とある小さな喫茶店。
悩みを持つ常連客に、喫茶店のマスターが優しく語り掛けます。

※登場人物の性別は男性を想定して記載しています。
　性別を変更する際は、一人称、語尾等変更して演じてください。
　ただし、内容が変わってしまうような大幅な変更はご遠慮ください。

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　――とある小さな喫茶店。
　――元気のない高校生に、喫茶店のマスターが優しく語り掛ける。

誰にだってある。
『陰《いん》』と呼ばれる精神的に辛い時期が。

むしろ人生、『陽《よう》』より『陰』の方が多いかもしれない。

でも。
『陰』があるからこそ『陽』がある。
『陰』が大きいときほど、それと同じくらい、いや、それ以上の『陽』がくる。

ほら。
ジャンプするときのことを考えてみよう。

『ヒザを伸ばしたままジャンプ』
『ヒザを折り曲げて一度かがんでからジャンプ』

どちらの方が高く跳べると思う……？

うん。そうだね。

『かがんでからジャンプ』……だよね。

ひざを伸ばしたままでは高くジャンプできない。

……私は思うんだ。

この、かがんでいる時が『陰』の時期。
跳《と》んでいる時が『陽』の時期。

だから『陰』、闇が深ければ深いほど、大きければ大きいほど……

『陽』はプラスに働く。

苦労すればするほど『陽』は、『自分自身の成長』という形で現れてくる。

私は、そう信じているよ。

『陰』と言う辛《つら》く苦しい時期を乗り越えたら『必ず』良いことが起きる。

未来を信じて乗り越えよう。
辛い時期を乗り越えて、高く高くジャンプしてやろうよ。

季節だってさ。寒さ厳しい『冬』があるからこそ
暖かくて過ごしやすい『春』 が際立《きわだ》つんだ。

だって、一年中『春』だったら、『春が過ごしやすい』ってことに気づかない。
『幸せ』を見逃してしまう。 

冬、『陰』のお陰で、春、『陽』のありがたみを感じることができる。
私が壁にぶつかったら必ず、必ず思い起こすこと。

『ジンセイうまくいかないから面白い』 

ジンセイうまく行かないのは当たり前。

うまくいかないからこそ、自分は成長するんだ。
挫折《ざせつ》も何もない人生なんてつまらない。

ヒトは挫折を繰り返して伸びるんだ。

高く高くジャンプできるんだ。

だから。

どうせツラいんだったら……
ツラい時期を楽しんでやろうよ。

負けてやるもんか。
絶対乗り越えてやるんだ。

未来を信じて。
自分を信じて。

高く高く跳んでやろう。
『陰』の時期を乗り越えよう。

僕と一緒に。

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・台本（ゆるボイ！）
【性別不問１名】ジンセイうまくいかないから面白い～こころボックスシリーズ～
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・台本制作者
ﾆｸｷｭｰP