いいね。
今がウチらの踏ん張りどころ。
ここで折れたら今までのもパーになっちまう。
全員で力を合わせて、なんとかここを乗り越えるよ。
じゃあ、今週の報告会はこれで終わり。
それぞれの持ち場に戻ってちょうだい。
（ドアが開く音）
待たせたわね。
タバコ、一本もらっていいかしら？
（火をつける音）
ふぅー、、、。
やっぱり、多くの人間まとめるってすごい労力がかかるもんなのね。
女ってこともあって、なめられないようにもしないといけないしね。
でも、なんかあったら用心棒のお前さんが守ってくれるから、安心してできるよ。
こうやって弱音吐けるのもお前さんの前だけだしね。
事務所の上、来てくれる？
ちょっと話があって、、、。
(階段を上る音）
はぁー、、、。
ようやく気が抜けるわ。
お前さん、いつも下で寝てるだろ？
でも、これからはこっちで寝なさいな。
お前さんが近くにいると、、、こう、安心すんのよ。
あたし、まさかこうやって人の前に立つことになるなんて思わなかったわ。
きっとあたしが男だったら、、、もっとうまくいったのかもしれないねぇ。
もしあたしが女を見せたら、お前さん、幻滅しちゃうかい？
どんな姿でも受け入れるか、、、。
やっぱり、お前さんがそばにいてよかった。
はぁー、、、。
やっぱりあたしも女、なんだなぁ、、、。
なんだか、甘えたくなってきちまった、、、。
こっちの世界に来たからには、弱さは見しちゃいけないと思ってたんだが、やっぱり難しいな、、、。
あたしのこと、、、抱き寄せてくれるかい？
はぁー、、、。
なんだか泣けてきちまうよ、、、。
こうやって人に抱きついて甘えて、いつぶりだったっけな、、、。
もうちょっと、強く抱き寄せてもいいかい？
あぁ、、、やっぱりあったかいよ。
お前さんの手、いろんなものを守ってきた頼りになる手だ。
今日はちょっと、、、いやな予感がしてな。
寝室の警護を頼んでもいいか、、、？
突き当りに風呂があるから、交代で入ってから警護、頼んだぞ。

（ドアが開く音）
夜間の警護なんて、初めてだって？
やることなんて何ら変わらんよ。
床なんて、寒いところにいるんじゃなくて、ベッドの上に来なさいな。
（布団に入る音）
こんな近くで顔見たの、初めてだろ？
何？
バスローブだけって？
そりゃそうさ、風呂上りなんだから。
おいおい、背中向けるんじゃないよ。
じゃあ、さっきみたいに抱きしめてくれるか？
やっぱり安心するわ。
じゃあ、そろそろ寝よっかな。
また明日も頼んだよ。
おやすみ。
（リップ音）
　

・台本（ゆるボイ！）
「姐さんが唯一甘えられるのは、、、」
https://twitter.com/yuru_voi

・台本制作者
ファームちゃん