おかえりなさいませ、お嬢様。

(匂いを嗅いでからため息)

お嬢様…あれほど浮気はするなとおっしゃいましたのに、どうしてまた同じことをされたのですか？

いいえ。わたしの鼻は誤魔化せません。

噛み跡を隠そうが、匂いを香水で誤魔化そうが、バレバレです。

あまり吸血鬼(ヴァンパイア)を舐めないでください。

他の男にそのお身体、許したのでしょう？

やはり…お嬢様の浮気癖はいい加減、矯正しないといけませんね。

(壁ドン)

今日という今日は逃がしませんよ、お嬢様。

貴女はわたしの眷属。

それは揺るぎのない事実です。

浮気される方が悪い？

ふふっ…逃げられないと分かると、今度は開き直りときましたか。

たしかにお嬢様の言い分にも一理あります。

しかし、他の男に少し誘われたぐらいでフラフラついて行くお嬢様にも問題があるのでは？

だったら、アンタの魅力をあたしにもっと見せつけなさいよ、ですか…

えぇ、かしこまりました。

それでは今夜は本気でいかせていただきます。

お嬢様、どうかお覚悟を。

(吸血)

お嬢様…強気に言った割には、ずいぶん陥落するのが早いようですが？

ふふっ…相変わらず口だけは達者ですね。

チャーミングで生意気なそのお口、少しチャックしましょうか。

(ディープキス)

おや…顔が完全に雌犬のそれと化してきているようですが？

頬も赤いし、息も荒い…

お嬢様は本当に御しやすい方ですね。

だからこそ、容易く他の男の餌食にもなるんでしょうが。

ん？今なんとおっしゃいました？

もう少しはっきりと、大きな声でお願いします。

もう許して…？

ふふっ、ははは…！

堕ちるのが早い…本当にお早い…！

ですが、この程度はまだ序の口。

お嬢様にはもっとわたしを感じてもらわないと…！

それでは反対の首筋、失礼いたします。

(吸血)

おやおや…もう身体に力も入りませんか。

腰が抜けていますよ？

まぁ無理もありません。

かなりの量の血を吸いましたし、快楽物質も過剰に摂取させたので、そうなるのも仕方ないでしょう。

お嬢様…最後にそのお口、味わわせてください。

(ディープキス)

完全に腰砕けになったようですし、お仕置きはこの辺にしておきましょうか。

さ、お嬢様。

今一度問いますが、お嬢様にとっての一番は誰ですか？

はい。よくできました。

これに懲りたら、もう浮気などしないでくださいね。

もしまたやったら…

今度は間違って貴女の命、奪ってしまうかもしれません。

ふふふっ…分かればよろしいのです。

では、このままベッドまでお運び致しますね。

(小声で)

またシて欲しければ、遠慮なくお申し付けください。

わたしだけのお嬢様…

・台本（ゆるボイ！）
超イケメンでドSな吸血鬼の執事に浮気を見咎められて、本格的にお仕置きされてしまう
https://twitter.com/yuru_voi

・台本制作者
松平蒼太郎