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記憶の隙間に咲く花
written by ねむりはり
  • 告白
  • ホラー
  • ヤンデレ
公開日2026年07月26日 19:44 更新日2026年07月26日 19:44
文字数
4156文字(約 13分52秒)
推奨音声形式
指定なし
推奨演者性別
女性演者向け
演者人数
1 人
演者役柄
謎の少女
視聴者役柄
記憶を失った男
場所
病院
あらすじ
### あらすじ

事故で記憶の一部を失ったあなたが病院で目を覚ますと、そばには幼馴染を名乗る少女がいた。

彼女は、幼稚園の頃からずっと一緒だったこと、高校の屋上で告白され、恋人になったことを優しく語り聞かせる。

何も思い出せないあなたに寄り添い、退院後の生活まで献身的に支える彼女。

食事も洗濯も通院も、すべて任せてほしいと微笑む一方で、スマホの連絡先を勝手に消し、外出にも必ず付き添おうとする。

やがて夜。

彼女は、隠していた本当のことを打ち明ける。

幼馴染だったのは事実。

けれど、恋人だったという話も、屋上で告白された思い出も、合鍵を渡されたという話も、すべて彼女が作った嘘だった。

記憶を失ったあなたなら、自分だけを見てくれる。

そう考えた彼女は、存在しなかった二人の関係を本当の思い出として信じ込ませようとしていたのだ。

嘘だった恋人関係を、これから本物にしていけばいい。

優しくそう囁きながら、彼女は扉を閉ざし、あなたのスマホを預かる。

「恋人だったことは嘘。でも、ずっと好きだったことだけは本当」

失われた記憶につけ込み、あなたの世界を自分だけで満たそうとする幼馴染との、甘く歪んだ記憶喪失ヤンデレシチュエーションボイス。
本編
■ 導入(目安:約2分)

【SE】病院の静かな廊下。遠くでナースコールが鳴る。

(息を潜めるように、ベッドのそばで)

……起きた。

(ほっと息を吐いて)

よかった……。

本当に、よかった。

(少しだけ声を震わせながら)

ねえ。

私の声、聞こえる?

(相手の反応を確かめるように)

……うん。

今、少しだけこっちを見たよね。

(安心させるように、ゆっくりと)

大丈夫。

無理に起きなくていいよ。

先生が、まだ安静にしていなきゃ駄目だって言ってたから。

(少し間)

……私のこと、分からない?

(相手の表情を見つめる)

そっか。

やっぱり……覚えてないんだ。

(一瞬だけ言葉に詰まり、すぐ穏やかな声へ戻って)

先生から聞いたよ。

事故で頭を強く打って、昔のことや、人に関する記憶が抜け落ちてるって。

でも、怖がらなくていいからね。

思い出せないことは、私が一つずつ教えてあげる。

好きなものも。

苦手なものも。

あなた自身が忘れてしまったことまで。

(優しく、確信を込めて)

私、あなたのことなら何でも知ってるから。

だって、ずっと一緒にいたんだよ。

(少し間)

幼稚園の頃から。

小学校も、中学校も、高校も。

……それから、今も。

(甘く囁くように)

私は、あなたの彼女だから。

(少し間)

……そんなに驚かなくても大丈夫。

すぐに信じられなくてもいいよ。

ゆっくり思い出して。

私のこと。

あなたをずっと好きだった、恋人のことを。

---

■ 本編パート①「作られた思い出」(目安:約5分)

【SE】椅子を静かに引き、ベッドのそばへ座る音

(懐かしむように、穏やかに)

私たちが初めて会ったのは、幼稚園の砂場だったんだよ。

あなた、泥だらけになって座ってた。

私が「一緒に遊ぼう」って声をかけたら、何も言わずに逃げちゃったの。

(小さく笑う)

顔を真っ赤にして。

かわいかったなあ。

次の日には、ちゃんと隣に座ってくれたけどね。

それから、ずっと一緒。

小学校の帰り道も。

中学校の図書室も。

高校では……よく屋上で話したよね。

(少し間)

……覚えてないか。

大丈夫。

私が覚えてるから。

(わずかに声が弾んで)

あなたが告白してくれたのも、その屋上だったんだよ。

夕方で、風がすごく強くて。

あなたはこっちを見ないまま、

「好きだから、付き合ってほしい」って。

ぶっきらぼうで、全然格好よくなくて。

でも……すごく嬉しかった。

(感情を噛みしめるように)

私、ずっと待ってたから。

あなたが私を選んでくれる日を。

(少し間)

……そんな顔しないで。

今は覚えてなくても、なかったことにはならないよ。

私たちが過ごした時間は、ちゃんと残ってる。

私の中に。

(優しく、少し執着を滲ませて)

だから安心して。

あなたが自分のことを分からなくなっても、私はここにいる。

忘れてしまった分まで、私が覚えてる。

ずっと、そばにいるから。

(少し明るく話題を変えて)

退院したら、またあなたの部屋で過ごそうね。

もう片付けてあるよ。

冷蔵庫の中も整理したし、着替えも洗っておいたから。

(相手の反応に気づいて)

……どうして入れたのかって顔してる。

合鍵を持ってるの。

あなたが前に、渡してくれたから。

「いつでも来ていい」って。

(少し早口になり)

……本当だよ。

嘘じゃない。

(間)

……ごめん。

急にこんな話をされたら、混乱するよね。

でも、大丈夫。

全部、私に任せて。

今は何も考えなくていいから。

---

■ 本編パート②「二人だけの日常」(目安:約6分)

【SE】窓を開ける音。朝の鳥の声。

(数日後。明るく、慣れた様子で)

おはよう。

よく眠れた?

(相手の顔をのぞき込むように)

……よかった。

退院したばかりだから、夜中に具合が悪くならないか心配だったんだよ。

何度か様子を見に来たけど、ずっと眠ってた。

(さらりと)

寝顔、昔と変わらないね。

(少し楽しそうに)

枕も替えておいたよ。

前に、この硬さが好きだって言ってたから。

覚えてたんだ、私。

(軽やかに)

朝ごはんもできてるよ。

トーストと目玉焼き。

コーヒーはブラックにしておいた。

いつもそうだったから。

(少し間)

……苦い?

そっか。

今は好みまで変わってるのかな。

じゃあ、次からは少し砂糖を入れようね。

新しいあなたのことも、ちゃんと覚えるから。

(食器を置く気配)

それとね。

昨日、あなたのスマホを確認したの。

病院や会社から連絡が来るかもしれないと思って。

(何でもないことのように)

暗証番号なら知ってるよ。

前に、あなたが入力してるところを見たことがあったから。

(少し間)

女の子の連絡先が、いくつか入ってた。

誰なのか聞こうと思ったけど……

覚えてないよね。

(表面上は柔らかく、声の奥だけが冷たくなる)

だから、もう消しておいたよ。

知らない人から連絡が来たら、不安になるでしょう?

必要な相手なら、私が教えてあげる。

あなたに本当に必要な人だけ。

(すぐに明るい声へ戻り)

さあ、冷める前に食べよう。

一口、食べさせてあげようか?

(小さく笑う)

……冗談。

嫌そうな顔しないでよ。

今日は、自分で食べていいから。

(やわらかく)

でもね。

これからは、何も心配しなくていいんだよ。

ご飯も。

洗濯も。

通院も。

外に出なきゃいけないときは、私が一緒に行く。

あなたは、ここにいるだけでいい。

(少し間を置き、静かに)

ねえ。

一つだけ聞いてもいい?

最近、何か思い出した?

人の顔とか。

昔の出来事とか。

(相手の反応を見て)

……まだ、何も浮かばないんだ。

(抑えきれず、安堵の息が漏れる)

そっか。

(慌てて取り繕うように)

ううん、何でもない。

焦らなくていいよ。

記憶なんて、ゆっくり戻ればいいんだから。

(少し声を落として)

……戻らなくても。

(間)

(すぐに笑いながら)

冗談だよ。

そんな顔しないで。

でも……今の生活、悪くないでしょう?

私がそばにいて。

毎日、二人で過ごして。

(少し近づいて)

ねえ。

嫌じゃないよね?

(相手の表情を見つめたまま)

……嫌なら、もっと離れようとするはずだもんね。

よかった。

---

■ 本編パート③「本当のこと」(目安:約6分)

【SE】夜の室内。虫の声。時計の針の音。

(暗い部屋で、静かに)

まだ眠れない?

私も。

(近づき、隣へ座る)

【SE】ソファに腰掛ける音

(少し遠くを見るように)

ずっと考えてたんだ。

あなたが記憶をなくしたときのこと。

最初は、本当に怖かった。

目を覚ましても、私を見てくれなかったらどうしようって。

私の名前も。

一緒に過ごした時間も。

全部消えてしまったんだって思ったら、息ができなくなった。

(少し間)

でもね。

ほんの少しだけ。

ほんの少しだけ……よかったって思ったの。

(声が静かに揺れる)

記憶のないあなたは、私だけを見てくれるから。

過去も。

友達も。

ほかの女の子も。

全部なくなって。

あなたの世界に、私しかいなくなった。

(甘く、夢見るように)

それって、すごく幸せなことだと思わない?

(相手が身を引いた気配に気づき)

……待って。

離れないで。

(苦しそうに)

ごめん。

怖がらせたよね。

でも、もう……隠していられないから。

(覚悟を決め、低く)

本当のことを話すね。

(間)

私たちが幼馴染なのは、本当。

幼稚園で出会ったのも。

小学校も、中学校も、高校も一緒だったのも。

屋上で話したことも、本当。

でも……

(声が震える)

恋人だったっていうのは、嘘。

(長い間)

あなたは、私に告白なんてしてない。

屋上で「好きだ」って言ってくれたこともない。

合鍵だって、あなたからもらったんじゃない。

前に借りた鍵を、勝手に複製したの。

(小さく息を吐く)

私が欲しかった記憶を、あなたに話しただけ。

こうだったらいいのにって、ずっと思ってたことを。

あなたが覚えていないのをいいことに、全部、本当のことみたいに。

(泣きそうになりながらも、言葉を止めずに)

ごめんね。

でも、私……

幼稚園の頃から、ずっとあなたが好きだった。

なのに、あなたは私の知らないところで誰かと出かけたり、

別の女の子と連絡を取ったり、

楽しそうに笑ったりしてた。

そのたびに、自分があなたの特別じゃないって思い知らされた。

苦しくて。

悔しくて。

何度も、全部なくなればいいって思った。

(声が低くなる)

だから、事故のことを聞いたとき。

あなたの記憶がなくなったと知ったとき。

神様が、やっと私を選んでくれたんだと思った。

(甘く、静かな狂気を滲ませて)

これで、やっと。

二人だけになれるって。

(相手の手へ触れる気配)

……逃げないで。

怖い顔しないでよ。

傷つけたいわけじゃないの。

ただ、私だけを見ていてほしい。

私だけを信じて。

私だけを必要としてほしい。

それだけなの。

(少し泣きそうな声で)

そんなに、おかしい?

(手を包み込むように)

手、握るね。

……温かい。

昔から変わらない。

(縋るように)

ねえ。

私のこと、怖がらないで。

私はただ、あなたのことが好きで。

好きで、好きで……

どうしたらいいのか、分からなくなっただけだから。

---

■ クロージング「新しい記憶」(目安:約2〜3分)

【SE】夜風の音。静かな室内。

(涙を拭い、静かな声で)

ねえ。

今の話を聞いても、まだここにいてくれる?

(相手の様子を見つめる)

……返事、してくれないんだね。

でも、立ち上がらない。

手も振りほどかない。

(小さく息を吐き、安堵する)

それなら、今はそれでいいよ。

今日から、私がそばにいるから。

朝も。

夜も。

外に出るときも。

眠るときも。

(優しく)

思い出せない記憶は、無理に探さなくていい。

その代わり、これから二人で新しく作ろう。

今度こそ、本当に恋人になって。

私が話した嘘を、一つずつ本当にしていくの。

(少し笑う)

怖いって思ってるよね。

いいよ。

最初は、それでも。

そのうち、きっと分かってくれる。

私がいれば、ほかには何もいらないって。

(毛布を整える気配)

もう遅いから、眠ろう。

今夜は隣にいるね。

嫌なら離れようとするはずだから。

……何もしないなら、ここにいていいってことにする。

(穏やかに)

安心して。

私はどこにも行かない。

(声を少し落とし)

あなたも、どこにも行かせない。

(小さく笑う)

大丈夫。

扉は閉めてあるから。

スマホも、今夜は私が預かってる。

誰にも邪魔されないよ。

(耳元へ近づき、甘く)

愛してる。

ずっと、ずっと昔から。

恋人だったことは嘘だけど……

あなたを好きだったことだけは、本当だよ。

それだけは、信じて。

(少し間)

おやすみ。

私の、大切な人。

明日から、一緒に新しい思い出を作ろうね。

今度は、忘れられないように。

【SE】静寂。夜の虫の声だけが残る。

(耳元で、最後に小さく)

……もう、私以外のことなんて思い出さなくていいから。

【SE】ゆっくりフェードアウト。
クレジット
・台本(ゆるボイ!)
記憶の隙間に咲く花
https://x.com/yuru_voi

・台本制作者
ねむりはり
ライター情報
はじめまして
趣味でただ私が聞きたいフリー台本を書き投稿しているオタクです。
「こういう台本が欲しかった」
「よかった」
と思ってもらえる作品を書けるように頑張っています。
少しでも楽しんでいただけたら嬉しいです。
よろしくお願いいたします。

◇フリー台本に関して
詳細な言葉遣いや言い回し、台本内のセリフの順番など、読みやすいように改変していただいて構いません。
性別変更及び、大元の流れが変わらない範囲でのアドリブ等も可能です。
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使用報告いただけると聴きに行きます。
よろしくお願いいたします。
ご不明な点がありましたら、お気軽にご連絡、ご相談ください。
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