緒に魔族の村へと引っ越すことになった
彼と会えなくなって、私は気がおかしくなるかと思った、それほどまでに、私にとって彼は大きな存在だったのだ
それからの私は、あの村のように人と魔族が分かり合える世界を目指して、何より、彼と一緒の生活を夢見て奔走した
そして気がつけば、私は魔王と呼ばれていた
それからしばらくして、人間達は魔王を倒すための勇者を見つけた、という噂を聞いた
ああ、人は魔族と分かり合う気なんてないんだ、彼らにとって魔族は国をまとめ上げるための都合の良い敵でしか無いんだ、と思ったが私達まで彼らと同じ事をしてはいけない、私達はせめて、誰も傷つけないようにしよう
そう思いながら過ごしていたある日、ついに勇者が私の元に来た
勇者の姿を見た私はとても驚いた、何故ならその勇者はあの村で一緒に過ごした彼だったからだ
向こうも私を見て驚いて、そして二人とも同時に泣きながら抱き合った
一通り落ち着いてから、私達はこれからの事を話し合った
そして、彼は私を倒した事にして国に報告してからその後私と結婚しようと言ってくれた
勿論私は賛成した、ずっとずっと、憧れていた彼との再開だけでなく結婚もできるのだ、反対する理由もない
そして今、彼との出会いから今までを思い出しつつ彼を待っている…のだが
遅い、さすがに遅すぎる
さすがに2〜3日は帰ってこれないだろうとは思ってたけど…
もう一週間、彼が報告に国に戻ってから経っている
しょうがない…ちょっと城下町に行って様子を見てみよう



あ、そこの人!ちょっといいですか?
あの…魔王を倒したっていう、勇者様はどうなったのか知ってますか?
…え?勇者様は、この国のお姫様と結婚した…?
そ、そうですか、ありがとうございます…
…私から彼を奪うなんて、死にたいのかしら?そのお姫様って…
いえ、何でもありません、ありがとうございます
さてと…じゃあちょっと彼を取り戻す準備をしないと…


ここね、そのお姫様とやらがいる城は
そこの兵士、私をお姫様のいる部屋まで案内なさい
…そう、いい子よ…
はぁ…まさか、チャームの魔法をこんなところで使うなんて…彼以外に使うだなんて、吐き気がしてきた…
ううん、今は少し我慢しなきゃ、待っててね…



…ここがそのお姫様の部屋ね
ありがとう、じゃあ…眠りなさい…
さてと…鍵は…かかってないみたいね
んーと…あ、いた!
おーい、起きてる?
…そうだよ、君の愛しの幼馴染ちゃんだよ
あーあ…手枷足枷なんてされちゃって…大丈夫だよ、今外してあげるから…
よいしょ…っと…外れたけど、大丈夫?痛いところない?
全く…私の旦那様にこんな事するなんて…ちょっとさ、ここから逃げ出す前にそのお姫様に会ってきてもいい?君にそんな酷いことするなんて、100回殺しても殺し足りないんだけど
…もし私が生きてるのがバレたら厄介だからダメ?
…そっか、そうだもんね
じゃ、帰ろっか!私達の故郷に!
クレジット
・台本(ゆるボイ!)
一途な魔王は何が何でもあなたを取り返すようです
https://x.com/yuru_voi

・台本制作者
狐のお揚げ
ライター情報
 普段ヤンデレ台本ばっかり書いてます、狐のお揚げと申します
 こんな台本が読みたい!というリクエストがありましたらヤンデレ問わず受け付けています、いつでも言ってください
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