飲み会帰り、飲み過ぎてしまった先輩を家まで送り届ける後輩くん。
しかし思った以上に酔ってしまった先輩に後輩くんは……

せんぱーい、着きましたよっ、と
って大丈夫ですか？
ちゃんと歩けます？
お家の鍵どこにあるかわかりますか？

……しかたない。
すみません、バッグの中漁りますよ？

(呟くように)
えっーと、これ…… ここか？
違うな…… こっちか、おっ、あったあった

(鍵を開けて扉を開いて)
ほら、先輩のお家着きましたよ？
僕の肩に捕まって良いんで立ってください。
せーのっ、よっ…… と。

(崩れ落ちる先輩に慌てる)
うわっ、ちょちょっと！

なんでこんなになるまで飲んじゃったんですか！？

(ボソッと)
あーもう！
勝手に部屋に上がったっとか後で文句言わないでくださいよ？

おじゃましますよー

(部屋の中を移動する間)
しょっ、と。
とりあえずベッドに寝かせて……

せんぱーい？
本当に大丈夫ですか？
え？ 水ですか？ わかりました、ちょっと待っててくださいね。

(水を取りに行く間)
はい、ご所望のお水ですよー
起き上がって、ゆっくりで良いんで、そうゆっくり飲んでください。

(水を飲ませる)
……少しは落ち着きました？
吐き気とかは？ 気持ち悪くはないですか？

え、暑いって…… わぁーーー！！！
ちょちょちょっと！ いきなり脱ごうとしないでください！
着替えるにしても僕がいるんですよ！？
は？ 先輩の着替えがどこにあるかなんてわかりませんよ！
って、え、今度は何を……
気持ち悪い！？
わぁー、待って待って！
とりあえずそこのゴミ箱をっ！
へ？ 大丈夫？
背中？ さすって欲しい？
あぁ、わかりました。
こうですか？
背中さすれば平気ですか？

(背中をさする)
どうですか？ 少しは気持ち悪いの治まりました？
それなら良かったです。
あの、ところでですね、先輩。
そのぉ…… 大変言いづらいんですけど服装が乱れててですね……

ちょっ、そんなはだけた状態でこっち見ないでくださいよ！
僕だってこれでも男なんですから、少しぐらいは危機感持って……！

(先輩が腕の中に倒れてくる)
うわっ！？ な、なにを！？
……あのっ、先輩？ せんぱーい？
嘘でしょ？ この状態で寝ちゃったんですか？

ふぅー……
(呟くように)
僕何してんだろ……
僕のこと少しは意識して欲しいんですけどー

はぁ。もうしかたないなー
よい、しょ(先輩をベッドに寝かせる)
ん？
せんぱーい……？
起きてますー？
あのー、僕の服の裾離してもらえませんか？
せんぱーい？
本当に寝てる？

まさか一晩中僕この状態なんですか？
はぁー……(盛大なため息)

僕が堪え性のある男で感謝して欲しいくらいですよ。
(先輩に囁くように)
こんな無防備な姿を見せるのは僕だけにしてくださいね、先輩。
明日の朝起きても文句は何も受け付けませんからね。
僕がどんな思いで一晩過ごしたか思い知らせてあげますから。

それまではいい夢見てください、おやすみ先輩

・台本（ゆるボイ！）
酔った先輩を介抱してくれる後輩くん
https://twitter.com/yuru_voi

・台本制作者
深山おち