一人暮らしをしていた男の元に、ある日突然義姉が訪れる。彼女は男が自室で女性と寝たことを知るや否や、嫉妬心を露わにして…？

や、義弟(おとうと)くん。久しぶり。元気してた？


ふふ、ごめん。けど、急に会いたくなっちゃって。抜き打ち検査も兼ねて来ちゃった。


うん。義弟くんの軽い身辺調査というか、悪い女が寄ってないかどうかを確かめに来たんだ。そういうわけなんで、上がらせてもらえる？


へぇ、どうして？わたしに来られて、困ることでもあるのかな？


どうしても上げたくなさそうだね。じゃあ、義弟くんには、やましい隠し事があるって判断するけど、それでもいい？


ふふ、了解。なら、お言葉に甘えて、上がらせてもらおうかな。お邪魔します。


(彼の部屋に上がる)


……うん、なるほど。これはたしかに、わたしでなくとも、部屋にあげるのを躊躇するわけだ。


いいや、別に？悪くはないと思うよ？


君も健全な男の子だしね。女の子を部屋に呼んで、一戦交えるくらい、普通にするだろうさ。


それはともかく…携帯、貸して？その女がどんな奴かチェックするから。


貸せない？どうして？君の自慢の彼女なんでしょ？まさか今更わたしに見せられないとか言わないよね？ほら、早く…


(義弟から携帯を取り上げて、中身をチェック)


…へぇ。なんだか知らないうちに、連絡先にたくさん女の名前が入ってるね。これ、どこで手に入れたの？


そうなんだ。ご苦労様。異性との出会いを求める場にたくさん参加してたってことだね。


わたしの知らないうちにずいぶんオマセさんになっていたものだ…ねぇ？


(義弟の肩を強く組んで、耳元で囁く)


義弟くん…君が女の子と交流するのは勝手だ。


けど、そうした時、誰の機嫌を一番損ねると思う？


当然、わたしだよ。前から伝えてるよね？義弟くんのことは大好きだって。


義弟くんはわたしをそういう目で見ていないのかもしれないけど…わたしはがっつり、義弟くんをそういう目で見てるよ？


あはは…そっか。義弟くんからしたら、あくまでわたしは義姉ということだね。どう頑張っても、そういう目では見れないと…


だったら、そういう目で見れるように調教してあげないとね？義弟くんが自発的にできないんなら、わたしからアプローチするしかないよね？


(肩を押さえ込む)


ダメだよ、義弟くん…お義姉ちゃんに逆おうだなんて、義弟くんのすべきことじゃないでしょ？


義弟くんはわたしのモノにするって最初から決めてた。童貞だってもらってあげようとした。


なのに、義弟くんは他の女に童貞を捧げた。これって、わたしからしたら明確な裏切り行為なんだよね…


理不尽だって思う？けど、これも前から言ってることだからさ…義弟くんが素直に聞き入れないのがいけないんだよ？


ホントはわたしがもらうはずだった義弟くんの大切なモノ…もう二度と戻ってこないんだからさ…それ以上のモノをもらわなきゃ、割に合わないよね？


…義弟くんの人生、お義姉ちゃんに全部捧げてくれる？


ふふ…拒否はさせないよ？だって、義弟くんのことを一番に愛してるのはわたしだから。


その女との一夜の過ちも、義弟くんの全部をもらうことで許してあげる。悪くない話でしょ？


婚活、合コン、マッチングアプリ…そういった出会い系ツールから、義弟くんを解放してあげる。


最初から脈ありの女はわたしだけ…ちょっと顔を合わせただけの女に、義弟くんの良さなんて分かりっこない。


普段はまぁまぁ強気なのに、こうしてわたしから少し迫られただけで、ビビっちゃうところとか…ね？


今までは義弟くんの意志を尊重して、自由にやらせてあげてたけど…わたし以外の女と一線を越えたのなら話は別。これ以上、汚い手垢がつく前に手は打っておかないとね？


義弟くんのことはわたしが幸せにしてあげる…こんなお義姉ちゃんだけど、これからよろしくね？

・台本（ゆるボイ！）
童貞厨でボーイッシュな義姉の仄暗い嫉妬の感情
https://x.com/yuru_voi

・台本制作者
松平蒼太郎