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【VOL02】リア充爆ぜろ委員会(女声3/男声1)
written by ニクキューP
  • 百合
  • 学校/学園
  • カップル
公開日2024年03月20日 17:46 更新日2024年03月24日 04:48
文字数
5234文字(約 17分27秒)
推奨音声形式
指定なし
推奨演者性別
指定なし
演者人数
4 人
演者役柄
指定なし
視聴者役柄
指定なし
場所
指定なし
あらすじ
リア充爆ぜろシリーズ第二弾
カップルを見たら、どんな手を使っても別れさせろ。
この春、最上級のお嬢様学校の私立慶蘭《けいらん》女子高等学校に入学した由宇と理亞。
部活に入らなければならない校則から、2人は「リア充爆《は》ぜろ委員会」に入会した。

〇登場人物
★西園寺《さいおんじ》由宇《ゆう》
 慶蘭女子高等学校 一年生。
 リア充爆ぜろ委員会 副委員長
 登場人物の中で一番まともで普通の女の子。
 理亞に誘われ(巻き込まれ)て、委員会に入った。
 彼氏がいるが委員長には内緒にしている。
 ※語り部兼任

★風祭《かざまつり》理亞《りあ》
 慶蘭女子高等学校 一年生。
 リア充爆ぜろ委員会 書記
 好奇心旺盛で、楽しいことが大好き。
 同級生の由宇のことを引っ張りまわす元気っ娘。

★枯石《かれいし》零《ぜろ》
 慶蘭女子高等学校 二年生。
 リア充爆ゼロ委員会 委員長
 カップルを憎む。
 世のカップルの親密度、どれだけ信頼関係が築けているかを推し測ると言う名目で、日々カップルを別れさせる活動をしている。
 カポエイラ男女混合全日本1位
 
★十文字《じゅうもんじ》爆《ばく》
: カポエイラ男女混合全日本2位
: 毎年のカポエイラ全国大会決勝で、枯石零と対戦して毎回瞬殺で敗れている。
: 零に対して対抗意識を燃やしている。
: 本物語、唯一の男キャラ。

<留意事項>
本作は、由宇のセリフ量が圧倒的に多いこともあり、前読みを推奨します。。
作者想定で配役していますが、実際の演者様配分は枠主様などにお任せします。
(由宇の語りを別キャストにする等)
本編
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《リア充爆ぜろ委員会シリーズ》
 【VOL01】リア充爆ぜろ委員会(女声3名)→台本へのリンク
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由宇(語り):私は、西園寺由宇《さいおんじ ゆう》
由宇(語り):この春、慶蘭《けいらん》女子高等学校に入学した高校一年生!
由宇(語り):必ず部活に入らなければならない校則で、友達の理亞《りあ》ちゃんに強引に入部させられたのが、この「リア充爆《は》ぜろ委員会」。

由宇(語り):このリア充爆ぜろ委員会。
由宇(語り):簡単に言えば、街中《まちなか》でイチャつくカップルを成敗《せいばい》する無茶苦茶《むちゃくちゃ》な部活だった。

: ――間

零:「無茶苦茶とは心外《しんがい》だな。」
由宇:「あ、委員長! 聞こえてましたか。」

由宇(語り):ヤバっ! 心の声が漏《も》れ出ちゃったみたい。
由宇(語り):この人は「枯石零《かれいし ぜろ》」。
由宇(語り):リア充爆ぜろ委員会の委員長。
由宇(語り):世の軽薄な男から、か弱い女の子を守るという名目で、男達を完膚《かんぷ》なきにまで、ぶっ叩き成敗《せいばい》する。
由宇(語り):言わば無敵の女子高生なのだ。

零:「無論《むろん》だ。この委員会は、女のことを【性の対象】としか見ていない男どもから、女の子を救う団体なのだ。」
理亞:「委員長、かっこいい!」

由宇(語り):この子が私の友達でクラスメイトの風祭理亞《かざまつり りあ》。
由宇(語り):お調子者で、楽しければ何でも良いタイプ。
由宇(語り):私と一緒で、彼氏がいるのに「リア充爆ぜろ」とか、良く言うよ。
由宇(語り):私は、そんな彼女にいつも振り回されている。

零:「そんなに誉めるな風祭理亞。大したことでは無い。」
理亞:「いやいやー。委員長は私たちの憧れの存在ですから~。ねえ、由宇ちゃん?」
由宇:「(困惑気味に)う、うん。」
零:「(嬉しそうに)そうかそうか。でも安心しろ。お前達も、すぐに私のようになれるさ。」

由宇:「(小声で)別になりたくないけど……」
零:「何か言ったか?」
理亞:「なんでもないですよー! 早く委員長のように強くなりたいなーってことですよ!」
零:「そうかそうか。日々努力しろよ!」
理亞:「はい! もちろんです! ところで、今日の爆《は》ぜろ活動は、どんな感じで?」

零:「そうだな。町外れにある寂《さび》れた公園に行くか。」
理亞:「なるほどっ! あそこは公園と言いながら、全然子供なんて居ないしイチャつきカップルの温床《おんしょう》になってますからね。」
零:「その通りだ。か弱き女の子を守らなければならない。」
理亞:「委員長かっこいい! さあ、行きましょ行きましょ!」
由宇:「はあ、行きたくないなあ……」

零:「西園寺由宇……どうした?」
由宇:「あ、いえ、何でもないです。」
零:「西園寺由宇。お前は副委員長で、次の委員長候補なのだから、しっかりしてくれよ?」
由宇:「次の委員長?! 無理です! そんなの無理です!」

零:「何だ、イヤなのか?」
由宇:「そ、それは……」
理亞:「イヤな訳無いじゃないですかー。由宇は照れてるんですよ! ね、由宇?」
由宇:「(困ったように)あー、うーん……」

零:「そうかそうか。照れる事なんて無いぞ。私に付いてくれば問題ない。すぐに私のようになれるさ。」
理亞:「きゃー! 委員長カッコいい!」
零:「(満足気に笑う)ふふふ……さあ、行くぞ。」
理亞:「はい!」
由宇:「うーん……嫌だなあ。」

: ――間 公園に移動。

零:「さあ、着いたぞ。」
理亞:「ほーんと。誰も居ないですねえ。」
由宇:「なんでこんな辺鄙《へんぴ》ところに公園つくったんだろ?」
零:「そうだな。カップルにイチャつく場を提供しているとしか思えんな。」
由宇:「それに関しては否定できない……あっ!」

理亞:「委員長! あそこ!」
零:「ほう、カップル……だな。」
理亞:「はい。カップルです、ね。」
零:「じゃあ、行ってくる。」
理亞:「お気を付けて。」
零:「うむ。」

: ――間

由宇(語り):委員長は頷《うなず》くと、この前と同じようにペリキュアのお面を被《かぶ》り、公園の奥でイチャつくカップルの方に歩《あゆ》み寄った。

: ――間

理亞:「おおー。行った行った。相変わらず怪しいなあ~」
由宇:「もう、理亞ちゃんったら……」
理亞:「えへへ。由宇も副委員長なんだから、ちゃんと自分でも出来るように委員長のこと良く見ておいたほうがいいよ!」
由宇:「好きで副委員長になった訳じゃないもん!」

理亞:「またまたー。カップルの間を突っ切る由宇ちゃん、かっこよかったよ?」
由宇:「そんなことで誉められても嬉しくない!」
理亞:「あ、委員長がカップルの背後に回った! ついに始まるねーワクワクするねぇ!」
由宇:「もー。理亞ちゃんったらー。」

理亞:「えへへ。あ! 委員長が動いた!」
由宇:「ホントだ! って、わあーーっ! 蹴った!!」
理亞:「あれは、カポエイラのマルテロって技だよ!」
由宇:「よく知ってるね。理亞ちゃんって、格闘技《かくとうぎ》マニアだっけ?」

理亞:「いやいや、委員長の技を見てカポエイラのこと調べたんだよ!」
由宇:「(つぶやくように)そのくらい勉強もすればいいのに……」
理亞:「委員長、かっこいいなあ……ん? 由宇ちゃん、なんか言った?」
由宇:「いや、なーんにも。」

理亞:「さすが、カポエイラ日本一だよねえ。カッコいいなあ……」
零:「何が日本一だって?」
由宇:「い、いつの間に! い、委員長、何でもないです。お、おつかれさまです!」
理亞:「委員長、お帰りなさい!」

由宇(語り):カポエイラはブラジル発祥《はっしょう》のダンスと格闘技の要素を合わせた武術。
由宇(語り):委員長は、そのカポエイラ、全国大会、男女混合《だんじょこんごう》で日本一になった人。
由宇(語り):だけれど私たちは、面倒事《めんどうごと》に巻き込まれるのを避けるために彼女が日本一であることを気づかなかったことにしている。

: ――間

零:「ああ。今日の敵は弱そうだったし、サクッと切り上げた。」
由宇:「サクッと……って、男の人、気絶してますけどね。」
理亞:「それに彼女、逃げちゃったね。ウケる。」
零:「まあ、ヤツらの恋愛ごっこなんて、そんなものだ。早めにわかって良かったのではないか? さあ、帰ろう。」

由宇(語り):私たちが帰ろうとすると、後ろから叫び声が聞こえた。

爆:「お前ら待ていっ!」
零:「ほら、今日も待ち合わせがあるんだ。早く部室に帰るぞ。」
理亞:「またあー。彼女ですかあ?」

爆:「だから待てって!」
零:「(爆のことを無視しつつ照れながら)いやあ……まあ、彼女なんだけどな。」
理亞:「ほんーと、お熱いことで。」
零:「ふふふ、まあな。」

爆:「聞けー! 人の話を聞けー!」
由宇:「あの、委員長……なんか呼ばれてるみたいですよ?」
零:「ん、なんだ?」
由宇:「あ、いや、後ろから男の人が私たちのことを呼んでるみたいですよ?」

零:「あ、ああ……私は虫けらと話す口は持ってないものでな。」
理亞:「さすが委員長、かっこいい!」
零:「まあ、それほどでも……あるがな。あはははは!」
理亞:「ですね。あははははっ!」

爆:「だから、聞け! 枯石零《かれいしぜろ》!」

: ――間

零:「(いらだった様子で)ああん……?」
理亞:「あ、あそこです、委員長! ジャングルジムの上!」
由宇:「本当だ! ワルトラマンのお面を被った男がジャングルジムの上で、仁王立《におうだ》ちしてる!」
理亞:「頭わるそー。」
零:「バカがうつる。帰るぞ。」

爆:「だから、待てと言うのに。……とうっ!」
理亞:「うわっ! 目の前に飛んで来た!」
由宇:「ジャングルジムの頂上から、私たちの目の前に? すごいジャンプ力。」

零:「……帰るぞ。」
爆:「おいっ!」

零:「しつこいヤツだな。虫けらと話す口は持っていないのだが。どいてもらおうか。」
爆:「その言葉、この顔を見てからでも、同じ事が言えるかな……?」

理亞:「あっ! 男がワルトラマンのお面を……」
由宇:「取った!」

爆:「どうだ、思い出したか。」
零:「しつこいヤツだな。虫けらと話す口は持っていないのだが。どいてもらおうか。」

由宇:「同じこと言ったっ!」
理亞:「委員長、真顔だ。超ウケる!」

爆:「わ、忘れたとは言わさんぞ! 全国カポエイラ大会で毎回決勝で戦っているのだからなっ!」
零:「……ん?」

理亞:「委員長が、顎《あご》に手を当てて首をかしげて考えてる! これは本気でわかってないヤツ! ウケる! おなか痛い。助けて……あははははっ」
由宇:「理亞ちゃん、そんなに笑っちゃ悪いよう。」
理亞:「だって。だって……お面取っても顔さらしても思い出してもらえないとかウケる! ひーひー(笑いが止まらない)。」

爆:「わ、わらうな!」
零:「いつも一瞬で試合が終わるのでな。虫け……いや、相手の顔を覚える暇がないのだ。」
爆:「今、お前、虫けらって言おうとしただろ!」
零:「ああ、つい本音が出た。」
爆:「そこは否定しろよ!」

零:「とにかく私が認識できるのは、女だけだ。その他は虫けらだ。」
理亞:「言い切った! 清々《すがすが》しいほどに言い切った!」
由宇:「委員長、男には容赦《ようしゃ》ないよね……」
爆:「くそう! 俺と勝負しろ!」

零:「虫けらと相対《あいたい》する時間なんて無い。理亞、由宇行くぞ。」
理亞:「はーい。って、ヤバい。もう呼び方虫けらで確定してる。面白すぎて、おなか痛い、苦しい、死ぬ。あはははははっ」
爆:「バカにしやがって、この野郎!」

由宇:「委員長、危ない!」
理亞:「うわあ!」
零:「ん、なんだ?」

爆:「ぐはあ……!」

由宇(語り):委員長は、男が後ろから殴りかかってきたところを、パンチを避《よ》けながら、両手を地面について頭を下げ、足を大きく回してキックした。
由宇(語り):大技なのだろうけれど、委員長は何事も無かったかのように「すんっ」とした表情だ。

理亞:「うっわー。あの技、メイアルーアジコンパッソですよね? かっこいい!」
零:「なんだ? 風祭理亞、カポエイラ知ってるのか。すごいな。」
理亞:「えへへ。最近、あるキッカケがあって覚えたんですよ。」
零:「そうかそうか。今度、技について教えてやろう。」

理亞:「本当ですか?! やったあ! 絶対ですよー?」
零:「本当さ。可愛いヤツだな。彼女が居なければ惚《ほ》れてるところだぞ!」
理亞:「ええー。じゃあ委員長のこと誘惑しちゃおうかな。」
零:「(まんざらでもない感じで)おいおい、勘弁してくれよー。」
理亞:「えへへー。」

由宇:「ちょっと、ちょっと、イチャついてる場合じゃないですよ。あの人、頭から血を流して倒れてますよ! 助けないんですか?」
零:「ん? 私には何も見えんが?」
理亞:「さすが委員長! 虫けらなんて眼中にないんですね!」
零:「あはははは! さあ、早く帰るぞ。」
理亞:「はーい。」
由宇:「うう……あの人、大丈夫かなあ。」

零:「ほら、西園寺由宇、行くぞ!」
由宇:「あ、は、はい!」

: ――間

爆:「く、くそう……覚えてろよ……次は負けな……い……ぐはっ」


: ――間

由宇(語り):と言うわけで、委員長に新たなる敵が現れました。
由宇(語り):あの人、本当は強いのだろうな。
由宇(語り):……と言っても、委員長は、それ以上に「つよつよ」で、敵どころか人間としても見てなさそうだけれど。

由宇(語り):果たしてこれからどうなるのか、不安しかありません。
由宇(語り):前途多難リア充爆ぜろ委員会なのでした。

由宇(語り):続き……たくないなあ。

 ――終演――

《ニクキューPプロフィール》
 ライター紹介

《リア充爆ぜろ委員会シリーズ》
【VOL01】リア充爆ぜろ委員会(女声3名)
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【VOL02】リア充爆ぜろ委員会(女声3/男声1)
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【VOL03】リア充爆ぜろ委員会(女声4/男声1)
 →台本へのリンク

《ゆりふわシリーズ》
【百合】【2人用声劇台本】ゆりふわ~ゆるゆるふわふわ百合物語~
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【百合】【2人用声劇台本】ゆりふわ2!~ゆるゆるふわふわ百合物語~
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【百合】【2人用声劇台本】ゆりふわ3!~ゆるゆるふわふわ百合物語~
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ゆりふわ THE FINAL ~ゆるゆるふわふわ百合物語~【女声2名】
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《まりんちゃんシリーズ》
【メンヘラ/女1男2不問1】メンヘラ少女まりんちゃん~ツトムの場合~
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【メンヘラ/女1男2不問1】メンヘラ少女まりんちゃん2~タツヤの場合~
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メンヘラガール魔鈴(まりん)ちゃん♥3~タケシの場合~【メンヘラ/女2男2不問1】
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メンヘラガール魔鈴(まりん)ちゃんR~ワタルの場合~【男2女2不問1】
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【2~3人用声劇台本】悪役令嬢は年下執事に敵わない
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クレジット
・台本(ゆるボイ!)
【VOL02】リア充爆ぜろ委員会(女声3/男声1)
https://twitter.com/yuru_voi

・台本制作者
ニクキューP
ライター情報
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コメディ、日常、メンヘラ、そして百合&ライトBL
ゆるふわ台本多め
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