ある夜、貴方は恋人に呼び出される。
彼女の正体はわかっていた。
だが、その目的とは……

ごめんなさい
こんな時間に呼び出してしまって…
え、気にしてないって？
むしろ心配している？
ありがとう
貴方は本当にやさしい人ね
実は今日は貴方にお願いがあってきたの
見て、この銀の杭……
これは吸血鬼を退治するための物よ
察しのいい貴方ならもうわかっているわね？
そう
これは、貴方が私を討つために用意したものよ……
そんなことできないって？
だめよ
私もう、何人も血を吸っているの
日の光すら効かなくなった吸血鬼なのよ……
ずっと私は自分の行為に疑問を抱いてこなかった
だけど、だめね
貴方という人と出会って
こんな自分が、嫌になってしまった
もう、誰の血も吸いたくないの
誰かを犠牲にしてなんて生きていたくない
それなら自分の血を吸えばいい……
貴方ならそう言ってくれると思っていたわ
でもね
それが一番、私には辛い選択なの
お願い
わかって
この銀の杭で私を……私という吸血鬼を終わらせて
そう
ありがとう
わかってくれて嬉しいわ
ありがとう、苦しい思いをさせてごめんなさい
世界で一番愛しているわ
血を吸えないほどに

・台本（ゆるボイ！）
女吸血鬼との悲恋
https://twitter.com/yuru_voi

・台本制作者
まほ（Vtuber）＆もここ（Vtube