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仲間の女騎士が闇堕ちしたので約束を果たすため耳かきしてもらった。
written by ヒナタ
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  • 女騎士
公開日2023年03月10日 22:37 更新日2023年03月10日 22:37
文字数
1777文字(約 5分56秒)
推奨音声形式
バイノーラル
推奨演者性別
女性演者向け
演者人数
1 人
演者役柄
勇者の元仲間の女騎士(今は悪魔)
視聴者役柄
勇者
場所
荒廃した教会
あらすじ
主人公は勇者として仲間の女騎士と旅を続けていたが、その女騎士が魔王軍に攫われてしまう。
主人公が女騎士の元に辿り着いた時には、既に女騎士は悪魔となってしまっていた。
そんな女騎士に、主人公は昔結んだある「約束」を持ち出して……?
本編
(ドアが開く音)

(魔王っぽいイメージの声で)

……おやぁ?誰かと思えば勇者じゃないか。

随分と遅かったな?お前が呑気に旅を続けている間に、私は魔王の手によって悪魔に変えられてしまったぞ?

フフ、悪魔の力……実に甘美なものだ……!この力があれば、私だって、きっと……!

……おっと、無駄話はこれくらいにしておこう……。さて、お前はここへ何をしに来たんだ?私を連れ戻しに来た、なんて事は言わないよなぁ?

違う……?

(ここから素に戻る、つまるところ出しやすい声で)

へ、違うのか……?じゃあ本当に何しに来たんだ?

「デデン!(クイズ出題音風に)」……?

(若干早口で、捲し立てるように)

はっクイズか!?くそっブランクの所為で出遅れた!待ってくれカウントダウン早いって!

えっとえっと……!あ!はい!えーっと確か、「もし二人の道が別れる時が来たのならば、その時は耳かきでもしてくれ」って、旅の出発前夜に約束してたよな!?その約束を果たすために来た!ど、どうだ!

あ、ああ……!ふぁいなるあんさー、という奴だ……!ゴ、ゴクリ……。

よっし正解!これで累計ポイントが確か97点だから、あと3点で夢の100点台に……!

……はっ!?え、えと、ちょ、ちょっと待っててくれ…!

(小声で、言い聞かせるように)

よっし、一旦深呼吸……。すー、はー。私は今悪魔。それであいつは勇者。悪魔と勇者の関係は?敵対関係。よ、よし……!

(戻して)

えー、コホン……。えっ耳かき!?あ、すまない完全にリアクション取るタイミングが遅れたな。

というかそれ冗談じゃなかったのか?私その時冗談だと思って「そうだな、その時は耳かきでも何でもやってやろうじゃないか」って答えたんだが?

「騙したのか!?」って……。勘違いしたのはそっちだろうが、たわけが……。

はあ、もう戦う気力も失せた……。ほら、膝に頭を乗せろ。耳かき、してやろう。

(布と髪が擦れる音)

あっ、と……耳かき棒がなかったな。

(魔法発動音)

よっ、と……。ん?ああ、これは悪魔が使える魔法の一つ、生成魔法だ。自分の知っているものなら魔力さえ使えば何でも作れるから、かなり便利な魔法だな。

「耳かき棒を生成するために使うやつがいるか」……?へえ、じゃあお前は耳かきをされなくてm(も)って早いな謝罪が……。まあいい、それでは始めるぞ。

(右耳耳かき開始)


どうだ?私の作り出した耳かき棒による耳かきは?

「気持ちいい」か…!そうだろうそうだろう!ふふん、もっと褒めてくれてもいいのだぞ……はっ!

んん!ん!(咳払い)えー、勇者ともあろう者が!悪魔である私の耳かきで!気持ちよくなっている!嬉しいぃぃじゃなくてえっと、こ、滑稽、そう滑稽だな!あっーはっはー!

……うー、そんな目で私を見ないでくれ……。


それにしても、こんな約束よく覚えていたな……。私も、お前も……。

「これも愛の成せる技だ」って、な、何を言っているんだ!こ、このたわけが……!

ま、全く、少し見ないうちに脳のネジがもう3本くらいどこかに行ってしまったのではないか!?

「失礼な、元からだ」って、それはそれでかなりやばい、という奴だぞ……。

ま、こんなやつに惚れた私も私か……。い、いや何でもない。ほら、息を吹きかけるぞ?
(耳に息を吹きかける)

よし、右耳はこんな所か……。ほら、反対を向け。

(髪と布が擦れる音)

さて、始めようか。……なんか淡々としてるなって、そうしないと恋心を抑えられなゲフンゲフン(咳払い)
(早口で)
なんでもない何も聞くないいな分かったな?

(左耳耳かき開始)


そういえば、なんでお前はそんなに傷ついているんだ?近くに魔物の集落なんてなかったと記憶しているが……?

魔王の手下に襲われた……!?あ、あいつ……!勇者に手を出さないことを条件に、悪魔になってやったというのに……!

(小声で、思案するように)
どう痛めつけてやろうか…?剣で滅多刺しにする程度では生ぬるいか……?悪魔の力を極限まで解放して、皮肉を込めて使い潰してやるのもありか……。

(戻して)
ああ、お前は気にしなくていいぞ?ただちょっと、私の中で反逆の気持ちが一気に強くなった音が聞こえただけだからな。

「気持ちは音を発さないぞ」って、そういうことを言っているんじゃない!このたわけ!

ほ、ほら左耳にも息を吹きかけるぞ!

(耳に息を吹きかける)

ふう、これで終わり、か……。なんだ、眠たくなってきてしまったか?ふふ、いいぞ。私の膝枕でゆっくりと眠るといい。

起きたらまた旅を再開しよう。確か次は二人目の四天王を倒しに行く所だったよな?新しい私の力、存分に見せつけてやるから、覚悟しておけよ?

ふふ、おやすみ。私の、愛しい勇者様。
クレジット
・台本(ゆるボイ!)
仲間の女騎士が闇堕ちしたので約束を果たすため耳かきしてもらった。
https://twitter.com/yuru_voi

・台本制作者
ヒナタ
ライター情報
耳かき好きなただの一般人。台本はpixivにも並行して投稿中。
投稿した台本のミスはご愛嬌、ということでお願いします。
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