寂しくなっちゃうとリスカしてしまう貴女。そんな貴女の血と傷を舐めて治療する吸血鬼の彼氏。(吸血鬼の唾液には傷を治す効果がある)。

傷をつければ心配して優しく舐めてくれる…悪い事だとはわかっているのに身体がそう覚えてしまっている…わたし、悪い子だ。彼にお仕置き、してもらわないとね…？

※本作はシチュボ台本師のろべさんが執筆された「吸血鬼の僕とメンヘラ自傷癖彼女との共依存」(https://t.co/WNY7a41P1S)の男性視点から描いたものです。わたしのイメージの都合上、一人称は『俺』に変えてあります。ご了承ください。

ただいまー…って、おい。また血の匂いがするんだけど。

あー、そう…手首、切ったのか。なんで？

寂しかった？マジかー…そりゃすまん。とりあえずギューしてやるから。

(抱きしめる)

どう？少しは落ち着いた？

ん？何？やってほしいこと？

あー、なるほど…傷の治療ね。

でもその前に確認。俺が前に言ったこと覚えてる？

そ。「傷を治すのはこれで最後。これ以上自分を傷つけるな」って。

覚えてるのになんでまた自分を傷つけた？理由、教えてくれる？

ふーん…気がついたら手にナイフを、ねぇ…だからってお前……

(唾を飲み込む)

う、あ〜…今のは違くてだな…

お前…その言い方は卑怯だろ…

んなこと言われたらさぁ…我慢、出来なくなるじゃん…勘弁してくれ…

バカ…自分から血ぃ捧げに行くなよ…ホント、キツいって…

(吸血)

だ、大丈夫か…？そんなに痛かった？

染みただけ？そっか…あんま無茶すんなよ。

(しばらく無言で吸血)

ハァ…傷、治ったな。とりあえずこれで大丈夫だ。

ん、どういたしまして。まぁこれくらいはな…

え……いや、大丈夫。今ので十分、堪能できたから…

ぐっ…お前、誘惑してくんの上手だな。抗えねぇじゃん…

でもホントにいいのか？これ以上吸って…

お仕置き、か…そうだな。たしかにお前、俺との約束破ったもんな。

あぁ…悪い子にはお仕置き、しなくちゃな？

(首元に噛み付く)

おい…もっと力抜け。痛えだろ？

ったく…ヒヤヒヤさせんなよ。そんな苦しそうな顔されたら、ビビるじゃん…

わかった…もうちょっと強めにするな…

(しばらく無言で吸血)

ンッ…なんだよ。変な目で人のこと見やがって…

バカ、変なこと言うな。俺、変態みてぇじゃん。

……そろそろいいか。ご馳走さん。じゃ、この噛み跡も治して…

…え？なんで？目立つだろ、その噛み跡。あとほっといたらヒリヒリして痛いんじゃねえの？

…別にこんな跡つけなくったって、お前は俺のモノだよ。そんな気にすんな。

あ、いや、うん…お前、よく知ってんな。俺が、お前が痛がる様子見んの嫌なこと…

そう、だな…血見せられたり、「いいよ」なんて甘い言葉かけられるとどうしても、な…

(だんだん息が荒くなる)

あんま自分を責めんじゃねえよ。見てるこっちが辛くなるだろ…

バカ…まだ誘惑してくる気か？いい加減にしろって…

(押し倒す)

ハァハァ…マジで自分、抑えられなくなるからさ…これ以上は勘弁してくれ…な？

(吸血)

・台本（ゆるボイ！）
吸血鬼の彼氏とメンヘラで自傷癖のあるわたしとの共依存
https://twitter.com/yuru_voi

・台本制作者
松平蒼太郎