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瓢箪から駒──嘘告(?)したギャルと本当に付き合うことになる話
written by 住公子
  • 告白
  • 少女
  • ギャル
公開日2024年03月08日 12:03 更新日2024年03月08日 12:03
文字数
1700文字(約 5分40秒)
推奨音声形式
指定なし
推奨演者性別
指定なし
演者人数
1 人
演者役柄
ギャルっぽい女子
視聴者役柄
陰キャっぽい男子
場所
学校
あらすじ
貴方には好きな女の子がいます。
ギャルっぽいけど優しいその子に、罰ゲームで嘘告することになってしまいました。
罰ゲームにかこつけて玉砕覚悟で告白したところ、意外にもOKされて……?

※「彼氏君」呼びを自然にするにはどうすればいいか、と考えたらこうなりましたっていうお話。
書いててこれギャルか? となったのは秘密。
極端な話、別にギャルじゃなくてもいいと思います、ハイ。
本編
ねー、こんなところに呼び出して何の用?
昼休み終わっちゃうから早く済ませてくんない。
……はぁ? 付き合ってくださいぃ?
それはまた唐突な。
ていうか君、アタシみたいなのがタイプだったの?
なんか意外。
いやー、陽キャとは相容れない陰のオーラを感じるっていうか。
あ、いや、別に馬鹿にしたい訳じゃないんだわ。ごめんって。
あー、返事? いいよ。
……? いやだから、付き合ってあげるって。
何、その反応。
OKもらえると思ってなかったんなら、なんで告白してきたの。
まぁ、そこら辺はなんでもいいや。
これからアタシらは彼氏彼女ってことで、ヨロシク。
んじゃ、教室戻ろうぜー。

(放課後)

おっす彼氏君、ちょっと駄弁ってから一緒に帰ろー。
……おーい? 君だよ君。何その顔。
んぇ? 呼び方?
彼氏になったんだから、彼氏君。分かりやすいっしょ。
君もアタシのこと、彼女さんって呼んでもいいよ?
そんでさ、ちょっと聞きたいんだけど。
彼氏君はアタシのどこらへんが好きなワケ?
いや、アタシらほとんど接点ないじゃん。
1年の時もクラス一緒だったけど、あんま話したことないし。
1回だけ席隣になったことあるじゃん、それくらいじゃない?
あ、そっちも覚えてるんだ。意外。
で? いや、だから、アタシの好きなとーこーろー。
明るい所……ありきたりだねぇ。他には?
人に優しい……んん? 心当たりないけど。
あー……アレね。年寄りに席譲るなんて当たり前じゃない?
よっぽど疲れてたら別だけどさー。
ん? 君の好きなところ? 別にないよ?
あはは! 何その顔、ウケる。
断る理由もないからOKしたってだけだからね。
ま、これからちゃんと好きにさせてくれることを期待しとく。
おっと、下校時間だ。
彼氏君、このあと空いてる?
じゃカラオケでもいこうぜい。

(一週間後)

おーっす、彼氏君。お昼一緒に食べよー。
アタシらが付き合ってから今日で一週間だねぇ。
……。
これさ、いつまで続けるつもり?
何ってウ・ソ・コ・ク(嘘告)
ふふん、気付いてたよ、最初から。
後ろの方で何人か、ニヤニヤしながら見てたし。
あー、これ罰ゲームかなんかだろうなーって。
ん? 何でOKしたか? 言ったっしょー?
「断る理由もない」って。
……なんてね。本当は、君を困らせてやろうと思って。
からかわれたんじゃなーい? 嘘告なのにOKされたって。
彼氏君って呼んでるのもそれが理由。くひひ。
自分が罰ゲームの対象にされたのもムカついたけどさ。
断ったら君が笑い者にされるだろうなって思うと可哀想だし。
とりあえずOKして、見てる奴らを逆に笑ってやろうってね。
そんで、しばらくしたら適当に理由付けて振るか、そっちから振ってくれればいいかなと思ってたんだけど。
君が良い人なの分かっちゃったから。
なんだかんだ、アタシのことちゃんと見てくれたし。
一緒にいるのが楽しくなって、振る理由も思いつかなくて。
君から言いだすことは絶対になさそうだしさ。
ねえ、アタシはこのままでもいいかなって思い始めてるんだけど、君はどう?
……嘘じゃないって、何が?
アタシを好きなこと? それはちょっと信用ならないなー。
好きだから見てた? あー……なるほど?
だからアタシのことよく知ってたんだ。
あーあーあー、完全に理解したわ。
いやしてないわ。じゃなんであんな告白してきたの?
まさか、あのギャラリーは応援だったとか言わないよね?
あー……君がアタシを好きなのバレて、罰ゲームの対象がアタシになったのね。
じゃー、結果的に両思いになったってこと?
何それ、オモロ。
そんじゃ改めてよろしく……と言いたいとこだけど。
もうちょっとだけ、信用させてくれる?
今から皆の前で、アタシにキスしてよ。
そしたら信じてあげる。
今のままだと、周りから見ても「嘘告したギャルに付き合わされてるだけ」じゃん? 
それか、アタシにからかわれてるとかさ。
付き合ってるって言っても、誰も信じないんじゃない?
ほら、君の周りでもそんな反応っしょ?
ていうか、ヒドくない?
好きな相手に嘘告──っていうのか分かんないけど──させて、振られるのを見て楽しもうとしてたってことでしょ?
そいつらに、アタシらが本当に付き合ってるって教えてあげないと。
ハイ! 皆ちゅうもーく!
……ほら、どうする? カ・レ・シ・君?
クレジット
・台本(ゆるボイ!)
瓢箪から駒──嘘告(?)したギャルと本当に付き合うことになる話
https://x.com/yuru_voi

・台本制作者
住公子
ライター情報
すまい きみこ
住公子、通称ハム子と申します。
これまでpixivで活動していましたが、ゆるボイ!でも投稿することにしました。
ご縁がありましたら、なにとぞ。

TwitterID @kimiko_hamuko
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