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あなたにべったりな盲目彼女は「    」と伝えたい
  • 甘々
  • 盲目
  • メンヘラ
  • 病弱
  • 切ない
公開日2021年12月16日 10:00 更新日2021年12月16日 10:00
文字数
1730文字(約 5分46秒)
推奨音声形式
指定なし
推奨演者性別
女性演者向け
演者人数
1 人
演者役柄
彼女 盲目
視聴者役柄
あなた 彼女を支え続けてきた
場所
家のベランダ
あらすじ
あなたの彼女は盲目。
ある日突然視力を失い、それでもあなたのおかげで立ち直ることができました。
そんなある日、日光浴をしているところから物語は始まります。
本編
………別に君まで一緒になってやる必要はないんだよ?
日向ぼっこ。
これは私が鬱にならないようにってお医者さんから指示受けてやってるだけだし。

う…確かに、人と話しながら日光を浴びてた方が心は安らぐけど。
でも君には普段から散々迷惑かけてる訳だしさ?
何かやらかす心配のないこの時間くらい自分の時間にあててもいいんだよ。

迷惑だなんて思ってないし、それに君といる時間こそが俺の時間…か。
なんか…その、ありがとね。

こんな私と一緒に居てくれて。
とりとめのない話を聞いてくれて。
そして、全盲の…社会から弾き出されるべき私を救ってくれて。

// 少しの間沈黙

お日さま、あったかいね。
確かに盲目の私の目に太陽の光は入ってこないけどさ。
肌で感じる熱は君と同じように感じてるよ、きっと。

こうして日向ぼっこしてると…
なんだか君との恋に堕ちた時を思い出すなぁ。
確か保育園児の頃のちょうどこれくらいの時期だったっけ。

___ある日突然私の世界から全ての光が消失して
あまりに突然のことだったし、原因もわからないままで

困惑、絶望、それとも悲しみだったのかな?
あの時はどうしていいかわからなくてずっと泣いてた事、今でも覚えてる。

部屋の中で1人、途方に暮れていた時に突然君がやって来て。
「おそとにでようよ!」なんて、この人頭おかしいのかなって思ってたよ。
だって目が見えない人にとって外は何が起こるかわからない怖い場所だし。

…なんて、君がそんな話を聞くはずもなく私を無理矢理外に連れ出して。
あの時にできたケガ、今でも忘れてないからね。

でも、あの時に日の光を浴びたから、
あの時に外に連れ出されたから、
そして…あの時に君が私のもとに来てくれたから。

だから失明してても頑張ろうって思えた。
君にはほんと、感謝してもしたりないよ。

って、恋人になる前から数えて君にこの話するの何回目だっけ?
それくらいにはこの話してる気がする。

でも…恋人同士になった今でも…
ううん、今だからこそ時々心配になるんだ。

私の存在が君の負担になってるんじゃないか、とか。
このままずっと君に頼りっぱなしでいいのかな、とか。
君が突然いなくなったらどうしよう、とか。

いつからか君の存在は私にとって失った光になってくれてたから。
だから…また光を失うのが怖いの。
もう君から離れるなんて考えられない。

ねぇ、好きって言って?
どこにも行かないって思いを込めて私を抱きしめて?
ずっと近くにいるって私に知らしめて?

目の前に立たれてるだけじゃ私には分からないから…

// 抱きしめられる、好きって言われる

あっ…えへ、えへへへへへ。
ありがとう。
目は見えなくても、君の気持ちはちゃんと伝わって来たよ。

もう絶対に離さないから。
こんな、プロフィール見るだけでわかるお荷物女なんて早いうちに捨てとけば良かった…
なんて後悔しても、もう遅いんだからね。

その分私も君に後悔させないように頑張るから。
と言っても、私には愛を発信することしか出来ないけど。
だからと言って、飽きた、なんて言うのはなしだよ?

まぁ、私にとってあなた以外の人達の違いなんてわからないんだけどさ。
当たり前でしょ?
あなたと他の人とじゃ生活する上での距離感がまるで違うんだから。

あー、でも…そっか。
君は私の事を視界で捉えて認知してるんだもんね。
それならわからなくて当然か。

ほら、私ってさ、あなたの存在を知るためによく顔とか身体とか触るでしょ?
あんなの、仲の良い人以外にはできないからさ。
それに、私と親密な人なんて君以外にいない、つまり…


世界の中で私が存在を知っているのは君だけ、なんだよ。


一応、その場所に人が立ってるだろうなって事はわかるけど…
でも、そこにこの人がいるってわかるのは君だけなんだ。

でも逆に、君の事なら私は全部知ってるんだよ?
顔のパーツも、体の触り心地も、声も、匂いも、体温も…
君に愛してもらうために、君を愛するために、覚えたんだよ。


『ありがと、君と言う最愛の彼氏を持てて私は幸せです』


ねぇ、もし、もしも私の盲目が治せるとしたら、
君は…私の視力、回復してほしいかな?

私としてはね、もう視力なんて要らないんだ。
なんでって…さっきも言ったでしょ?

「私にとって君は光だ」って

私には君さえいてくれればそれでいいから。
だから…まだ君以外を知らない私の中の世界を堪能させて。
クレジット
・台本(ゆるボイ!)
あなたにべったりな盲目彼女は「    」と伝えたい
https://twitter.com/yuru_voi

・台本制作者
えとのわーる(Stella)
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