あ、来てくれたんだ～
ごめんね、こんな時間に呼び出しちゃって。
実はちょっとだけ大事な話があってね、どうしても二人きりになりたかったの。
えっとね……その、君さえ良ければなんだけど──

私、君の事が心の底から大好きです。
だから、その……私とお付き合い、してくれませんか？

きゅ、急にごめんね？ こんなこと……でも、どうしても伝えたくて。
あ、返事は後でも良いからね。
君だって色々あるだろうし、そういうのが──え？
えっと、ごめん……いま、なんて言ったのかな？
「ごめんなさい」……えっと、その……理由、聞いても良い？
そっか……君、彼女いるんだ。

（小声）
彼女居るんだ……知らなかったな。

あはは、そっか～残念。
君に目を付けた彼女さん、中々良いセンスしてるね。
いいねぇ……ライバル登場、燃えてくるじゃん♪
うん、私、まだ君の事は諦めてないよ。
私だって君が大好きだし、君に彼女が居るからって諦める気はないもん。
あはは、何その顔♪
え……もしかして、私が冗談言ってるように見える？
冗談なんかじゃないよ、全然本気だから。
今からどうやって君を寝取ろうかって想像が止まんないくらい、君に対しては本気だよ♪
そうだねぇ、一番手っ取り早いのは──

君との間に既成事実を作って、君が私から逃げられないようにする……とか？
いやまぁ子育てとか色々大変だろうけど、それってつまりゴールインしてるのと変わんないってことだよね。
私的にはデメリット皆無、君は……まぁ、私との新婚生活に慣れてもらうって事でひとつ。
そして、私に彼氏を寝取られちゃうどこかの誰かさんは……ふふ♪
私が君の子供を身籠ってるなんて聞いたら、彼女さん、きっと驚くだろうね。
自分の彼氏が他の女を妊娠させてたとか、きっとショック受けるだろうなぁ……
怒って、驚いて、失望して……
彼女さんとの関係、もう二度と修復できなくなっちゃうかもね♪
うんうん、我ながらかなり良いアイデアかも。
私は君との子供を授かれるし、ついでに君と彼女さんの仲を確実に引き裂ける……完璧じゃん♪
そうと決まれば……

今から一緒に、私とシよ？
大丈夫、優しくしてあげるからさ。
それにここ、人も滅多に来ないし、周りの事とかは気にしなくても平気。
君は何も心配しなくていいの──

だから逃げようとしちゃダメ、私から……私から離れるの、絶対ダメ。

放してほしい？ 残念だけどそれは無理、諦めて。
まさかとは思うけど、このまま「はいさよなら～」って解散できると思った？
そんなの許すわけないじゃん。
君ってもしかして、頭のネジ緩かったりする？
今ここで君を逃がすなんて、死んでもあり得ないから。

（溜息）

君さぁ、今「なんで自分がこんな目に遭ってるんだ」って思ったでしょ。
残念だけどこれ、君の自業自得なんだからね？
やっぱり……自覚、少しもないんだ。

本当、君って悪い人だよね。

私、君に振り向いてほしくて色んな事を頑張ってたんだよ？
それなのに、君はいつまでたっても私を恋愛の対象として見てくれなくてさ。
私の努力が足りないんだ、まだまだ頑張り不足なんだって……毎日毎日、必死になってたの。
それなのに、実は前から彼女が居ましたとか──

本当……私の気持ち、考えてよ。

まぁ、私の自分勝手な感情をぶつけてるだけって言われたら、それ以上は何も言い返せないけど……
とにかく、君には『私の』彼氏になってもらうから。
大丈夫、私達ならきっと上手くいくから、心配しないで。
今までも友達同士で仲良くやってたんだし、きっと大丈夫だよ。
だからお願い、私を求めて──

君も、私の事を愛して……！

・台本（ゆるボイ！）
【微ヤンデレ/逆BSS】いつも仲良くしていた先輩の告白を断ったら重過ぎる愛情で襲い掛かってきた
https://twitter.com/yuru_voi

・台本制作者
霜月鷹