ゾンビ兵の相棒とヤニを吸う話。ぶっきらぼうながらも、貴女のことは相棒として大切に思っていたようで…？

(瓦礫の山から這い出てくる)


あぁ〜〜……死ぬかと思ったぁ。


おい、何ボケっと見てんだよ…さっさと助けろよ。俺様が死んでもいいってか？おぉ？


あ？いや、たしかに死なねえけどよ…そこは助けるのが人の心ってもんだろーが。


まぁ、いいや…おら、タバコとライター持ってんだろ？貸せ。


テメー…人の足元見やがって。俺より年下のくせに生意気だぞ。


…おぅ。シガーキスくらいなら…


いいから早く寄越せ。じゃねえと、ニコチン欠乏症で死ぬ。


(タバコを吸わせてもらう)


ふぅ〜…生き返った。やっぱニコチンって、サイコー…これがなきゃ、始まんねえよ。


あー、はいはい…シガーキスね。ちょっとジッとしてろ…


(シガーキス)


はい、ついた。まぁこれくらい、相棒ならできて当然だな。


うるせーな…そーいうツッコミは無しだろ。たしかにもう死んでる身体ではあるけどよ…


…ゾンビになった気分？あんま生きてる頃と変わんねーけど…まぁ、死んでも死ななくなったのはデケェかな。


ほら、爆発に巻き込まれても、こんなにピンピンしてやがる。不死身すぎて笑えるぜw


なんだぁ？テメェ…一丁前に心配してたって顔だなぁ……ちょっと見てろ。


(拳銃で自分の頭を撃ち抜く)


おら、どーよ……鉛玉、頭にぶち込んでも死なねえだろ？そういうこった。


ははっ…なーにが心臓に悪い、だ。こんなの日常茶飯事だろーが。ゾンビ兵、舐めんなよ？


おい、こら。今、人のことキモいっつったな？今度は言葉の刃で刺しにきやがって、こら…


……自分を大事に、ねぇ。くく、ははは…！


(彼女の肩を組み、耳元まで口を寄せる)


お前さぁ、一個だけ言っとくな？


お前ら人間の尺度で俺を計るな…不愉快だ。


俺は何があっても死なねえゾンビ兵…肉体を解体されて、動けなくなっても死なねえ、不死身の兵士なんだよ。


あの時、お前の目の前で死んで、「あぁ、コイツ守れて死ねて良かった」って思った矢先、目を覚ましたら、またお前とバディ組まされて…そしたら、世界が死ぬ前と後で変わったんだよ。


どういうことかって？そりゃあもちろん、残機が一個しかなかったのが無限になったんだぜ？


大事な相棒を一生を賭けて守ってやれる…お前がババァになってくたばるまで、そばにいてやれる。この見た目のままで。


知るか、その後のことなんざ。お前が死んでから、考えてやるよ。


(彼女の肩を放す)


ま、とにかくそーいうこった！俺より先にくたばったら、地獄の底まで追いかけてやるからな！


あぁ⁉︎ ストーカー宣言⁉︎


テメー、やっぱ俺に喧嘩売ってんだろ！おい！

・台本（ゆるボイ！）
【ファンタジー/人外】ゾンビ兵の相棒と交わした約束
https://x.com/yuru_voi

・台本制作者
松平蒼太郎