【あらすじ】
彼の為に全てをしてあげたい彼女。それでも自立が大切と彼に促されてバイトを始めようとするが…
彼の本当の気持ちに気づかずに真綿のような優しい依存に包まれていく。

【リップ音】について
今作品にはリップ音が記載されておりますが、投稿サイトによりましてR指定させる場合があります。
広告等もつかなくなる場合がありますので(リップ音)の有無につきましては演者様の裁量にお任せします。

《ご挨拶》
初めまして拙い本を手に取って頂きありがとうございます。

《朗読して下さる演者様へ》
話の本筋が変わらないアレンジや言い回しは演者様にお任せします。
文字と読み言葉では違いが出ますので、その辺に関しましては演者様のやり易い方向でお願いいたします。

作中内のSEもあれば付けていただいて、無ければ飛ばして大丈夫です(話の流れで必要な部分のみ表現して頂ければOK)

ト書の種類
【 】 場所、シーンチェンジ、SE:指示
( ) 心情、行動 (心の声)呟き
【()】彼女の心情、行動


～～～本編～～～

【リビング】

ねぇ、君は僕にどうして欲しいんだい？
そんなにLINEをしたり、電話だって、仕事中は返せないし、出られないんだよ

だってじゃない…
少しは僕を信用しても良くない？

それに僕は、君には君の好きなようにしていて欲しいんだ。
全部を僕の為に捧げる必要はないんだよ。

そういう事を言ってるんじゃない。

はぁ、そうやってすぐに泣く…
いらないなんて言ってないよ。
嫌いなわけないだろう。

ほら泣かなくていいから…

ふぅどう言えば君はわかってくれるのかな？

あぁごめん…よしよし…
大好きだよ…
君しかいないんだから自信を持って。

明日からバイトに行くんだよね。
頑張っておいで…

(軽いリップ音)


【シーンチェンジ・翌日の夜】

【SE:ドアの開閉音】

ただいまぁ～
あれ？電気がついてない？
帰ってないの？

【SE:足音】

あっいた。
どうしたの電気もつけないで…

バイトどうだった？

何？

LINE？見たけど？
だから何度も言ってるだろ。
仕事中は返せないって。

何？僕が返信しなかったから、行く気にならなくてバイト行かなかった。

ちょっと待ってそれは違うでしょう 。
そこは社会人として責任もあるんだから…

【(泣き出す彼女)】

もう泣かなくていいから…わかったから。

ご飯は作ってないの？
いいよ…今夜は僕が作ってあげるから。

君はそのうちに顔洗ってお風呂の支度して…

(冷酷に冷たく)
やっぱり…

君は仕事なんてしなくていいんだよ。
家にいて僕の世話だけしてれば…ふふふ

ごめんね…君みたいに美味しいご飯は僕には作れなくて…
やっぱり君の作ってくれるご飯が一番美味しいよ。

ようやく笑った…その顔が一番可愛いんだから泣かないんだよ。

君が僕だけの為に笑ってくれたらそれが一番幸せなんだから…
その笑顔は誰にも見せちゃダメだよ。

僕？僕にもそうして欲しい？
決まってるでしょう。
僕には君しかいないんだから…

そうだ、本当は就職祝いに買ってきてんだけど…
ダメだったならしかたない。
このプレゼントはお預けかな？

君は約束を守らなかったんだから、貰えなくてもしかたないんだよ。

そう約束を守れない悪い子だから…

【(また泣き出す)】

あぁごめん、ごめん泣かないで…
これはちゃんとプレゼントするから、君のために買って来たんだから。
安心していいよ。
でも次はちゃんとしようね。
君は出来る子なんだから

僕も返事をするようにする。
ごめんね。

さぁお風呂に入って先におやすみ。

僕は持ち帰りの仕事があるから、それを終わらせてから寝るよ。

【寝室】

(優しい狂気に見える冷酷さ)
よく寝てる…
いいんだよ、君はそうやって僕の事だけ見ていれば…
他は見る必要なんて無いんだからね。

LINEも電話も、君が気にする事を知っててわざと返事をしないなんてことは知らなくていいんだ 。

そうやって一日中、僕の事を考えてくれればそれで…

そうやって僕がいなくなることに恐怖を感じて…
僕だけが君の世界の全てになれば…
僕はそれで幸せなんだ。

可愛い君が、僕に全てを依存してくれたらそれだけで…僕は幸せなんだからね。

どこにも行かせない、ずっとこのままだよ。

・台本（ゆるボイ！）
【共依存×サイコ】真綿のような狂愛に包まれて
https://twitter.com/yuru_voi

・台本制作者
葛葉　茉白