せめせめな後輩ちゃんに唐突に性癖を尋ねられ、うろたえるあなた。
なんと性癖を知るためにエロ本を漁ろうと言い出した！
まて、エロ本と同じ場所にはアレがしまってある…！

そのー。
先輩の性癖って、なんすか？

// 先輩、驚く

……どうしたんすか？
そんな鳩が豆鉄砲を食ったような顔して。
別におかしな話じゃないじゃないすか。
確かに自分でもちょーっとばかり唐突かなぁとは思いましたけど。
でもでも、私たち付き合ってそこそこ長いんですから、
そろそろ先輩の様々な趣味趣向性癖をじっくりと調べ上げた方がお互いの為になるんじゃないかなぁ、
…と、思いまして。
ほら、お互いの事をより良く知っておいた方がトラブルも減りますし、的確に相手の喜ぶ事を出来ると思うんっすよ。

// ニヤついた感じで

いやいや、決して、先輩のマニアックな性癖を調べ上げたいなんて思ってないっすよ？そして調べた性癖を弱みとして握ろうとか、さらにはいざと言うときに振りかざして私に従わせようなんて魂胆は全く無いっすよ？
決して、微塵もそのようなつもりは無いっす。
だからぁ…

// 甘えるように

私、もっともっと先輩の事が知りたいっす。
先輩が喜ぶような事、今までよりもたくさんしてあげたいっす。
その為にはぁ、先輩の協力が必要不可欠なんすよ？
私の先輩への愛をより確かな物にするために力を貸してくれないっすか？
私、頑張ります！
頑張って先輩の弱みを握って見せまs……あ

// 素に戻る

ち、違うっすよ？
今のはちょっとばかり口が滑っただけっす…あ
ひょっとして、バレちゃいました？私の思惑。
最初からバレバレだった…そうっすか。
あーあ、バレちゃあしょうがないっすね。
こうなったら仕方ないっす。
先輩の部屋中を漁りまくってなんとしても先輩の性癖が詰まったエロ本を見つけ出してやるっす！
拒否権は…無くはないっすけど、
発動したところで実力行使するんで、言うだけ無駄っす。

ではでは…遠慮なく物色させて頂くっす。
さーて、先輩はどこにえっちなものを隠してるんすかねー？
定番どころだと…ベッドの下、とか？
やっぱりまずはあるあるな場所から探すに限るっすねぇ。

むむむ…服しかしまって無いっすねぇ、残念。
あ、散らかした服はちゃんとしまうんで安心してくれていいっすよ。
どうどう？えらいっすか？
未来のお嫁さんとして、それくらいの事はちゃんとやるっすよ？
あ、そんな事するくらいならそもそも部屋の中を勝手に物色するなって言うド正論は現在受け付けて無いっす。
他にありそうなところだと…本棚の裏とか？
…あれー？ここにも無いっすねぇ。
先輩の事だから、素直にあるあるな場所に隠してあると思ったんすけどねぇ。
当てが外れてしまったっす…
これはますます先輩の事を洗いざらい調べ上げなくては！って気になってくるっす！
それじゃあ他にありそうな場所は…

// しばしの間

……ぜんっぜん見つからないっす！
先輩ってば一体全体どこに隠してるんすか！？
ここまで見つけられないとなると私自信無くなってくるっすよ…
他にエロ本を隠せそうな場所…うーん…

ん？もしかして…
じーーーっ…
あぁいや、別に？
ただ…私が探してる間、先輩ってばずーっとそこに立ちっぱなしだなぁって、そう思っただけっすよ。
そしてひょっとしてそこから動かないのは背後にある引き出しにやましい物が隠してあるからなんじゃ無いか、って言う名探偵である私の推理なんすけど…
もしよかったらそこ、退いてもらえませんか？
……この状況で断るってことは、それはもうそこに隠してありますって自白してるのと同義っすよ？
先輩、もう1度だけ言いますね。
そこ、退いてください。

…退いてくれない、っすか。
それなら…

// 距離を詰めて、耳ふー

それっ、いまだっ！
いひひっ、やっぱ先輩の力を抜くのはこれに限るっすねぇ。
ま、こう言う時に役に立つ以上、弱点は知っておくに越したことはないっすね。
ではでは、先輩はどんな性癖をしているのか、ごたいめーん。

// SE 引き出しを開ける音

おっ、やっぱりここに隠してたっすね。
ふむふむ…んー、…むむっ、これは！
へぇー、先輩ってコスプレが趣味なんっすねぇ〜。
メイドに学生服、それに…わぁぁ、こんな過激なアニメキャラまで…
先輩も好きっすねぇ、こう言うの。
大丈夫っすよ、これくらいで引いたりはしないっす。
むしろ、先輩の好みを知れて嬉しいっす！
うーん、今すぐに用意できるのは学生服とかスーツくらいっすけど…今度はそれ着てみるっす。
きっと先輩もドキドキすること請け合いっすよ。
それにしても…なんで女の子の役がちょっと生意気で攻めっ気強めな後輩ばっかりなんすか？
えー？気になるっすよー、教えてくださいよーせんぱーい。
ねぇ教えて…ってあれ？この箱はひょっとして…大人のおもちゃ、ってやつじゃ無いっすか！？
まさかエロ本の下に隠すなんて…いやぁ、流石！
先輩もスミに置けないっすねぇ。
さーて、先輩はどんなおもちゃを使ってるんすかn…え？
…先輩？なんでこんな所からこんなものが…
これ、どう考えても指輪…っすよね？
しかもこんな丁寧に保管してるってことは…婚約指輪、っすよね？
つまりこれって…私の、っすよね？
……え？この場で受け取って欲しい…っすか？
この指輪を？私が？
……そうっすか。

// かなり溜めて

……先輩。

// 心底呆れた感じで

そんな雰囲気もへったくれもないタイミングでプロポーズされて、私はどう答えればいいんすか。
いくら普段からテキトーに生きてる私と言えど、流石にプロポーズくらいは雰囲気を重視して欲しいっす。
もとより断るつもりなんてさらさら無いっすけど。
それでも今のなし崩しなプロポーズじゃダメっす。
せっかくお互いの事を今より深く知れた訳っすから、今度は丁寧にムードってものを作ってからプロポーズしてほしいっす。

// ささやき

そしたら、絶対に承諾してあげるっすから、ね。

・台本（ゆるボイ！）
あなたをもっと知りたい後輩にエッチな本の下に隠した指輪がバレる
https://twitter.com/yuru_voi

・台本制作者
えとのわーる(Stella)