ナナ「あら、今日から、このお屋敷で働く執事の方？
そんなところに突っ立てないで、入って。（諭すように）
私はアオイお嬢様のメイドをしています、ナナです。
あなたが、昨日大旦那様がおっしゃってた新しい執事さんね。
このお屋敷はなかなか広いから、案内するわね。
ここがあなたの部屋よ。アオイ様の部屋とも、私の部屋とも近いところだから、有事の時には先頭に立って頑張るのよ。（
ドアを開ける音）あら、広い？
みんな狭い、狭いといってこの部屋に入るんだけど、、、あなたってちょっと変ね。
荷物はこの辺において。
クローゼットを開けてみて。
そう、それがあなたのここでの制服。
メイド服と違って、執事服もなかなかいいでしょ？
そして、ほら、ボタンを外して内側を見ると、、、あなたの名前が入った刺繍がしてあるでしょ？
これ、私が入れたのよ。
じゃあ、早速着替えてみようか。
ちょっと部屋から出てるから、着替えたら呼んで。
（少し間を開けて）終わった？じゃあ入るわよ。
（ドアを開ける音）あぁ、ジャストサイズね。よかった。
サイズが違ってたらどうしようかと思ったところだったの。
じゃあ、早速案内するわね。庭も広いでしょ？
これもこれから一緒に手入れすることになるのよ。
ここがキッチン。広いでしょ。
冷蔵庫はこのフロアにあるけど、地下には大きい冷凍庫もあって、そこには世界中のアイスとか、見たこともない食べ物がたくさん入ってるのよ。すごいでしょ！
バスルームもこんな大きいの！
いつもはメイドだけで、最後に入ってるんだけど。あなたはこのお屋敷に男の人が少ないから、大旦那様とかと一緒に入ってもらうわ。
あぁそんなにこわばらないで。
大旦那様は、そんなに気難しい人じゃないから。
屋上には温水プールもあるのよ。
まぁ掃除を自分でするっていうなら、いつでも入ることができるわ。
そのほかにもたくさんお部屋があるんだけど、それは掃除の時にでも説明するとして、、、。
今までこのお屋敷に執事さんが来たことってないのよ。
大旦那様が小さいときにはいたらしいんだけど。
なんで大旦那様はあなたを雇ったのかしらね。
私は小さいときに両親を亡くしたところを大旦那様に拾ってもらったの。
アオイ様とは小さい頃から一緒だったわ。
あぁ、ごめんなさい。もうすぐ、夕食の準備になるからあなたはお風呂の準備してくれるかしら。
入浴剤は洗い場の近くにあるから入れてから沸かすのよ。
その後、食事の準備を手伝ってね。じゃあ、また。」
（少し間を開けて）
「ふぅー。お風呂もすんだし、今日はもう休んでいいわよ。
お屋敷の仕事って疲れるでしょ？
今日は歓迎らしいこともできなかったし、、、ちょっと私の部屋にでも来てくれる？一緒に話さない？
パジャマに着替えて来てちょうだい。」
（扉が開く音）
「ごめんなさいね。夜遅くに。
あの、、、男の人としゃべるのが久しぶりで。
だから、あなたがお屋敷に来てくれて嬉しかった。
私、メイドの中では一番下っ端なの。だから後輩ができて嬉しいわ。
そういえば、あなたに渡しそびれてたものがあるの。
あなた、明日から私とアオイ様と同じ学校に通うのよ。
えっ！って顔、そりゃ当然よね。アオイ様は令嬢科、私たちは侍女科になるわね。
校舎は同じだから、、、、。ちなみにあなたは私とクラスが一緒！
え？同い年なの？って？そうよ。私とアオイ様、あなたもみんな同い年よ。
あのさ、、、私とあなた家だと先輩後輩みたいだけど、こうやって二人になったら、あなたも敬語じゃなくてさ、、、タメ口で話さない？
いい？やった！学校でもアオイ様や女の子の友達が多かったし、男の子の友達ができても、あんまりお屋敷の外には行かないし、、、。
だから、友達に、、、なってくれる？いいの？
やった！ごめんなさい。これが一番伝えたかったことなの。
これから、よろしくね！じゃあ今日はお休み。
明日は朝食の準備があるから早めに起きてね。おやすみー。
（かっこいいなぁ、、、これから友達か、、、嬉しいなぁ、、、）（心の声）」

・台本（ゆるボイ！）
「メイドさんと執事さん」
https://twitter.com/yuru_voi

・台本制作者
ファームちゃん