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公開日2025年07月05日 17:03
更新日2025年07月05日 17:04
文字数
2711文字(約 9分3秒)
推奨音声形式
指定なし
推奨演者性別
女性演者向け
演者人数
1 人
演者役柄
女子高生
視聴者役柄
男子高校生
場所
旅館
あらすじ
いや、しょうがないよ。神隠しって怖いもんね。
本編
ね、ねぇ。改めてなんだけどさ。これってどういう状況?
どうして私達は、森の奥の怪しい旅館でお泊りすることになっちゃったのかな。
あー。ちょっと、整理しようか、今日の出来事を順番に…。
私は今日、修学旅行で京都に来た。
そして、有名な神社で神様に挨拶をして、目を閉じた。そしたら、いつの間にかこの深い森の中で迷子になっていた。
怯えながら歩き回っていたら…君に出会った。
そして、君と一緒に歩いていたら、この旅館を見つけた…。
え!? 君もあの神社で参拝してたの!?
そうなんだ…。
…あのさ。私、こういう現象のことを何ていうのか、なんとなく知ってるんだけど、言っていい?
これってさ、神隠しってやつじゃない?
いや、私も詳しくは知らないけどね?
あ、そうだ調べてみよっ…ああ、そっか。なんだか分かんないけど携帯の電源も入らないんだった。
ほんとになんでだろう。不思議なことが多すぎるよ。
どれだけ走っても抜け出せない森とか、人がいないのに何故か掃除されてるこの部屋とか、しっかり充電してきたのに電源が入らない携帯とか!
こんな事できるの、きっと神様しかいないよ。
…ってかさ、なんで君はそんなに落ち着いてるの?
私達、多分神隠しに遭ってるんだよ?
…もう打つ手がないから、慌てても仕方がない?
…ハァ。確かにそうだね。
いいや、もう。じゃあ私も落ち着いちゃお。不気味な旅館だけど、汚くないし、寧ろ風情があるし。
あ、お菓子用意されてる。食べちゃお。
いただきま〜す。あ! あま~い!
和菓子ってあんまり食べたことなかったけど、こんなに美味しいんだ!
ハマっちゃいそ〜!
…って、何? そんなに慌ててどうしたの?
あの国民的神隠し映画を見たことないのかって?
見たことあるけど、それが何?
豚になりたいのか……って。
え…? 嘘。もしかして、これって食べちゃ駄目だったの?
嘘。やだやだ! 豚にはなりたくない!
助けて! どうしよう!
…って、全然豚にならないんだけど。
適当なこと言わないでよ! 君のせいですっごく怖かったじゃん!
体に変化はないかって?
…別に、ないなぁ。
君も食べてみたら? ってか、これから私の体に何かが起こっちゃうなら、君も道連れになってほしいんだけど。
おお! 一口でいった! かっこいい! それでこそ男だ! もっと和菓子の味楽しめばいいのに!
ふふ。嬉しい。ありがとね?
…なんか、暗くなってきたね。
暗くなってくると、ちょっと、怖いかも…。
今は…夜の九時か。
やることもないし、もう寝る?
…ん? 立ち上がって、どうしたの?
窓の外? 何かあるの? 窓の外にはベランダしかなかったはずだけど…。
え! すごい! 露天風呂だ! なんで!?
…いや、ほんとになんで? さっきまでただのベランダだったよね?
入ってくるって…。君、結構すごいね。
何がって、えっと、なんだろうね。アハハ。
同じクラスで半年くらい過ごしてきたけど、君がこんな人だって知らなかったよ。
先に入るかって? いや、君が先に入っていいよ。
先に入って、その、安全を確かめてきて。
うん。よろしく。
……。
……あの。
わぁー。驚きすぎー……。
まあ、そうだよね。ごめん。急に入ってきて…。
いやその、一人で部屋にいるの、怖くなっちゃって…その…入ってきちゃった。
いや、私もすっごく悩んだんだよ?
すっごく怖くて一人でいるのが辛いけど、クラスの男子が入ってるお風呂に突撃するのはさすがにやばい。
でも、怖すぎる〜!って。
うん。それで、すっごく悩んで、悩んで悩んで悩んだ結果、入ってきちゃった…。
ごめん。だから、その、お詫びと言っちゃあなんだけど、私も脱いできたから…。
さすがに、バスタオルは任せて欲しいけど……。
あ、あのさ! 背中流すよ!
ほら! タオル貸して!
え、タオルないの?
えっ…と…じゃあ、手で行くから。
大丈夫! やばくない!
背中を手で洗うだけだから!
確かに同じクラスの男子の背中をあわあわな手で触るのって普通にいかがわしい気がするけど!
でもこれは背中を洗うだけだから大丈夫!
えい!
ほ、ほら、あわあわ〜…。
き、気持ちいいでしょ…?
きゃ! ちょっと! ビクって震えないでよ!
私がいやらしい触り方したから?
そんな触り方してない!
はい! 終わり!
じゃあ次! 私の背中流して……もらうのはさすがに駄目!
でも! 先に上がらないで!
私の体を見ずに私のそばにいて!
……いや、ほんとにごめん。
でも、ほんとに怖くて……。
俺でよかったらいくらでも頼っていい?
こんな時に、そんなかっこいいこと言わないでよ…。
そ、そんな事言われても、好きになるとかないからね!
この神隠しから解放されたら、君とは口も聞いてあげないんだから!
……。
ねぇ。もうちょっと離れて。
駄目。離れすぎ、もう少し近づいて。
近すぎ!
もう! 何で分からないの!?
男女の適切な距離感を保ちながら一緒のお布団で寝るくらい簡単なことでしょ!
ねぇ。手、繋いで。
手の距離感はいいのかって?
手はいいの。駄目なのは顔の距離感だから。
……いや、ごめん。意味分かんないよね。ほんとごめん。
普通にちょっとパニックになってて、自分でも自分が何言ってるのかあんまりわかってない。
え、ちょっとなに!?
え、お、背中合わせ…。
コレなら顔は近くないし、そばにいることを感じられるだろって?
ま、まあ、これでいいよ。
でも、手も繋いで。
それで、私より先に寝ないでね。
……。
ん、あぁ…朝ぁ…?
え? うわあ! なんで!?
あ、そっか、神隠し…
あ、ごめん! 殴っちゃった!
痛い…? 大丈夫? よかったぁ…。
ってか、神隠し、解決してないね…。
こういうのって、一晩寝たら解決してるとかじゃないんだ…。
…どうする? また、森の中、さまよう?
まあ、それしかないよね…。
よし! そうと決まればすぐ行こう!
ほら! 着替えて着替えて!
……。
私達が神隠しから解放されたのは、それから一ヶ月後のことだった。
しかし、私達はたしかに旅館で一ヶ月過ごしていたのに、現実世界では時間が進んでいなかったようで、私が目覚めると、私は神様に向かって手を合わせている最中だった。
体を調べてみたら、一ヶ月の間に起こったことは全てがなかったことになっているようだった。
だから、私達に残っているのは、記憶だけ。
……なんか、色々して、色々しすぎた挙句、慣れちゃって、夫婦みたいになっちゃった記憶だけ。
1ヶ月間も一緒にいたから、君のことを呼ぶときつい気が緩んじゃって。
「いやまじうちの旦那がー」
皆の前で君のことを「旦那」と呼んでしまいました。
「いや! 今のちがくて!」
どうして私達は、森の奥の怪しい旅館でお泊りすることになっちゃったのかな。
あー。ちょっと、整理しようか、今日の出来事を順番に…。
私は今日、修学旅行で京都に来た。
そして、有名な神社で神様に挨拶をして、目を閉じた。そしたら、いつの間にかこの深い森の中で迷子になっていた。
怯えながら歩き回っていたら…君に出会った。
そして、君と一緒に歩いていたら、この旅館を見つけた…。
え!? 君もあの神社で参拝してたの!?
そうなんだ…。
…あのさ。私、こういう現象のことを何ていうのか、なんとなく知ってるんだけど、言っていい?
これってさ、神隠しってやつじゃない?
いや、私も詳しくは知らないけどね?
あ、そうだ調べてみよっ…ああ、そっか。なんだか分かんないけど携帯の電源も入らないんだった。
ほんとになんでだろう。不思議なことが多すぎるよ。
どれだけ走っても抜け出せない森とか、人がいないのに何故か掃除されてるこの部屋とか、しっかり充電してきたのに電源が入らない携帯とか!
こんな事できるの、きっと神様しかいないよ。
…ってかさ、なんで君はそんなに落ち着いてるの?
私達、多分神隠しに遭ってるんだよ?
…もう打つ手がないから、慌てても仕方がない?
…ハァ。確かにそうだね。
いいや、もう。じゃあ私も落ち着いちゃお。不気味な旅館だけど、汚くないし、寧ろ風情があるし。
あ、お菓子用意されてる。食べちゃお。
いただきま〜す。あ! あま~い!
和菓子ってあんまり食べたことなかったけど、こんなに美味しいんだ!
ハマっちゃいそ〜!
…って、何? そんなに慌ててどうしたの?
あの国民的神隠し映画を見たことないのかって?
見たことあるけど、それが何?
豚になりたいのか……って。
え…? 嘘。もしかして、これって食べちゃ駄目だったの?
嘘。やだやだ! 豚にはなりたくない!
助けて! どうしよう!
…って、全然豚にならないんだけど。
適当なこと言わないでよ! 君のせいですっごく怖かったじゃん!
体に変化はないかって?
…別に、ないなぁ。
君も食べてみたら? ってか、これから私の体に何かが起こっちゃうなら、君も道連れになってほしいんだけど。
おお! 一口でいった! かっこいい! それでこそ男だ! もっと和菓子の味楽しめばいいのに!
ふふ。嬉しい。ありがとね?
…なんか、暗くなってきたね。
暗くなってくると、ちょっと、怖いかも…。
今は…夜の九時か。
やることもないし、もう寝る?
…ん? 立ち上がって、どうしたの?
窓の外? 何かあるの? 窓の外にはベランダしかなかったはずだけど…。
え! すごい! 露天風呂だ! なんで!?
…いや、ほんとになんで? さっきまでただのベランダだったよね?
入ってくるって…。君、結構すごいね。
何がって、えっと、なんだろうね。アハハ。
同じクラスで半年くらい過ごしてきたけど、君がこんな人だって知らなかったよ。
先に入るかって? いや、君が先に入っていいよ。
先に入って、その、安全を確かめてきて。
うん。よろしく。
……。
……あの。
わぁー。驚きすぎー……。
まあ、そうだよね。ごめん。急に入ってきて…。
いやその、一人で部屋にいるの、怖くなっちゃって…その…入ってきちゃった。
いや、私もすっごく悩んだんだよ?
すっごく怖くて一人でいるのが辛いけど、クラスの男子が入ってるお風呂に突撃するのはさすがにやばい。
でも、怖すぎる〜!って。
うん。それで、すっごく悩んで、悩んで悩んで悩んだ結果、入ってきちゃった…。
ごめん。だから、その、お詫びと言っちゃあなんだけど、私も脱いできたから…。
さすがに、バスタオルは任せて欲しいけど……。
あ、あのさ! 背中流すよ!
ほら! タオル貸して!
え、タオルないの?
えっ…と…じゃあ、手で行くから。
大丈夫! やばくない!
背中を手で洗うだけだから!
確かに同じクラスの男子の背中をあわあわな手で触るのって普通にいかがわしい気がするけど!
でもこれは背中を洗うだけだから大丈夫!
えい!
ほ、ほら、あわあわ〜…。
き、気持ちいいでしょ…?
きゃ! ちょっと! ビクって震えないでよ!
私がいやらしい触り方したから?
そんな触り方してない!
はい! 終わり!
じゃあ次! 私の背中流して……もらうのはさすがに駄目!
でも! 先に上がらないで!
私の体を見ずに私のそばにいて!
……いや、ほんとにごめん。
でも、ほんとに怖くて……。
俺でよかったらいくらでも頼っていい?
こんな時に、そんなかっこいいこと言わないでよ…。
そ、そんな事言われても、好きになるとかないからね!
この神隠しから解放されたら、君とは口も聞いてあげないんだから!
……。
ねぇ。もうちょっと離れて。
駄目。離れすぎ、もう少し近づいて。
近すぎ!
もう! 何で分からないの!?
男女の適切な距離感を保ちながら一緒のお布団で寝るくらい簡単なことでしょ!
ねぇ。手、繋いで。
手の距離感はいいのかって?
手はいいの。駄目なのは顔の距離感だから。
……いや、ごめん。意味分かんないよね。ほんとごめん。
普通にちょっとパニックになってて、自分でも自分が何言ってるのかあんまりわかってない。
え、ちょっとなに!?
え、お、背中合わせ…。
コレなら顔は近くないし、そばにいることを感じられるだろって?
ま、まあ、これでいいよ。
でも、手も繋いで。
それで、私より先に寝ないでね。
……。
ん、あぁ…朝ぁ…?
え? うわあ! なんで!?
あ、そっか、神隠し…
あ、ごめん! 殴っちゃった!
痛い…? 大丈夫? よかったぁ…。
ってか、神隠し、解決してないね…。
こういうのって、一晩寝たら解決してるとかじゃないんだ…。
…どうする? また、森の中、さまよう?
まあ、それしかないよね…。
よし! そうと決まればすぐ行こう!
ほら! 着替えて着替えて!
……。
私達が神隠しから解放されたのは、それから一ヶ月後のことだった。
しかし、私達はたしかに旅館で一ヶ月過ごしていたのに、現実世界では時間が進んでいなかったようで、私が目覚めると、私は神様に向かって手を合わせている最中だった。
体を調べてみたら、一ヶ月の間に起こったことは全てがなかったことになっているようだった。
だから、私達に残っているのは、記憶だけ。
……なんか、色々して、色々しすぎた挙句、慣れちゃって、夫婦みたいになっちゃった記憶だけ。
1ヶ月間も一緒にいたから、君のことを呼ぶときつい気が緩んじゃって。
「いやまじうちの旦那がー」
皆の前で君のことを「旦那」と呼んでしまいました。
「いや! 今のちがくて!」
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