上司にこっぴどく叱られた主人公は、疲れた体を必死に動かしながら家に帰ると、同棲しているハッカーの青年に合う。
主人公はハッカーの青年に上司の愚痴を零すと…………

あ、お帰り。
どうだった？　お仕事。僕は……まぁ、ぼちぼち。
ただ頼まれてハッキングするだけのつまらない物だったよ。
で、そっちは？

ふーん、また上司に注意されたの？
あのおっさんもよく何度も注意するなぁ。
で、今回は一体どんなことだったの？

はぁ、そんなことで？　確かに小さなミスは大きなミスに変化させるけど、気づけば黙って修正すればいいでしょ。
それに、あとで小さく注意すればいいのに、みんなの前で晒すように注意したんでしょ？
本当に、バカみたいだね。
非効率的だ。そんな晒すようなことをしているから効率が圧倒的に悪くなる。
効率よくするためには気づいたことに報連相は大事だし、すぐに修正すればいいことでしょ。
なのに、そんなことをするなんて圧倒的に非効率的だよ。
それに失敗している量ならそのおっさんの方が多いんでしょう？
……なんで、知っているの？　ってそりゃあ、君の会社にハッキングして確かめたからに決まっているじゃん。
セキュリティ緩いよね。君の会社。
適当にハッキングしたら簡単に入れる。ハッキング対策のデータもほとんどなかったし、いつでも会社の情報を見てくださいと言われているようなものだよ？
今はほとんどの会社がハッキング対策しているのに……、紙装甲。
それにあのおっさん、部下にはあんなことを言っておいてほとんどあの人は何もしていないよ？

その顔、本当に知らなかったんだね。
あのおっさん、ずっとパソコンでにらめっこしているけど仕事の『し』もしていないよ。ただずっと、ネットショッピングのサイト見ているだけだし……煙草をよく吸いに行くけど、あれも嘘。
監視カメラハッキングしたけど、あのおっさん。
喫煙室なんか行っていないし、喫煙室行くふりで、女性社員たちの事を口説いていたよ。
さすがに何言っているかわからなかったんだけどね。
けれど、女性社員からものすごく嫌われている表情や困っている表情していたよ。

ふふっ、そう、気になっちゃう？
良い表情をしているね。好きになりそう。
さて、ここからが本題。
どうしたい？　僕のハッキング能力があれば、いつでもあのおっさんを飛ばせるよ？
どうするって……さっきも言ったでしょ。

ハッキングするって。

これまで行ってもわからないわけじゃないでしょ？
……そう、分かった。
気になったらいつでも言ってくれても大丈夫だよ。

じゃ、疲れただろうけど、ご飯作ってもらえる？
ごめんね。

…………本当にごめんね。
もう言われる前にすでにしちゃったや。
あの上司の左遷。
けどしょうがないよねぇ。僕の物に手を出そうとしたんだから…………死ぬほど苦しい所に飛ばされてもおかしくはないよね。
まぁ、便宜上、アメリカへの支部に異動ということになっているけど…………治安悪い所だし別にいいでしょ。

・台本（ゆるボイ！）
仕事終わりのあなた。ハッカーとの静かなひと時を？
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・台本制作者
山鳥