「ざぁこ」呼ばわりされる度にキマッてしまう能力を持つサキュバスの話。

本作はアヲイ様×市砂鳥、コラボ台本です。

・原案→アヲイ様(Twitter→@AogiriAwoi)
・執筆→市砂鳥(Twitter→@VnlJ5sSCyHPRQZT)
をぞれぞれ担当しました。

アヲイ様担当作品はこちらのリンクよりご覧いただけます
https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=16497165

(誘拐されたサキュバス)

ねえ、ねーえ人間！

聞いてんの？

どこの誰だか知んないけど

とりあえずさぁ…

この目隠し、早く外してくんない？


はあぁ？無視？

ふ…ふふふっ

あはは！

あんたさぁ、悪魔を縛って目隠しして

それで勝ったつもり？


…愚か者ね。

ふんっ！

(鎖を引きちぎるサキュバス)

ほぅらこんな鎖、簡単に解いちゃった。

こんな目隠しもさぁ…

(目隠しを乱暴に取る)

意味なかったわね。


ははっ、やっぱり～！

あんた、あの時の人間じゃん。

私にカラカラにされた恨み？

ちょっといじめてやっただけで

恥ずかしい声あげてた間抜けのくせに。


ねえ、ねーえ？

また情けない目に遭いたいの？

不意打ちで私を誘拐できたことは褒めてあげる。

でもぉ…

私に逆襲する“てい”で

ほんとはまた吸引されたかったんでしょ。

そうなんでしょ？


ほぅら、何とか言いなさ…


（男「ざぁこ」）


はっ？

ちょっ、なっ…

今なんて…！？

（男「ざぁこ」）

ざ…ざ……ざこ…？

ざこって言ったの…？

あ、あんたまさか…

私の「特殊能力」のこと、知ってんの？

（男「ざぁこ」）

ちょっ、やっ…やめてよ！

あ、あんたその顔…

わざと言ってんのね…？

誰が一体…

あんた誰にこの能力のこと聞いたのよ、ねえ！

い、言っておくけど

それ以上その言葉いったら、タダじゃおかな…


（男「ざぁこざぁこ」）

ひゃあん…！

連呼はやめてぇ…

力入んなくなっちゃう…

（男「ざぁこざぁこざぁこ」）

んっああっ…！

三連続とか無理無理無理無理！

（男「ざこざこざこざこざこ…」）

なっ何これぇ…耳塞いでも聞こえてくるんだけど…

はぁはぁ…

身体…あっつ…

ほ、ほんと無理…ほんとお願い…

これ以上はダメっ、ダメなのっ

頭に電気走ったみたいに…

なっちゃうんだってばぁ…！


（男「ざぁ～～～～～こ」）

はぁぁぁぁん…

なにそれ…やだぁ…

囁くように溜めて言わないでぇ！

（男「ざこ！！！」）

ふぁっ！？

（その場にへたりこむサキュバス）

あ、腰抜けちゃったじゃん…

あんた…囁くなってのは違うの…

そういう意味じゃくって…！

こぶし効かせても無理だから…！

もう…あんたさ…

こんな事してどうなっても知らな…

（男「ざこぉ↑」）

ゔっ…ゔっ…

イントネーション変えてもダメだってばぁ…

あ…頭がと…とろけるうぅ…


も、もうやらないわよね？

ほ、ほら！もうおしまい！

さすがに気が済んだでしょ？

お願い、勘弁して…！


(近づく足音。

サキュバスの耳元に顔を近づける男)

えっえっえっえっ…？

ちょっ…何で？

なんで顔近づけてくんの！？

ま、まさか耳元で…？

やめて…

お、お願い…後生だから…

カラカラに吸引したこと…

あっ謝るからぁ！！

(頭を掴まれ動けなくされる)

あっ…そんな…！

その距離はダメです！

ごめん…なさい…

ごめんなさい！

ごめんなさい！

ごめんなざあああああい…！


(耳元で渾身の「ざぁこ」)

あぁあああああ！！

(倒れ込む)

はぁっはぁっはぁっはぁっ…

(乱れた息を整えてから)


ねえ、もっと言って…？

・台本（ゆるボイ！）
サキュバスちゃんが〇〇呼ばれりされわからせられてしまう話
https://twitter.com/yuru_voi

・台本制作者
市 砂鳥