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夕暮れの秋葉原で出会った美少女に思わず恋をしたらヤンデレヴァンパイアだったので下僕にされてしまいました。
written by 月野たけし
  • ホラー
  • ヤンデレ
  • 吸血鬼
  • ヴァンパイア
公開日2021年11月24日 00:33 更新日2021年11月25日 13:13
文字数
1667文字(約 5分34秒)
推奨音声形式
指定なし
推奨演者性別
指定なし
演者人数
1 人
演者役柄
夕暮れの秋葉原にいた吸血鬼
視聴者役柄
夕暮れの秋葉原で吸血鬼に出会ったオタッ君
場所
夕暮れから夜にかけての秋葉原
あらすじ
あなたは秋葉原でアニメのグッズなどを購入するのが大好きなオタッ君。
今日も今日とて秋葉原で時間を忘れて探索を続け、戦利品を詰め込んだリュックを背に帰路に着こうとした時だった。
どこからともなく君を呼ぶ声がする。驚いたことに建物の屋上から声をかけてきたのは謎の美少女だった。
動転したあなたは思わず逃げ出してしまったが、どうしても彼女のことが忘れられずに探し続けた結果……。
本編
ねえねえ、君、君。どこ行くの?

後ろじゃないよ。

あはは。右でも、左でもない。

って、下なワケないでしょ。

上よ。うーえ。

うえ!?って、何それ、ダジャレ?(クスクス笑う声)

あーあ、尻もちついちゃった! 大丈夫!?

よいしょっ!

(高い所から飛び降りて着地する音)

はい、手を貸して。怪我はない?

(服に付いた埃を払ってやる音)

これでよしっと。

さて。君さ、これからどこに行くの?

え、帰るの? なんで? 夜はまだまだこれからだよ?

ショップが閉まるから居てもしょうがない?

ショップって何のショップ?

アニメのグッズ???

うーん、よくわかんないけど、そういうのがあるんだね。

そんなことよりさ、私と遊ばない?

夜が明けるまで、ふたりっきりで、ゆーっくりと。ね?

どう?

あっ!

……逃げちゃった。

う~む、ちょっと性急に攻め過ぎたか。残念。

(時間経過を示す意味で軽く音楽や効果音など)

おや? 君はいつぞやの子だね。

よーいしょっと。

(高い所から飛び降りて着地する音)

どう、私の着地。百点満点じゃない?

着地の瞬間、ミニスカートが翻ってパンツが見えた?

もうっ! エッチ!

(軽く叩く音)

なんでいつも建物の屋上にいるのかって?

……なんでだろ、習性かな?

でも、よく私のこと見つけられたね。

ずっと探してたの? あれからずっと?

へ~~~。夕暮れの秋葉原で出逢った謎の美少女が忘れられなかったとか?

ありゃ、図星なんだ。冗談で言ったんだけど。あはは。

それで? 探し求めていた相手と再会出来た感想は?

感動した!? 本当に?

そっか。ありがと。私も嬉しいよ。

ねえねえ、デートしよっか?

そ。デート。

ほら、こうやって手を握り合わせてさ。指も絡めて。

この街を案内してよ。

君が言っていた……なんだっけ、アニメのグッズだっけ?

そのショップとやらを私に教えてほしいな。

どんな物を売っていて、どんな人達がそれを買いに来るのか。

お店は閉まってるから言葉で教えて。想像するから。

ん? 写真も見せられる? スマホ?

あ、本当だ。これは便利だね。

私さ、この街で昼間に寝ているときにね、音だけは聴いていたの。

扉の音や、人々の足音。話声。いろいろね。

だから建物の内部構造みたいなのは大体わかるんだ。

音がどんな風に跳ね返るのかを頭の中で組み立てて、

見たことのない昼のこの街の地図を脳内に描いていったの。

私、この街が好きなんだ。

昼は若い人達の瑞々しい活気に満ち溢れていて、

でも夜は死んだみたいにシンと静まり返ってしまう。

そんな大好きな街をもっと深く知りたいの。

教えてくれる?

よしっ、決まりだねっ。行こっ!

(歩き回る足音)

ふう~。随分いろいろ回ったね。

そろそろ夜も明けそう。

私はそろそろ寝床に帰るね。

君も気をつけて帰るんだよ。

今日はありがとうね。お礼にキスしてあげる。

……。

初めてだったの?

ふふっ。感想はどうだったかな?

柔らかかった? 他には?

ふわっふわで蕩けそうだった?

(クスクス笑って)よくわかんないけど、きっと褒め言葉なんだね。

じゃあね。おやすみなさい。

(帰りかけた相手の腕を強く掴む音)

ねえ。やっぱりずっと一緒にいない?(ガラリと口調を変えて。妖艶に耳元に囁く)

本気で帰るつもり?

私を暗くて冷たい褥(しとね)にひとりぼっちで置き去りにするの?

もっと一緒に遊びましょうよ?

(噛みつく音)

逃がさないわよ。

ああ……温かい血がドクドク流れ込んでくる。

ふふ。君の血、とっても美味しいわ。

大丈夫よ。安心して。ただ死ぬだけじゃないから。

ぐっすり死の眠りについたあと起き上がって、私の忠実なしもべに生まれ変わるのよ。

私を探しに来た君が悪いのよ。

だって私のことを愛しているからでしょう? でなければそんな真似、普通しないわよね。

嘘だったなんて言わせないわよ。

熱い命の奔流が、

ドクドクと滾りながら入ってくる。

もっと奥へ、もっと奥へって、

気持ち良さそうに声を上げているわ。

蕩け合って、ひとつになりたいって。

血は嘘はつかないわ。

大人しくいい子にしていれば、全部私のモノにしてあげる。

すべて捨てて私だけの男になりなさい。

私も永遠にあなたを愛し続けるから。

そう。永遠にね。
クレジット
・台本(ゆるボイ!)
夕暮れの秋葉原で出会った美少女に思わず恋をしたらヤンデレヴァンパイアだったので下僕にされてしまいました。
https://twitter.com/yuru_voi

・台本制作者
月野たけし
ライター情報
 主に男性向けシチュエーションボイスのフリー台本を書いています。
 たまに小説も書きます。
 ヴァンパイアとヤンデレが大好物。
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